世論調査の目的に合った有効な調査方法、電話番号調査(RDD方式)の仕組み
ライター:株式会社ネオマーケティング
公開日:2017年02月27日
| 更新日:2024年10月08日
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マーケティングリサーチ
国や企業が行う世論調査にはさまざまな方法がありますが、選挙など短期間で多くの対象に向けて調査を行う場合は、電話調査が有効です。
ここでは世論のさまざまな調査方法と、電話番号調査の仕組みを紹介します。
世論調査方法の種類
世論調査の方法にはいくつかの種類があります。
個人面接調査
個人面接調査は、調査員が直接出向いて調査対象に会い、口頭で調査をする方法です。
深く追求した質問をすることができ、また調査相手が質問の意図を確認することができることから、質問に対して求めていた結果を得やすい点も長所です。しかし、人員や時間が必要な調査のため、大量の調査を行う場合は調査期間と予算が掛かります。
配付回収調査
配付回収調査は、調査員が直接出向いて調査票を渡し、後日回収する方法です。
個人面接ほど個々に時間を割くことはできませんが、調査員が多くの場所を回ることができ、回収時に質問をすることもできます。
電話番号調査
電話番号調査は、電話を掛けて調査を行う方法です。
移動時間が不要になる分、個人面接よりも効率の良い直接調査方式です。また、結果がすぐに分かることも長所です。ただし、電話を掛けることができる時間帯に在宅していない層に関するデータが少なくなるデメリットがあります。
郵送調査
郵送調査は、調査票を郵送し、回答を記入して返送してもらう方法です。
大量の調査や全国規模の調査を行うことができます。ただし、調査期間を長く設定する必要がある上、興味を持たれにくいテーマや質問の多い調査では返送率が低くなりやすいことが課題です。
インターネット調査
インターネット調査は、インターネット上で調査依頼を行い、フォームへの入力などで質問に対しての回答を得る調査です。
調査の規模や範囲に限らず、低予算で調査を行うことができます。調査結果をすぐに確認することも可能です。
電話番号調査の種類と仕組み
電話番号調査は、短期間で多くの回答を得る必要において有効です。
電話番号調査には名簿方式やRDD方式などの種類がありますが、世論調査においては、電話帳に番号を記載していない人に対しても調査を行うことができるRDD方式が主流です。
名簿方式
名簿方式の電話番号調査は、住民基本台帳の情報をもとに調べた個人の電話番号や、電話帳に掲載されている電話番号の中から、調査対象とする電話番号をリストアップする方法です。
台帳に基づいて個人と法人を振り分けることもできるため、法人のみの調査など、対象を限定した調査に有効です。
RDD(Random Digit Dialing)方式
RDD方式の電話番号調査は、全国の固定電話の電話番号の中から、ランダムな電話番号を抽出する方法です。
抽出する電話番号を決定する手段には、単純無作為法と等間隔抽出法(系統抽出法)があります。単純無作為抽出法は、対象となる全電話番号の中から無作為に番号を選び出す方法です。一方、等間隔抽出法は、対象となる電話番号を並べ、一定間隔ごとに番号を選び出す方法です。
RDD方式では、これらの抽出方法のいずれか、あるいは両方を組み合わせて電話番号を選び出します。単純無作為抽出法で地域ごとに一定数の抽出枠に絞ってから、等間隔抽出法で対象電話番号を選び出すこともあります。
RDD方式では電話帳に掲載されていない世帯への調査も可能となりますが、個人と法人の区別ができません。
おわりに
それぞれの調査方法には得意分野や特性があります。電話番号調査の名簿方式では、台帳に基づいて抽出枠を決めることができます。一方、RDD方式では電話帳に掲載されていない電話番号も抽出枠に入るため、より広範囲の対象に向けた調査ができます。
電話調査を行う際は、調査方法ごとの長所短所をよく理解した上で、目的に合った有効な調査方法を選びましょう。
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