<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=272593697052428&amp;ev=PageView&amp;noscript=1">

「定性調査の調査手法に関する意識について」

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2023年07月25日 | 更新日:2024年08月05日

カテゴリー:
目次

 

生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は2023628日(水)~2023629日(木)の2日間、全国の20歳以上の男女で、定性調査に参加経験がある人を対象に「定性調査の調査手法に関する意識」をテーマにインターネットリサーチを実施いたしました。

 

<調査背景>

コロナ禍で浸透したオンラインインタビュー方式。コロナ流行後はオフラインでのインタビュー形式の需要も戻りつつありますが、一方でオンラインインタビューの需要は継続しています。

そこで今回、これら定性調査におけるモニターの意識を改めて把握すべく、調査に協力いただいている調査パネルの方に、インタビュー時の回答のしやすさや定性調査に対する態度などについて自主調査を実施しました。今後の調査手法の選択においてお役立ていただけると幸いです。

<調査概要>
1.調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
2.調査の対象:全国の20歳以上69歳以下の男女で、定性調査に参加経験がある人
3.有効回答数:1,000名 
4.調査実施日:2023年6月28日(水)〜2023年6月29日(木)

「「調査モニターによる定性調査の調査手法に関する意識について」主な質問と回答

◆本音が話し易いのは「デプスインタビュー」。

デプスインタビューとグループインタビューのうち、自身が「本音を話しやすい」と思うのはどちらかお聞きしました。なお参加したことが無い場合は、参加した場合を想定してお答えいただきました。

デプスインタビューの場合、自分の発言が検討違いじゃないか気にしたり、考えを綺麗にまとめてから話さないといけない、というプレッシャーを感じたりせずに済むため「本音が話しやすい」と感じるよう。

グループインタビューの場合、他者の意見を聞くことで自身の考えがきちんと言語化できるようになり、より詳細に自分のことを話すことができる、という点で「本音が話しやすい」と感じるようだ。

調査データのダウンロードはこちら

<手法別>本音が話しやすいと思った理由(自由記述)

前掲した設問【本音が話しやすいと思う手法】にて、デプスインタビューまたはグループインタビューを選択した理由を、自由記述にて具体的にお聞きしました。

 デプスインタビューの場合、自分の発言が検討違いじゃないか気にしたり、考えを綺麗にまとめてから話さないといけない、というプレッシャーを感じたりすることがないため「本音が話しやすい」と感じるようです。

グループインタビューの場合、他者の意見を聞くことで、不明瞭だった自身の考えがきちんと言語化できるようになることも。より詳細に自分のことを話すことができる、という点において「本音が話しやすい」と考える人もいるようです。

■デプスインタビューについて、本音が話しやすいと思う理由(一部抜粋)
・相手の方と自分との1対1での話だから、こちらもわからない事は聞きながら答えられるし、自分が言いたいことを言える。また、インタビュアーに対しても心を開きやすい(48歳、女性)
・やはり4人とかの座談会で3対1とかに意見が分かれた時に、私の考えって違うのかなーとか考えてしまう(44歳、女性)
・他の参加者がいると自分と同じ意見を先に言われたりすることがあるので自重してしまうが、1人だと誰にも気を遣うことなく自分の話に集中できる(38歳、男性)
・周りの人の時間を気にすることなく直ぐに発言できるため、思いついたことを直ぐに発言できるから(49歳、男性)
・他の人の意見が自分と異なっているために、自分の意見が間違っているのではないかと感じて発言しにくくなることがない(20歳、女性)

■グループインタビューについて、本音が話しやすいと思う理由(一部抜粋)
・忘れていた意見などを別の人が言って思い出すことがあるから。他の人の意見が参考になる(46歳、女性)
・他の方の意見を参考にきき、その考え方に対して他の意見を考えられるのが良い。一対一だと少々疲れる(54歳、女性)
・一人だと緊張して言いにくいかと思うから。ほかの人がいるほうがリラックスできる(45歳、女性)
・他の人の発言を聞く中で、自分の話すことをまとめることができる(45歳、男性)

