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生成AIは「プロンプト」で攻略! 書き方の例と効果的に指示を出すポイント

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2025年06月27日

カテゴリー:
目次

ChatGPTなどの生成AIを効果的に活用するには、プロンプト(指示文)の書き方を工夫する必要があります。「生成AIを使ってみたものの、思ったような結果が得られない」と感じる場合、プロンプトに原因があるケースが少なくありません。

この記事では、プロンプトの基本的な書き方や、効果的に記述するポイントをわかりやすくまとめています。プロンプトの例文も紹介していますので、ぜひ生成AIを活用する上で役立ててください。

生成AIの活用に不可欠な「プロンプト」とは

 

はじめに、「プロンプト」とはどのようなものかを確認しておきましょう。なぜ生成AIを活用する上でプロンプトが重要なのか、その理由とともに理解しておくことが大切です。

 

 

生成AIに指示を出すための言葉(指示文)

プロンプトとは、生成AIに指示を出す際に用いる言葉(指示文)のことを指します。生成AIにどのような処理をしてほしいのか、具体的な指示を与えるのがプロンプトの主な役割です。

従来、AIに指示を出すにはプログラミングのスキルが不可欠でした。生成AIは、人間が使う言葉(自然言語)によって指示を与えられる点が従来のAIと大きく異なります。たとえば、ある英文を和訳してほしい場合、相手が人の場合と同じように「この文章を日本語に翻訳してください」と記述すれば生成AIに指示を出せる点が特徴です。

 

なぜプロンプトが重要なのか

プロンプトは生成AIのアウトプット(成果物)の質を大きく左右します。私たち人間は「空気を読む」「感情や背景情報をくみ取る」といった判断を普段あまり意識することなく、ごく自然に行っています。ところが、こうした判断はAIが苦手とする処理のひとつだからです。

たとえば、「天気はどう?」と生成AIに質問した場合を考えてみましょう。相手が人間なら、今いる場所の当日の天候を知りたがっているとすぐにわかります。しかし、生成AIに尋ねる際には「いつ」「どの場所」の気象情報が必要なのか、どのような項目について知りたいのか、といった点を明確に伝えなくてはなりません。このように、プロンプトは生成AIに正確な指示を与える上で不可欠な手段といえます。

 

プロンプトの基本的な書き方

 

プロンプトの基本的な書き方を身につけるには、「指示」「背景」「入力」「出力」の4つの要素を意識することが大切です。各要素に記述すべき点を確認しておきましょう。

 

 

指示:実行してほしい処理を記述する

指示とは、生成AIに実行してほしい処理のことです。「〇〇について教えてください」「〇〇をまとめてください」といったように、何をしてほしいのかを具体的に記述します。指示に曖昧な点があると、ユーザーが望んでいる処理が実行されないこともめずらしくありません。相手が人間であれば自然に伝わるようなことであっても、生成AIに指示を出す際には明確に記述することが大切です。

 

 

背景:役割や背景に関する情報を与える

背景とは、生成AIがどのような立場で回答すればよいのかを示すことです。たとえば「あなたは税理士です」といったように役割を与えることで、税務に関する専門家の立場から回答してもらえます。反対に、専門家ではない一般人の立場で回答してほしい場合には、「あなたは税務に関する初心者です」といった背景情報を記述するとよいでしょう。

 

 

入力:回答の生成に必要な情報を与える

入力とは、生成AIが回答を生成する上で必要な情報のことを指します。一例として、会議で話し合った内容をまとめてほしい場合には、会議のやり取りを記録したメモを入力情報に含めるとよいでしょう。入力情報が不足していたり、適切な情報が提示されていなかったりすると、生成AIは一般論にもとづく回答を生成しがちです。的確な回答を得るためにも、必要な入力情報をあらかじめ用意しておくことが大切です。

 

 

出力:回答の形式を指定する

出力とは、生成AIの出力結果を指定することを指します。求める形式に沿った出力結果を得るには、希望する文字数や対象とする読み手などを明確に指定しておくことが重要です。

回答の形式には、たとえば「表形式」「箇条書き」などを指定することも可能です。生成AIによっては、テキスト情報を元に画像や動画を生成できるものもあります。多くの場合、生成AIはもっとも適切と考えられる回答形式を自動的に選択するため、ユーザーが希望する回答形式があればプロンプトで指定しておきましょう。

 

