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サイコグラフィックとは?意味や特徴、活用事例を解説

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2022年07月14日 | 更新日:2024年10月25日

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目次

ネオマーケティング」ライターチームです。

 

生活者理解を行う上でサイコグラフィック情報は重要です。企業が消費者に対して最適なアプローチをするためにも、サイコグラフィックの分析が欠かせません。

しかし「サイコグラフィックって何?」「どのようにして分析するの?」といった疑問を抱いている人も多いでしょう。今回の記事では、サイコグラフィックの概要やマーケティングでの活用方法など、幅広く解説します。

 

サイコグラフィックとは

サイコグラフィックとは消費者の心理的な要素を表現したものです。例えば以下のものが挙げられます。

・趣味嗜好
・ライフスタイル
・価値観
・関心
・意見

例えば「休日は外でアクティブに遊ぶのが好き」といった人もいれば、「休日は家で静かにゲームをするのが好き」という人もいます。これはどちらが良い・悪いの話ではなく、その人の価値観であり、パーソナリティです。

年齢や性別のような統計的事実ではなく、その人ならではの心理的特性を分析するのがサイコグラフィックです。

●サイコグラフィックと似た指標
サイコグラフィックは、マーケティングのセグメンテーション(市場細分化)でよく使われる指標です。サイコグラフィックの他にも、デモグラフィック、ジオグラフィック、行動変数といった指標が使われています。一般的にはどれか一つの指標を参考にするのではなく、セットで分析し、生活者理解を深めるのが良いとされています。それぞれの簡単な意味は以下のとおりです。

・デモグラフィック:「性別」「年齢」のような統計的な要素で分類するための指標
・ジオグラフィック:「国」「地域」「最寄り駅」など地理的な要素で分類するための指標
・行動変数:「購入歴」「利用頻度」など商品・サービスに関わる要素で分類するための指標

サイコグラフィックの特徴

サイコグラフィックの大きな特徴は、定性的なデータを扱うことです。

定量的な情報とは、「年齢」「年収」のように具体的な数値で表せるもので、「的確な状況を伝える」のに役立ちます。たとえば「30代男性が商品Xを購入した」というのは定量的なデータです。しかし定量的な情報だけでは、なぜ30代男性が商品Xを購入したのか、といった具体的なストーリーが見えてきません。

そこで、定性的な情報が役立ちます。サイコグラフィックで扱う定性的な情報とは、数値や数量で表せないデータで「なぜそのような状況になったのか」を分析するのに有効です。例えば「ゲームが好きなので商品Xを購入した」という情報が得られるため、消費者が抱えている潜在的なニーズを掘り出しやすくなります。

サイコグラフィックのデータを収集する方法

サイコグラフィックデータの収集方法は、大きく分けて二つあります。それぞれの方法の特徴を解説します。

●定量的なデータからの推測
定量的なデータから、消費者の性格やライフスタイルを想像する方法があります。一般的に広告のクリック率は、数値で表現できる定量的な要素ですが、そこから消費者の心理的な要素を抽出できます。

たとえば広告のデザインに「〇〇しなきゃ損?」といった挑戦的な文句を使い、通常のデザインの広告と並べてクリック率を比較します。このクリック率の違いによって、消費者がどのようなライフスタイルを志向しているかなどの定性的な情報が推定可能です。

●アンケートやインタビュー
アンケートやインタビューなど、消費者から直接データを収集する方法もあります。確実に消費者の情報を仕入れることができ、なおかつ質の高いデータが入手可能です。ただしインタビューはアンケートに比べて実施するためのコストがかかるため、余裕がある場合に出来る方法です。

サイコグラフィックの活用事例

情報を集めた後は、どのように自社のマーケティングに活かしていけばよいのでしょうか。具体的な活用事例を紹介します。

●ペルソナ
市場の細分化(セグメンテーション)を行う際は、デモグラフィックやジオグラフィックなどの情報を元に、サイコグラフィックを掛け合わせて具体的な顧客像を描きます。これはペルソナと呼ばれる手法であり、より具体的な戦略が立てられます。

たとえば以下のようなペルソナが設定されていたとします。

・年齢:30代
・性別:男性
・職業:営業
・年収:700万
・家族構成:妻、子ども1人
・住所:東京都

上記のペルソナはデモグラフィックとジオグラフィックのデータです。ではここにサイコグラフィックの情報を足してみましょう。

・年齢:30代
・性別:男性
・職業:営業
・年収:700万
・家族構成:妻、子ども1人
・住所:東京都
・趣味:筋トレ
・性格:基本的に明るいが人見知りの一面も
・週末の過ごし方:子どもとアスレチックやプールに出かける

サイコグラフィックの情報を足すことで、人物像がより具体的に浮かび上がってきます。これによってユーザーの属性を分析しやすくなり、マーケティングに役立てられます。

ペルソナについての詳細はこちら

・ペルソナとは?マーケティング・ビジネスにおける作成方法から応用まで


●キャッチコピーや販促アピール
サイコグラフィックを使ったマーケティング施策としては、キャッチコピーや販促アピールがよく知られています。分析した消費者の価値観を参考に、「どのようにアプローチをすれば商品を買ってくれるか」を見極めましょう。

たとえば内向的なインドア気質の人に刺さるキャッチコピーと、アウトドアで社交的な人に刺さるキャッチコピーの質は大きく異なります。特にCMを制作する場合、サイコグラフィックのデータが明らかになっていれば、どのような雰囲気のものを作るのが分かりやすくなるでしょう。

設定したペルソナに合ったアプローチをすれば、マーケティングの効果はより大きくなります。

まとめ

今回の記事では、サイコグラフィックについて幅広く解説しました。サイコグラフィックは、セグメンテーションをする際に用いられる指標の中で、唯一「定性的なデータ」を取り扱う分野です。

デモグラフィックのような定量的なデータとは異なり、ユーザーの心理の奥深くを探っていく必要があります。今回紹介した内容を参考に、サイコグラフィックのデータを収集してみましょう。また収集したデータを分析し、それをどのようにマーケティングに活かすのかが肝心です。サイコグラフィックの分析をきっかけに、自社のマーケティング施策を見直してみてはいかがでしょうか。

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