次に自身が実際に参加したことのある、各種インタビュー調査の発言のしやすさについてをお聞きしました。

※オフラインインタビュー調査:指定された会場に行き、調査員と直接おこなうインタビュー調査
※オンラインインタビュー調査:インターネット上で、調査員とビデオ通話を繋いでおこなうインタビュー調査

発言のしやすさ

発言のしやすさ

参加者にとって最も発言がしやすいのは、指定された会場に行き自分と調査員の11で直接おこなうインタビュー調査である「インデプスインタビュー」でした。92.0%と、大多数が発言しやすいと感じていることがわかります。ビデオ通話にて自分と調査員の11で直接おこなうインタビュー調査「オンラインデプスインタビュー」も91.9%で、インデプスインタビューとほぼ同等の評価でした。

グループインタビューの発言のしやすさはデプスインタビューよりも10ポイント以上下がるものの、オンラインかオフラインかにかかわらず、70%以上が発言しやすいと回答。

1対1の方が圧倒的に発言しやすいことがわかりますが、グループインタビューだからといって、話すことを躊躇してしまう傾向があるわけでもなさそうです。

 

発言がしやすいと思うそれぞれの理由(自由記述)

前掲した設問【発言のしやすさ】にて「とても発言しやすい」と回答した人に対し、その理由を自由記述にて具体的にお聞きしました。

同じ1対1のインタビューでも複数人でおこなうインタビューでも、オンラインかオフラインかによって「発言がしやすい」と感じる理由に違いがみられました。

デプスインタビューについて、オンラインの場合「雑念が入らない」「落ち着いて回答ができる」「日常会話的に話すことができる」といった声があり、インタビューに向け“自分の気持ちが整いやすい”というメリットが見えてきました。

オフラインの場合「安心感」がある、インタビュアーと「コミュニケーションが取りやすい」「目を合わせながら、同じ空気感で話を出来る」といった声がありました。発言相手であるインタビュアーの相槌や目線などを直接感じることで、自分のインタビュー時間というよりも“会話をする時間”と認識することができ、自然体でいられるのかもしれません。

一方グループインタビューは、オンラインの場合、他者の意見を聞いている間に自分の意見が整理されるという声や、オフラインより自分の意見を言いやすいという声、自分の発言の重みが薄れて話しやすいといった声がありました。オンライン特有の、一人一人の細かな空気感が分かりづらいという点が逆にメリットになっている様子がうかがえました。

オフラインの場合は、インタビューと身構えることなく、純粋に大人数での会話を楽しむことで、自分らしい発言ができるというメリットがあるようです。

■オンラインデプスインタビューについて、発言がしやすいと思う理由(一部抜粋)
・家なので落ち着いて回答ができる(24歳、男性)
・在宅だと雑念も入らず、リラックスした状態で受け答えできる(68歳、男性)
・わんちゃんと一緒に参加出来たのでとても楽しく発言できた(64歳、女性)
・オフラインで1対1で会話するのに比べると、タイムラグのせいでやや話しにくいと感じることもあるが、人見知りをしない性格ですし、日常会話的に話すことができるので発言はしやすい(58歳、男性)
・他の人の意見に一喜一憂しない(44歳、女性)
・自分一人なので話すタイミングで気を遣わなくてよい(49歳、女性)

■オンライングループインタビューについて、発言がしやすいと思う理由(一部抜粋)
・他の方が話している間に自分の考えをまとめる余裕がある(65歳、女性)
・他の人の意見に共感したり、新しい考えを発見したりして、自分の意見を整理できる(47歳、女性)
・会場などで周りに人がいると意見に同調しなければいけない時があると思うけど、オンラインでは自分の意見をしっかりと言いやすい環境であった(47歳、男性)
・複数人が参加しているので、自分の発言の重みも軽いから話しやすい(66歳、女性)

