サイト全体の設計が完了したら、次に記事作成へと移ります。記事作成の大きな流れは「対策キーワードの決定」「記事構成の作成」「記事執筆・公開」の3ステップです。
1. 対策キーワードの決定
対策キーワードとは、SEO対策を施すキーワードのことです。選定するキーワードによってオウンドメディアの成果が大きく左右されるケースも少なくないため、極めて慎重に検討すべきポイントといえます。キーワード選定を進める際の基本的な手順は以下のとおりです。
- ペルソナ(誰に向けて記事を作成するのか)を詳細に決める
- ペルソナのニーズに合うキーワードを洗い出す
- 洗い出したキーワードの検索ボリュームをリサーチする
- 検索ボリュームを参考に優先順位をつける
検索ボリュームとは、過去に検索された回数のことを表します。多く検索されているキーワードほど、ユーザーのニーズが高いと考えてよいでしょう。一方で、検索ボリュームが大きいキーワードほど競合サイトが多く、検索結果に上位表示させる難易度が高くなりがちです。こうしたキーワードをあえて除外し、検索ボリュームが中〜小レベルのキーワードで地道に記事を作成していくことで、徐々にアクセス数を増やしていく方法もあります。
2. 記事構成の作成
対策キーワードが決定したら、キーワードに沿って記事構成を作成していきます。記事構成は次のように構造化することを意識してください。
・大見出し:記事のタイトル(h1タグ)
・見出し:大きな括りの見出し(h2タグ)
・小見出し:見出しと関連の深いトピック(h3・h4タグ)
異なる見出し同士で小見出しの内容が重複していたり、トピックの粒度(情報の重要度・詳しさ)がまちまちになっていたりすると、ユーザーにとって理解しにくい記事になってしまいます。検索エンジンの評価を下げる要因にもなるため、見出しの流れに沿って読み進めた際にスムーズに伝わる記事の流れになっているか確認しておくことが大切です。
3. 記事執筆・公開
記事構成が固まったら、構成に沿って執筆を進めます。ユーザーの思考や理解度に合わせて執筆していくのがポイントです。たとえば、ユーザーにとって未知の用語が突然現れるような記事の流れになっていないか十分に注意してください。必要に応じて補足説明や用語解説を加えながら、ユーザーが階段を1段ずつ上がるようにステップを踏んで理解できる文章にすることが大切です。
執筆後は誤字脱字や誤った表現・内容がないか入念に校正したのち、記事を公開しましょう。公開後は効果検証を繰り返し、アクセス数が伸びない記事については必要に応じてリライトするなど、改善を図っていくことが重要です。
記事作成の懸念点と解消方法
記事作成時によくある懸念点として、記事が「ネタ切れ」になってしまうことが挙げられます。洗い出すキーワード数が不足していたり、ニーズが限られているキーワードを選んだりした場合に生じやすい状況です。
解消方法として、ユーザーの検索意図をできる限り深掘りしておくことをおすすめします。たとえば「会計ソフト」を訴求するためのメディアであれば、ユーザーは現時点で明確に「会計ソフトの必要性」を感じているとは限りません。「経理 効率化」や「電子帳簿保存法 対応」といったキーワードで検索するユーザーの中にも、潜在的に会計ソフトを必要としている方がいるはずです。このように、ユーザーの視点に立って対策キーワードの裾野を広げていくことにより、記事が「ネタ切れ」に陥るのを回避しやすくなるでしょう。