プロンプトを効果的に記述する4つのポイント

 

プロンプトを記述する際、求める結果をスムーズに引き出すために意識しておきたいポイントを紹介します。

 

 

1.何をしてほしいのかを具体的に伝える

ひとつめのポイントは、生成AIに何をしてほしいのかできるだけ具体的に伝えることです。生成AIはユーザーが現在どのような状況にあるのか、何を望んでいるのかを推測できません。ある分野について情報を得たい・すでにある情報の分析や取りまとめを依頼したい、といったように、求めている回答を明確に記述するのがポイントです。

生成AIに指示を出しても求めている回答が得られないようなら、多くの場合プロンプトに曖昧な点が残されています。生成AIに伝わらなかった点を分析し、プロンプトの精度を高めていくことが大切です。

 

 

2.制約条件を設ける

的外れな回答を未然に防ぐには、制約条件を設けるのが得策です。制約条件とは、生成AIのアウトプットから除外したい事項や、回答を生成する際のスタンスをあらかじめ指定しておくことを指します。

たとえば、「200字以内でまとめてください」「中学生にもわかるように説明してください」といった条件を設けることで、想定しているボリューム・難易度の回答を得やすくなります。生成AIが「気を利かせてくれる」ことを期待せず、条件を明確に指定しておくのがポイントです。

 

3.プロンプトを作り込みすぎない

プロンプトは長文で作り込まず、できるだけシンプルに記述するのも大切なポイントといえます。シンプルなプロンプトほど幅広いシーンで活用しやすく、汎用性に優れているケースが多いからです。詳細に条件を指定した複雑なプロンプトを作成すると、特定の用途にしか活用できなくなるおそれがあります。

なお、生成AIサービスによっては「#」や「//」を文頭や文の前後に記述することで、ユーザー確認用のコメントを記述できる場合があります。コメントは指示文に含まれないため、どの指示文がどのような働きをしているのか見やすく記述したい場合には、プロンプト内でコメント機能を活用するとよいでしょう。

 

4.指示文を追加して回答の精度を高める

生成AIに成果物を生成してもらう際には、必ずしも1回の指示で完結させる必要はありません。適切な回答が得られなかった場合、プロンプトを追加するのもひとつの方法です。

たとえば「より初心者向けに説明してください」「〇〇について詳しく教えてください」といったように、プロンプトを追加することで回答の精度を高められます。このように生成AIとの「対話」を繰り返しながら徐々に求める回答へと近づけていくことも、覚えておきたいテクニックのひとつです。

 

プロンプトの書き方例

 

プロンプトの書き方を、3つの具体例を用いて紹介します。
(※本記事ではChatGPT 4o miniを用いた場合の回答を例に挙げています。)

 

 

例1:記事テーマの案を挙げてもらいたい場合

【プロンプト例】
あなたは個人事業主です。
初めて確定申告をするにあたって、困っていることを10点ほど箇条書きで挙げてください。

【生成AIによる回答】

 

確定申告を初めて行う場合に困ることは多いですが、以下のような点が考えられます:

1. **必要書類がわからない**  
   どの書類が必要で、どこで入手するのかが不明。

2. **経費の範囲が曖昧**  
   何が経費として認められるのか、どこまでが必要経費に該当するのかが不確か。

3. **青色申告と白色申告の違いが不明**  
   青色申告の特典を活かすための手続きや条件がよくわからない。

4. **帳簿のつけ方**  
   どのように帳簿をつけるべきか、必要な書式や記入方法が理解できない。

5. **所得控除や税額控除の適用**  
   どの控除が自分に該当するのか、どれを申請するべきかがわからない。

6. **申告書の書き方**  
   申告書の記入方法が複雑で、どの項目に何を記入すべきかが分からない。

7. **領収書の保管方法**  
   経費として認められる領収書やレシートをどのように保管しておけばよいのかがわからない。

8. **税金の納付方法**  
   確定申告後、どのように税金を納付するのか、その方法や期限がわからない。

9. **確定申告期限に間に合うか不安**  
   提出期限を守れるかどうか、時間的に間に合うか心配。

10. **税務署からの問い合わせ対応**  
   もし税務署から質問や調査が来た場合、どう対応すれば良いのか不安。


これらは、初めて確定申告を行う際によく直面する困りごとです。

 