■インデプスインタビューについて、発言がしやすいと思う理由(一部抜粋)
・コミュニケーションが取りやすい(58歳、男性)
・他の参加者達の視線と反応を気にせず、自分のペースで発言・回答を行う事が出来る点に安心感を覚えます(45歳、男性)
・実際に、インタビュアーの方と目を合わせながら、同じ空気感で話を出来る(28歳、女性)
・オンラインと違って時差がなく、会話がスムーズにでき、表情も見やすい。周りに気を遣わず、発言ができる(36歳、女性)

■フォーカスグループインタビューについて、発言がしやすいと思う理由(一部抜粋)
・多人数でワイワイと楽しく発言ができる(56歳、女性)
・オフラインのほうがちゃんと人の目や仕草を見て話せるから安心感とかある。オンラインだと例えば通信障害を気にしなきゃならないし、何かと不安材料があって落ち着いて集中できない(46歳、男性)
・他の参加者の方のお顔だけではなく、空気感や様子を見ながら話を切り出すことができる(28歳、女性)
・まわりの方の意見に共感したり、反対意見だったり盛り上がれるのが楽しい(48歳、男性)

オンラインとオフラインでの調査のうち、機会があれば参加したいと思うのはどちらかお聞きしました。

※オフラインインタビュー調査:指定された会場に行き、調査員と直接おこなうインタビュー調査
※オンラインインタビュー調査:インターネット上で、調査員とビデオ通話を繋いでおこなうインタビュー調査

オンラインとオフラインでの参加希望(n=1,000)

オンラインとオフラインでの参加希望

 

オンラインが58.9%で優勢となりました。

自宅で気軽に参加し、スムーズに終了できる点で、拘束時間的にも体力的にもメリットの多いオンライン調査ですが、それでも約40%はオフライン希望であることがわかります。 

デプスインタビューとグループインタビューのうち、機会があれば参加したいと思うのはどちらかお聞きしました。

デプスとグループでの参加希望(n=1,000)

デプスとグループでの参加希望

 

75.5%と、大多数がデプスインタビューを希望することがわかりました。

前掲した設問【発言がしやすいと思うそれぞれの理由(自由記述)】でデプスインタビューを「発言しやすい」と回答した人から、周りに気を遣わなくて良い・他の参加者達の視線と反応を気にせず発言できる、といった声が挙がっていましたが、やはり複数人が集まるグループインタビューは、デプスインタビューと比べ参加のハードルが高くなるようです。

インタビュー調査に協力をする目的をお聞きしました。

インタビューの参加理由(n=1,000)

インタビューの参加理由

 

80%以上が「ポイント獲得」を参加理由としているものの、50.7%と約半数が「よりよい商品やサービスづくりのため」を思って参加していることがわかりました。

普段使っている物や頻繁に利用するサービスについて「もっとこうすれば使いやすいのに」「この点は不満だけど仕方ない」と感じている生活者は少なくないはず。

インタビューは、こうした自身が何気なく思っていた意見を発言できる機会となるため、意欲を持って参加する人も多いのではないでしょうか。

そして注目なのが「社会貢献」や「企業貢献」を参加理由とする割合が、全体の30%近くある点です。インタビューに参加する人の一定数は、ポイント(インセンティブ)獲得のためにただ参加した、というスタンスではなく、自身の意見を役立てて欲しいという前向きな気持ちで挑んでいることがわかります。

 

 


■引用・転載時のクレジット表記のお願い
※本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」

■「ネオマーケティング」
URL:https://neo-m.jp/

ダウンロードしていただくと、リリースデータをPDFでご覧いただけます。

 

株式会社ネオマーケティング
ネオマーケティングはお客様の抱える課題や調査目的、 その背景を充分にヒアリングした上で、 課題解決・目的達成のために、お客様が何を求めているのか ということを常に考え一歩先のご提案をいたします。 目的に応じて複数の調査手法を有機的に組み合わせたリサーチ等、 柔軟にご提案させていただいております。 また年間調査実績は2,500本以上あり経験豊富なスタッフが 企画設計から報告書の作成まで御社のビジネスをバックアップいたします。
← 市場調査レポートに戻る