Z世代にリーチするSNSマーケティングとは
ライター:株式会社ネオマーケティング
公開日:2022年05月25日
| 更新日:2024年10月21日
-
カテゴリー:
-
物心付いたころからデジタルと共に成長してきたZ世代。彼らはあふれる情報を自ら取捨選択する能力を身に付けており、デジタルネイティブと呼ばれています。「Z世代向けにSNSを活用していきたいが、どうしたらいいのかわからない」という方に向けて、効果的にリーチする方法や主要なSNSごとの特徴を紹介していきます。
Z世代向けのSNSマーケティングが重要な理由
Z世代向けのSNSマーケティングが重要視されている理由は主に3つあります
これらからの購買力の中心になる
1990年代中盤以降に生まれた世代であるZ世代は、生産世代として労働力の中心になりつつあります。彼らは今後収入を上げて購買力を付け、消費の中心となっていく人たちです。大げさかもしれませんが、彼らにリーチできるかどうかが会社の将来を決定づけていくといっても過言ではありません。Z世代が利用するSNSを活用したマーケティングは益々重要性を増していくでしょう。
世界人口の30%を占める
日本は少子高齢化が進んでいるためイメージが湧かないかもしれませんが、世界全体で見るとZ世代が人口の約30%を占めているといわれています。日本では中高年向けのマーケティングが目立ちますが、世界的にはZ世代こそがマーケティングにおける主要なターゲットと位置付けられているのです。
SNS利用時間は1日60分以上と全世代で一番
Z世代がソーシャルメディアを利用する時間は他の世代より著しく長いことがわかっています。総務省の調査*1によると、Z世代である10代の平均利用時間が平日で64.4分、休日で74.2分。20代が平日で84.1分、休日で114.2分となっています。Z世代でない30代は平日で46.2分、休日で50.5分となっており、Z世代と大きな差があります。
Z世代の特徴
マーケティング戦略を決めていくうえで、Z世代の特徴をきちんと理解しておく必要があります。ここでは3つの代表的な特徴を紹介します。
情報収集能力に長けている
Z世代は小さいころから情報収集や処理方法についての教育を受けてきており、日常的にスマートフォンやタブレットなどを駆使しています。更にインターネット上にあふれる情報を鵜呑みにせず、自ら判断する大切さを認識しているため、情報の信頼性や透明性をしっかり確認する傾向があります。またトレンドに敏感で、SNSなどを利用して素早くトレンドを察知することができます。
背景にある価値観やストーリーを大切にする
Z世代は消費をする際、単なる機能や価格だけでなく、自分の消費行動に何かしらの意義をもたせたいと考えています。たとえば近年SDGsに対応した商品への需要が高まっています。これはZ世代など社会問題に関心が高い世代がけん引している消費行動といえるでしょう。
複数のSNSを使い分ける
NTTドコモ モバイル社会研究所が2022年に行ったアンケート調査*2で「週1回以上アクセスし、生活情報(趣味やお買い得情報など)を得ているメディア」について質問したところ、10代は61.8%、20代は54.2%がソーシャルメディアと回答しており、SNSはZ世代に最も利用されているメディアであることがわかりました。しかもZ世代は目的に応じて複数のSNSを使い分けています。
広告とアカウント運用
Z世代へリーチするためにSNSマーケティングがいかに重要かを説明してきました。SNS広告を行う方法と自ら公式アカウントを運用する方法の2種類があります。どちらが効果的なのでしょうか。結論から言うと、「目的に応じて使い分けるのが効果的」です。ここではその理由を説明します。
SNS広告
SNS広告はターゲットとなる多くのユーザーにリーチできる方法です。SNSを多用するZ世代にはとくに高い効果が期待できます。新規ユーザーにリーチしたい場合に効果的に働くことがあります。ただしターゲティングと発信するコンテンツの内容にズレがあった場合、費用が発生する割には期待した効果を得られなくなるため注意が必要です。
アカウント運用
アカウント運用の基本は既存ユーザーとの信頼関係の構築です。ユーザーが自社発信のコンテンツに触れる機会を増やしながら、ユーザーのロイヤリティを高めていくことができます。一度信頼関係を構築できれば、長期的に投稿を閲覧してもらえます。ただし、影響力のあるアカウントに育てるには時間がかかるため、継続的な取り組みが必要です。
Z世代がよく使うSNS
先に紹介した通り、Z世代にとってSNSを目的別に使い分けることは当たり前になっています。2022年にネオマーケティングが実施したZ世代向けのアンケート調査結果*3や総務省の報告書*1を一部引用しながら、主要なSNSごとに特徴や用途を説明します。
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は短文テキスト投稿が中心のSNSです。総務省*1によると10代で67.4%、20代で78.6%が利用しています。利用率でいえば文字系はX(旧Twitter)、画像系はInstagramに二分されるほどの利用率の高さです。
拡散力の強さに強みがあり、時には爆発的にフォロワーを増やせることがあります。ネオマーケティングが実施したアンケート調査*3では、主に情報収集やトレンドのキャッチアップのために利用されていることがわかりました。
Facebook
Facebookの特徴は実名登録です。Messengerというチャットアプリが備わっており、特定メンバーとのクローズドなコミュニケーションもできます。Z世代では10代で13.5%、20代で35.3%*1と利用率は低いものの、会社や行政組織がオフィシャルアカウントとして用いていることが多く、信頼性の高い情報を受け取るために利用されることが多いとされています。日本での利用者は少ないですが、世界的にはメジャーなSNSです。
Instagram
写真や動画投稿に特化したSNSです。ストーリー機能やリール機能で自分の現在の状況を知人に共有できます。10代で72.3%、20代で78.6%と高い利用率となっています*1。一時期「映える」写真の投稿が話題になりましたが、Z世代の場合は「情報収集」を目的とした利用が32.3%、「自分にとってためになる」が18.0%となっており、情報収集用のツールと位置付けられつつあります*3。
TikTok
ショート動に特化したSNSです。音楽などエンターテイメント性の高い動画投稿が多い特徴があります。30代以上の利用率は23.5%以下ですが、10代で62.4%、20代で46.5%*1とTwitterやInstagramに肉薄するほどZ世代では急速に普及しています。利用目的は「おもしろい・楽しい」「リラックス・息抜きできる」といった理由が多い傾向が見られました*3。
YouTube
動画投稿に特化したSNSで、長時間動画の面では目立つ競合はありません。近年はショート動画の投稿機能を実装しました。好きなインフルエンサーなどのアカウントをチャンネル登録することで、お気に入りのクリエイターのコンテンツを選んで閲覧できます。利用目的は「暇つぶし」が高い傾向にあります*3。
Threads
2023年7月に日本でリリースした新しいSNSです。X(旧Twitter)に酷似した機能を実装していますが、機能面では未熟な部分も多く、今後バージョンアップを重ねていくと考えられます。近年X(旧Twitter)で度重なるルール変更が発生しており、拒否感をもち流出したユーザーの受け皿になっています。Metaが運営しているためInstagramのアカウントを引き継ぐことができ、一からネットワークを構築する面倒を省けるメリットがあります。
ネオマーケティングは国内約2889万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
マーケティング課題を解決し、必要なデータを取得するための調査設計から、調査結果の活用まで、伴走してご支援しています。リサーチを起点に、デジタルマーケティング、PR、ブランディング支援も行っています。
まずはネオマーケティングのサービス資料をご覧ください。
← マーケティングコラム一覧に戻る