たとえば、確定申告に関する記事を作成するにあたって、想定される読者の課題や困りごとを事前に挙げておくケースは多いでしょう。生成AIに読者の役割を担ってもらい、よくある課題を挙げてもらうことで、テーマやキーワードの抜け漏れを防ぐ効果が期待できます。

 

 

例2:記事作成に必要な情報をリサーチしたい場合

【プロンプト例】
あなたはWebメディア制作担当者です。行動経済学に関する記事を制作するにあたって、既存記事の傾向を知りたいと考えています。行動経済学に関するWebサイトの記事では、主にどのようなテーマが扱われているか箇条書きで10点ほど挙げてください。


【生成AIによる回答】

 

行動経済学に関するWebサイトの記事では、以下のようなテーマがよく扱われています:

1. **意思決定のバイアス**  
   人間が非合理的に意思決定をする理由や、確認バイアス、過信バイアスなどの具体例。

2. **プロスペクト理論**  
   利得よりも損失を避ける行動が強く働くという理論や、それがどのように経済的選択に影響を与えるか。

3. **ナッジ理論**  
   人々の行動を選択肢の提示方法で誘導する「ナッジ」の活用例とその効果。

4. **時間的割引**  
   未来の利益を過小評価し、短期的な利益を優先する傾向(時間割引率)とその経済的影響。

5. **アンカリング効果**  
   初期情報がその後の意思決定に与える影響(アンカー)や、価格設定における応用。

6. **社会的影響と集団行動**  
   他人の行動が個人の選択に与える影響、たとえば群衆心理やバンドワゴン効果。

7. **損失回避とリスク選好**  
   人は損失を避けるためにリスクを取る傾向があるという、行動経済学的なリスク理論。

8. **メンタルアカウンティング**  
   人々が資金を異なる「アカウント」に分けて考え、経済的決定を下す方法。

9. **インセンティブ設計と行動の調整**  
   経済的インセンティブが人々の行動にどう影響するか、特に報酬や罰則の設計の重要性。

10. **行動経済学と政策**  
   行動経済学の知見が公共政策や企業戦略にどのように応用されているか、実際の事例を交えた説明。


これらのテーマは、行動経済学がどのように日常的な意思決定や経済活動に影響を与えるかを示し、読者の理解を深めるために広く取り上げられています。

 

既存記事のリサーチに生成AIを活用するのもひとつの方法です。主に扱われているテーマを挙げてもらうことで、リサーチに要する時間を削減できる可能性があります。

 

 

例3:記事に掲載するイラストを生成したい場合

【プロンプト例1】
あなたはイラストレーターです。チャットボットに不明点を質問しても満足な回答を得られず、困っているユーザーを描きたいと考えています。若い男性がスマートフォンを操作しながら困惑している様子を、チャットボットの操作画面が見える状態で描いてください。

【生成AIによる回答1】

img-01

 

生成されたイラストは、上図のとおりスマートフォンの向きが表裏逆になっていました。そこで、スマートフォンの向きを修正するとともに、画面に表示されている内容を吹き出しで示してもうらうことにしました。

 

 

【プロンプト例2】
スマートフォンの角度が不自然です。スマートフォンを男性が見ている状態に修正し、吹き出しで画面の内容を提示してください。

 

【生成AIによる回答2】

img-02

 

おおよそ指示どおりになっていますが、スマートフォンの背面に「Chatbot」と表示されており、不自然な印象を受けます。また、吹き出し内にスマートフォンの表示内容が反映されていません。そこで、より詳細な条件を追加しました。

 

 

【プロンプト例3】
吹き出しの中には、スマートフォン画面の表示内容を描いてください。男性が持っているスマートフォンに「Chatbot」の表示は不要です。

 

【生成AIによる回答3】

img-03

 

このように、一度の指示で想定どおりのアウトプットを得られなかった場合には、追加のプロンプトを記述してやり取りを重ね、精度を高めていくのもひとつの方法です。

 

プロンプトの書き方をマスターして生成AIを使いこなそう

 

生成AIはユーザーが入力したプロンプトを分析し、適した回答を生成します。プロンプトが適切に記述されていなければ、想定していたアウトプットを得られないケースも少なくありません。プロンプトの書き方をマスターすることが、生成AIを効果的に活用するための第一歩といえます。今回紹介したプロンプトの書き方や記述例を参考に、生成AIに的確な指示を出せるユーザーを目指しましょう。

 

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