テレアポのトークスクリプトは、大きく分けて5つの要素で構成されます。

①受付突破:代表電話にかけた際、担当者へ取り次いでもらうための一言
②挨拶・自己紹介:社名・氏名・要件を簡潔に伝え、警戒心を和らげる
③フロントトーク:相手の興味を引く「フック」となるひとこと
④ヒアリング:質問を通じて相手の状況や課題を引き出す
⑤クロージング:日程の候補を具体的に提示し、アポイントを打診する
【法人向け】テレアポトークスクリプトの例文テンプレート
ここでは、BtoB企業向けのマーケティング支援サービスを例に、各要素の例文テンプレートを紹介します。
自社の商材名・ターゲット業種に置き換えてご活用ください。
受付突破の例文
「お世話になっております。私、株式会社○○の●●と申します。貴社でマーケティングをご担当されている方に、△△に関するご案内でお電話しておりまして、恐れ入りますが、ご担当者様におつなぎいただけますでしょうか。」
挨拶・自己紹介の例文
「お世話になっております。株式会社○○の●●と申します。本日は、貴社のマーケティング活動に関するご案内でご連絡いたしました。2〜3分だけお時間よろしいでしょうか。」
フロントトーク(フック)の例文
「突然のご連絡で恐縮です。実は同業種の企業様から『リードの数は増えても商談化率が伸び悩んでいる』というご相談を多くいただいておりまして、貴社でも同じようなお悩みはございませんか?」
ヒアリングの例文
「差し支えなければ伺いたいのですが、現在リードの獲得から商談化までは、どのような流れで進めていらっしゃいますか?」
「その中で、特に時間がかかっている工程や、課題に感じていらっしゃる部分はございますか?」
クロージングの例文
「ありがとうございます。そうした課題であれば、弊社のこれまでの支援事例を交えてご説明できるかと思います。一度、15分ほどオンラインでお話しさせていただくことは可能でしょうか?来週の火曜日と木曜日でしたら、どちらがご都合よろしいですか?」
断り文句への切り返し例
・「今は間に合っています」→「ありがとうございます。すでにお取り組みをされているのですね。差し支えなければ、どのような点を重視されて今の体制にされたか伺ってもよろしいですか?」(比較情報として提供する流れに)
・「忙しいので結構です」→「恐れ入ります。それでは資料だけでもお送りさせていただき、お時間のある時にご覧いただくことは可能でしょうか?改めて1分だけお時間を頂戴できればと思います。」
テレアポの獲得率は数%が相場|「4つの不」で切り返しトークを設計する
テレアポのアポイント獲得率(架電数に対してアポが取れた割合)は、BtoBで0.5〜3%程度が相場とされており、経験半年未満の担当者では0.1〜0.5%にとどまるケースもあります。つまり、ほとんどのコールは「断られる」結果に終わるのが前提であり、トークスクリプトには会話の流れだけでなく、断られた場面でどう切り返すかをあらかじめ組み込んでおくことが欠かせません。
断り文句の背景を整理するフレームワークとして、営業現場でよく使われているのが「4つの不」(不信・不要・不適・不急)という考え方です。相手が商談に踏み切れない心理的な壁を4種類に分類したもので、断られた際に「どの不が壁になっているか」を意識して切り返しトークを用意しておくと、獲得率の底上げにつながります。
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4つの不
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顧客心理(断り文句の例)
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切り返しトークの方向性
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①不信
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「この会社、本当に大丈夫?」という警戒心
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同業・同規模での実績を端的に示し、売り込みではないと伝える
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②不要
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「うちには必要ない」という認識
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仮説をぶつけて質問につなげ、潜在的な課題を引き出す
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③不適
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「自社の規模や業種には合わなそう」という懸念
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属性の近い企業の活用例を示し、個別の懸念に答える
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④不急
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「今すぐじゃなくていい」という先延ばし
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ハードルの低い次の一歩(情報収集・資料送付)を提案する
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①不信を感じている相手には:「差し支えなければ1分だけお時間いただけますか。同業の企業様にもご活用いただいている内容で、無理なご案内はいたしません」のように、同業実績を添えて警戒をやわらげる。
②不要を感じている相手には:「多くのご担当者様が最初は同じようにおっしゃるのですが、実際に伺うと〇〇の部分でお役に立てるケースが多くございます。1点だけ確認させていただいてもよろしいでしょうか」のように、仮説を一度ぶつけてから質問につなげる。
③不適を感じている相手には:「御社と同じ規模・業種の企業様にもご利用いただいておりますので、具体的にどのような形でお役に立てそうか、一度ご説明のお時間をいただけますと幸いです」のように、属性の近い事例で懸念を払拭する。
④不急を感じている相手には:「承知いたしました。すぐのご検討でなくとも、情報だけ先にお持ちいただくと比較のお役に立てるかと思います。資料のみお送りしてもよろしいでしょうか」のように、ハードルの低い次の一歩を提案する。
どの「不」に当てはまる断り文句だったのかをメンバー間で共有しておくと、後述する通話録音を使った振り返りの精度も上がっていきます。
