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デジタルマーケティングとブランディングの両立をいかに実践するか

ライター:土田 琢磨

公開日:2021年11月12日 | 更新日:2024年10月22日

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目次

「ウェブ広告の運用で資料請求のCV数が1か月で20%上がった」
「SNSの運用で自社サイトの閲覧数が改善した」――。
デジタルを使っての獲得は結果がわかりやすく、短期的かつ効率的に成果を上げることができます。ただ、マーケティングには、「数」だけでなく、目に見えない「価値」を高めるというミッションもあります。
本コラムでは、デジタル施策とブランディングの両立について、解説します。

目先の成果に引っ張られていませんか?

ウェブ広告やSNSの運用などデジタル施策は、認知拡大や見込み客獲得に有用で、効果を上げている企業も多いでしょう。
しかし同時に、現場のマーケッターからは、「デジタル施策はうまくいっているんだけど、本当にこのままで、これだけでいいのだろうか?」という声も聞かれます。

厳しい時代ですから、上層部からは目先の結果が求められます。デジタル施策は数字によってその効果が目に見えますし、リードの獲得などはわかりやすい成果となります。
そのため、中長期的な視野に立ったブランディングを進めたいと思っていても、「で、何人獲得できるの?」と言われたら、返す言葉がなくなってしまう。
結果、短期的な施策を中心としたマーケティングになってしまう。現場からは、そんな危機感も出始めています。

生活者の記憶に残る、真っ先に思い出してもらえる商品・サービスになること。それがブランディングです。これは、さまざまな企業活動の積み重ねで作り上げていくもので、一朝一夕にできるものではありません。
その場その場ではなく、1年後、3年後、10年後…と、将来を見据え、目標をもって取り組んでいく必要があります。

これを、デジタルの獲得施策だけでやっていくには限界があります。もちろん今の時代、デジタル施策はとても重要です。どちらが重要かではなく、デジタルとブランディングの両輪で考えていく必要があるのです。

ブランディングがデジタル施策の効果を高める

ネオマーケティングには、デジタルの運用によって課題を解決したいというご相談をたくさんいただきます。しかし、デジタル施策ではなく、改善すべきはブランディングだったというケースが少なくありません。

たとえば、自社サイトを作りたいというご相談をいただいたときのことです。商品・サービスの認知を上げることが目的とのことでしたが、ヒアリングを重ねていくと、じつは、そもそもサービスの内容自体がわかりにくく、うまく伝わっていないことがわかりました。
だとしたら、ただサイトを立ち上げるのではなく、ブランドが目指すイメージを固めサービスの内容を明確にしてからのほうが、認知度を上げるという目的に適う。ファンになってもらう仕組みを作ることができます。

具体的にはまず、企業理念を伝えるスローガン「タグライン」を設計し、ブランドを構築するための柱を固めます。それに基づいたテキスト「ステートメント」を開発し、視覚的に共有できるキービジュアルを作成。統一されたクリエイティブによって世界観を打ち出すことで、人の記憶に浸透しやすく、それに紐付けられたブランドが思い浮かびやすくなります。

ブランドの確立は簡単ではありませんが、ブランディングを進めていくと、短期的な成果にもつながりやすくなります。

たとえば、ウェブCMを展開したとき。自社のいくつかの商品ごとに動画を作成し、その最後にブランドのカギとなる共通したワードを提示したとします。
確固たるブランドイメージがベースにあると、バリエーションを展開しながらも共通した世界観を示すことができます。また、もっとも反応のあったCMから、より刺さるコミュニケーションを見出すことができ、次のデジタル施策に活かすことができます。

マーケティング会社だからできること

デジタル施策を担う専業エージェンシーは、膨大なデータを蓄積し、それをもとに運用していますから、予算内で効率よくターゲットにあてて、PDCAを回すことができます。数字で効果を見せてくれ、数字をベースに提案をしてくれます。

その施策は「獲得」という目的に対しては、とても合理的で効果的です。ただ、次のフェイズーー「事業を成長させていきたい」「ファンを増やしていきたい」という目的については、数字だけを見ていても解決することはできません。

ネオマーケティングは、リサーチからコミュニケーション業務までを網羅しており、ブランディングとデジタルの両輪を回すマーケティングをサポートいたします。

たとえば、ブランドとしてどのような強みを打ち出していくべきかは、「エボークトセット調査」によって、明らかにしていきます。生活者から真っ先に思い出されるきっかけ「カテゴリー・エントリーポイント」を探り、それをもとに施策を展開することができます。

ブランド管理の課題を解決する新指標――「エボークトセット調査」

生活者に“記憶”され、選ばれるブランドに変える新戦略

ブランド想起の入り口、カテゴリーエントリーポイント(CEP)の重要性



タグラインやステートメントの開発から、各種ビジュアルの制作など、クリエイティブについても、リサーチ力を活かしてご提案いたします。
たとえば、ブランドの柱となるタグラインの開発については、優良顧客を集めたワークショップを実施してコンセプトを決める、といったことも可能です。コピーライター一人の考えや視点だけでなく、お客さんの声から浮かび上がるメッセージは強力です。これは、広告会社以上に、コピーやクリエイティブに強みを持つマーケティング会社だからできることです。

リサーチをベースに、獲得施策からブランディングにいたるまで幅広い領域をカバーしていますので、限られた予算の中で、抱えている課題に対して何を優先して行っていくべきかをご提案していきます。

生活者の反応を見ながらスピーディに展開するデジタル施策と中長期的な視野に立ったブランディング。この両軸で進めることで、マーケティング施策一つひとつが活きてきます。

ネオマーケティングは国内約2889万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
マーケティング課題を解決し、必要なデータを取得するための調査設計から、調査結果の活用まで、伴走してご支援しています。リサーチを起点に、デジタルマーケティング、PR、ブランディング支援も行っています。
まずはネオマーケティングのサービス資料をご覧ください。

土田 琢磨
WRITER
土田 琢磨
コピーライターとしてキャリアをスタートし、国内広告会社にてクリエイティブ部門責任者・シニアクリエイティブディレクターを務めた。主に、広告クリエイティブのディレクション・コピーライティング・CMプランニングを担当。医薬品・新聞社・官公庁・教育・家電などのクライアントワークに携わる。

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