D2CにSNS運用が大切な理由と成功事例から学ぶSNS運用のコツ
ライター:株式会社ネオマーケティング
公開日:2021年08月31日
| 更新日:2024年10月24日
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カテゴリー:
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デジタルマーケティング
PR・プロモーション
D2Cブランドにとって、SNS運用は必須といっても過言ではありません。
この記事では、
・D2Cブランドにとって、SNSはなぜ重要なのか?
・D2CのSNS活用に、どのような成功事例があるのか?
・成功事例からどんなノウハウが学べるか?
といった点を、具体的に解説していきます。
D2Cとは?Eコマースとは違うブランディング戦略
まずは改めて、D2Cとは何なのか解説していきましょう。
D2Cとは「Direct to Consumer」を省略したビジネス用語です。製造者が消費者にダイレクトに商品を販売するビジネス形態になります。ただし、従来のEコマースやBtoCビジネスとは、大きく異なる戦略です。
たとえば従来のEコマースでは、販売サイトはチラシのようなイメージのものも多数見受けられます。ですが、D2Cブランドの販売サイトでは、まったく違ったデザインになります。
チラシのようなセールスではなく、ブランドのメッセージやストーリーといった価値観に重きを置き、それらを一貫して発信することを重視するのが、D2Cの特徴です。
こうしたD2Cの特徴について、詳しくは次の記事にて解説していきます。
関連コラム:「D2Cとは?D2Cのメリット・特徴や従来通販との違いを紹介!」
事例から学べるD2CブランドのSNS運用のノウハウ
それでは、成功事例から学べるノウハウを整理してみたいと思います。
一般論的に、SNSでの情報発信、顧客コミュニケーションというと、多くの日本企業は商品情報や発売情報などを発信しがちです。製品がいかに優れているか、お買い得か、機能性、セールス、キャンペーン情報などですね。
ところが、そういったセールス情報は、成功したD2CブランドのSNSでは一切発信されていません。
成功したD2CブランドのSNS発信を整理してみましょう。
・ブランドのイメージを表現する創造的な表現
・製品やサービスによって得られる魅力的な体験
・顧客に「自分もこんなことをしたい」と思わせるようなアクティビティ
・気軽なコミュニケーションを取りやすい、親しみを感じさせる発信(コミカルなものを含む)
従来の企業感覚から言えば、「まったく宣伝をしていない」「これで本当に売上につながるとは思えない」ような発信かと思います。
この感覚の違いが、D2Cと従来のマーケティングとの大きな違いと言えるでしょう。
D2Cを成功させるためのSNS運用術
D2CブランドがSNSをうまく活用するためには、以下のようなことを心がけて運用を行うと良いでしょう。
●ブランドの「世界観・ストーリー」を一貫して伝える
まず重要なのが、ブランドの世界観やストーリーを一貫して伝えることです。
海外のD2CブランドのSNSを見るとわかる通り、SNSでの情報発信(画像や動画含め)には統一感があることがわかるでしょう。最も大切な世界観・ストーリーをぶらさず、一貫して伝えることで、生活者の頭の中にブランドのイメージが構成されていきます。
これは逆に考えてみると、わかりやすくなります。
たとえば、AwayやCasperなどのお洒落な投稿写真の中に、「Now on Sale!!」「PRICE DOWN!!」「JOIN NOW!!」といったセールスを全面的に押し出した宣伝画像が混じっていたら、見た人はどう思うでしょうか?これでは、ブランドの世界観が台無しになってしまいかねません。
SNSを「チラシ」として使うのではなく、ブランドのイメージや世界観を伝える手段として使い、そこから一歩もブレないことが大切になります。
●SNSごとに発信する情報は分ける
SNSは、それぞれリーチできるユーザーや適したコミュニケーションが異なります。
たとえば、Twitterは身近なコミュニケーション、Instagramは魅力的なユーザー体験を伝える写真、Facebookは製品の機能性や、ブランドの社会貢献活動の報告…といったように、媒体に合わせて使い分けることが重要です。
どれか一つに絞って運用するよりは、複数のSNSを活用して、顧客接点を広く、多く持つことが重要です。
・どのSNSにどのようなコンテンツが適しているか
・どのようなターゲット層が見ているか
・どのような情報発信が求められているか
など、各SNSの特徴を把握して運用していくことが必要です。最初は探り探りであっても、発信したコンテンツがどのように受け入れられたか、PDCAを回していくことは必要でしょう。
どのターゲット層に向けたどのようなコンテンツを発信するのか、コミュニケーション設計も合わせて行いましょう。ただしその際も、ブランドの世界観やストーリーが崩れないよう、注意することも欠かせません。
●社内リソースに合わせた運用体制
SNS運用について、社内の理解が得られ最初から豊富なリソースを割けるブランドは限られています。通常は他業務と兼務であったり、複数名で分担したりとスモールスタートの場合が多いのではないでしょうか。
当然、そのリソースを考慮した運用スケジュール、投稿量で運用をスタートしましょう。
●ユーザーに積極的にアプローチする
そのブランドの運用方針にはよりますが、特にブランドの「ファン」を増やす側面においては、ブランド側からユーザーに直接アプローチすることも有効な手段の一つです。
たとえば、TwitterやInstagramで商品・ブランドに対して好意的に投稿している人がいれば、その投稿に対してブランド側からリプライを送るなど、アクションを起こします。
こうすることで、その人との心理的距離を近づけるよう、働きかけることができます。ブランドへの好感度が上がると期待できるのはもちろん、そのやり取り自体が更なるUGCを生み、多くのユーザーに届けられる結果にもつながります。
ただし、あまり強引になりすぎないよう、十分な配慮も必要です。その人の状況をよく見て適切にアプローチしないと、押し付けがましく思われ、迷惑がられてしまうケースもあります。
こうした見極めは、経験がものを言う部分でもあります。SNSの感覚に慣れているミレニアル世代のスタッフを起用するなど、柔軟な人事もポイントになるでしょう。
まとめ
D2Cブランドにおいて、SNSは重要なフィールドです。生活者と直接つながることができる貴重なコミュニケーションの場であり、新たな認知、顧客を獲得できるメディアになり得ます。
ブランドのイメージやストーリーを一貫して伝えるだけでなく、顧客を巻き込んだ事業展開、ファンの獲得、情報収集とデータドリブンな事業推進など、様々な面で重要度が高くなります。
また、ブランドが頻繁に情報を発信するSNSは、いわばそのブランド自体の印象をも形作っていきます。成功しているD2Cブランドのように、SNSごとの特徴、それぞれのユーザー属性に合わせて運用していきましょう。
ネオマーケティングでは、D2Cブランドの立ち上げから、SNS運用のコンサルティングまで行っています。SNSでのコミュニケーション設計や、運用リソースに課題がある方は是非ご相談ください。
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