※アポイント獲得率の相場は、テレアポのアポイント獲得率の目安とは?業界別の相場と向上させる方法を解説(stock-sun.com)より引用
生成AIでトークスクリプトを作る方法【プロンプト例つき】
近年は、生成AIを使うことでトークスクリプトのたたき台を短時間で作成したり、通話の振り返りを効率化したりできるようになっています。ここでは、実際に使えるプロンプト例を4つ紹介します。
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プロンプト例1:業種別フロントトークのバリエーション生成 あなたはBtoB営業のトークスクリプト作成の専門家です。以下の商材について、【ターゲット業種】向けのテレアポ用フロントトーク(フック)を3パターン作成してください。 ・商材:〇〇 ・ターゲット業種:〇〇 ・想定される課題仮説:〇〇 ・トーンは丁寧だが、堅苦しくなりすぎないようにしてください。
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プロンプト例2:断り文句への切り返しトーク生成 あなBtoBのテレアポで以下の断り文句が来た場合の切り返しトークを、角が立たない言い回しで3パターン提案してください。 ・断り文句:「今は間に合っています」 ・商材:〇〇 ・目的:すぐに引き下がらず、次回アプローチの糸口を残すこと
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プロンプト例3:通話の文字起こしからOK/NGパターンを分析 以下はテレアポの通話を文字起こししたものです。アポイントが獲得できた要因・できなかった要因を、トークの構成要素(受付突破/フロントトーク/ヒアリング/クロージング)ごとに分析してください。 【ここに文字起こしテキスト・データを貼り付け】
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プロンプト例4:新人向けロールプレイの壁打ち相手 あなたは〇〇業界の企業の担当者役です。これから私がテレアポの電話をかけるので、実際の反応を想定してやり取りしてください。最初は忙しそうに対応し、興味を持った場合のみ話を聞く姿勢に変化させてください。
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※生成AIが出力した内容は、実際の商材理解や事実関係と齟齬がないか、必ず人の目で確認してから使用してください。
【自社の実践】通話録音と時間帯運用でテレアポの成果を底上げ
トークスクリプトは「作って終わり」ではなく、実際の架電結果をもとに継続的に磨き込んでいくことで効果を発揮します。ここでは、ネオマーケティングの営業チームが実際に行っている2つの工夫を紹介します。
通話録音を使った日次PDCAサイクル
ネオマーケティングでは、ZoomPhoneなどの通話録音・文字起こしツールを使い、架電内容を日次で振り返る運用を行っています。
架電を自動で録音・文字起こしし、翌日のミーティングで「アポが取れたトーク」「断られたトーク」をメンバー間で共有、良かった言い回しをその日からのスクリプトに反映する、というサイクルを日次で回しています。これにより、特定のメンバーの勝ちパターンが属人化せず、チーム全体でスクリプトの精度を上げ続けることができます。
時間帯別の運用最適化で架電数2.49倍に
架電のタイミングそのものを見直すことでも、成果は大きく変わります。

取り組み開始前後を比較した結果、架電数(アクティビティ数)は2.49倍、メイン商談数は1.28倍に増加しました。さらに時間帯別に接続率・アポ率を分析したところ、好調な時間帯と低調な時間帯の差が明確になったため、接続率・アポ率が上がりやすい時間帯に架電を集中させる「集中架電タイム」と、逆に低調な時間帯は商談や商談準備にあてる「商談優先タイム」を使い分ける運用に切り替えています。
※この取り組みの詳しい背景や時間帯別のデータについては、別記事「インサイドセールスとは?SDR・BDRの違いと自社データの実態を解説」でも紹介しています。あわせてご覧ください。
よくある質問
Q. テレアポのトークスクリプトとは何ですか?
A.
テレアポ(電話営業)における「台本」のようなものです。挨拶から要件説明、相手の反応に応じた切り返し、クロージングまでの流れをあらかじめ文章化しておくことで、架電する人による成果のばらつきを抑え、組織全体で一定水準の架電品質を保つことを目的としています。
Q. トークスクリプトの基本構成はどのようになっていますか?
A.
株式会社ファングリーの調査では、3記事以上あると「信頼できる」と判断されやすく、実際に読まれる記事数も3記事が最多という結果が出ています。まずは自社の主要な業種・規模のパターンを3パターン程度カバーすることを目標にするとよいでしょう。
Q. 導入事例は内製と外注、どちらがよいですか?
A.
「受付突破」「挨拶・自己紹介」「フロントトーク」「ヒアリング」「クロージング」の5つの要素で構成されるのが基本です。この型に沿って準備しておくことで、受付で止まる、話が長くなって要件が伝わらないといった典型的な失敗を減らせます。
Q. トークスクリプトを改善するコツはありますか?
A.
架電内容を録音・文字起こしし、アポが取れたトークと取れなかったトークをメンバー間で日次共有しながら更新し続けることが有効です。あわせて、架電する時間帯別の接続率・アポ率を分析し、架電のタイミング自体を見直すことでも成果が変わります。
まとめ
・トークスクリプトは、テレアポの成果を標準化し、新人の早期戦力化や組織的な改善を可能にする「型」である
・基本構成は「受付突破」「挨拶・自己紹介」「フロントトーク」「ヒアリング」「クロージング」の5つ
・獲得率は数%が相場で「断られて当然」が前提。「4つの不」(不信・不要・不適・不急)で断り文句の背景を整理し、切り返しトークを用意しておくことが獲得率の底上げにつながる
・生成AIを使えば、業種別のトークのバリエーション作成や、断り文句への切り返し作成、ロールプレイ相手としての活用まで幅広く効率化できる
・スクリプトは作って終わりではなく、通話録音を使った日次の振り返りや、時間帯別の運用最適化と組み合わせて継続的に磨き込むことが成果につながる
トークスクリプトの整備は、テレアポの成果を底上げするための第一歩です。とはいえ、スクリプトを作ったあとの「運用」や「改善の仕組み化」まで一貫して続けていくのは、簡単ではありません。
「スクリプトを作ったものの運用が続かない」「架電データの分析まで手が回らない」という場合は、外部の支援を活用するのも一つの方法です。
ネオマーケティングでは、調査・インサイトを起点としたBtoBマーケティング支援を幅広く行っています。テレアポやインサイドセールスの改善でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。