製造業は調達する商材が幅広く、調達規模が大きくなりやすい傾向にあります。もちろん工場規模や扱われる商材によって取引量はさまざまですが、製造業をターゲットに新規契約を獲得できれば、大きな売上につながる可能性があるのです。しかし、競合他社と比較されやすい業界でもあります。ここでは製造業、とくに工場部門にアプローチする方法をいくつか紹介します。
調達の意思決定プロセス
製造業を取り巻く環境
製造業の工場部門にアプローチする方法
ここでは具体的なアプローチ方法を紹介します。各方法によって、設計・計画・選択の段階との相性や、先に紹介した製造業が置かれている状況を踏まえた発信をしやすいものと、そうでないものがありますので、よく検討して選んでいきましょう。
ホームページ・オウンドメディアからの流入
企業がサプライヤーに問い合わせるとき、すでに調達プロセスの半分以上は終わっているといわれています。SEOに取り組んでWebの露出を増やし、認知を得ることは必要不可欠となっています。
企業が情報収集する段階でリードを獲得できれば、その後の設計段階や計画段階から自社商材を提案できるかもしれません。
ホワイトペーパーの活用
本来売りたい商材ではないものの、ターゲットの興味を引く商材をフック商材といいます。フック商材を無償・格安で提供し、そこからアップセル・クロスセルの提案をしていくのです。
たとえば、省エネ機器メーカーやエネルギーマネジメントシステムのベンダーが、ホワイトペーパーとして省エネマニュアルをWeb上で公開したりしています。
マッチングサイトへの登録・掲載
製造業の工場部門が調達したい資材やソリューションを探す際に利用する、専門的なマッチングサイトがあります。
代表的なマッチングサイトが、キーエンスの子会社が運営している「イプロスものづくり」です。無償で掲載することもでき、有償プランにすると特設サイトやバナー広告を掲載できます。調達したい商材の仕様が固まっている選定段階のターゲットへのアプローチが可能です。
Web広告
ターゲットを絞ったWeb広告も選択肢の1つです。
たとえばリスティング広告は、ターゲットキーワードの検索結果ページに自社のサービスサイトやLPサイトを表示できます。また、SNS広告は、検索結果や、ターゲット属性に応じて自社のSNSを表示できます。他にも、さまざまなWebサイトの広告枠をオークション形式で落札する運用型広告などがあります。
展示会・セミナー
展示会に出展したり、セミナーを開催したりしてリードを獲得する方法も効果的です。自社の優位性を強く訴求しやすいことや、展示会やセミナーに参加している担当者は情報収集段階の場合が多いため、上流段階からアプローチできる可能性が高いことがメリットです。
展示会では「ものづくりワールド」が代表的です。1つのイベント中に「設計・製造ソリューション展」「機械要素技術展」「製造業DX展」など、さまざまなテーマごとの個別展示会が開催されています。
業界紙への広告掲載
製造業の工場部門担当者が購読している業界紙に広告を掲載する方法です。製造業の技術情報専門の媒体もあれば、サステナビリティなど幅広い業界に共通するテーマを扱う専門媒体もあります。
たとえば「日刊工業新聞」は100年を超える工場向けの業界紙です。企業各社の業績・製造拠点の新設といった経営情報や、新技術開発などの専門的な技術情報など、幅広いテーマを扱っています。
サステナビリティの専門誌である「環境ビジネスオンライン」は25年以上の実績があります。会員数は90,000人に上っており、製造業をはじめとして多くの調達に関わる担当者が見ている業界紙です。
他社との提携による紹介
他社とアライアンスを組むことで、双方がWIN-WINの関係でビジネスを拡張できる可能性があります。
たとえば金融機関との提携です。金融機関は製造業に融資をしている関係で、強いパイプを持っていると考えられます。企業価値の向上に資する提案であれば、紹介してもらったり、一緒にサービスを設計したりして、協力して提案していくことも可能です。近年は、DXやサステナビリティ対応に資する企業と金融機関が提携する事例が多く見られます。
参考:第四北越銀行と株式会社フラーの業務提携
架電やDM
ターゲットリストを作成し、代表電話や窓口のメールアドレスに向けて発信する方法です。インサイドセールスの1つとして位置付けている企業も多くあります。また受注率を高めるために、Web上におけるターゲットの行動データを取得するインテントセールスの手法を用いるのも効果的です。
参考:インテントセールスとは?ターゲットの行動データからニーズを読み解く
まとめ
製造業の工場部門は、対外窓口が明確なのでアプローチ自体の難易度は高くはありません。しかしアプローチ後の商談に進むことが難しかったり、同業他社との比較を勝ち抜くプロセスを経なければいけなかったりするなど、製造業ならではの障壁があります。
むやみにアプローチするのではなく、どういった調達プロセスからアプローチしたいのかを明確にして、企業が抱える課題を入念にリサーチしたうえでアプローチしてきましょう。
※このコラムは「マーケのカチスジ」で2024月5月22日に公開された記事を移行したものです。
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