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【第5回】集客が伸びない原因はこれ!Instagram企業アカウントのフォロワー増加施策

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2022年03月01日 | 更新日:2024年10月15日

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目次

多くの事業にとって、「集客」は、常に課題意識を持ち続けるテーマのひとつではないでしょうか。
Instagram運用においても、やはり集客をどうするか、どうやったらフォロワーが増えるのか…といった課題は、常に生じてくるものです。
そこで今回は、企業Instagram運用の集客とフォロワー増加施策について、ポイントを解説していきます。
前回コラム
【第1回】Instagram運用に成功すると?期待できるメリットや利益と、成果を得るためのポイント
【第2回】Instagram運用に必要な人材・予算・時間は?成功の鍵を握る3つの事業リソース
【第3回】Instagram運用は目的が大事!目的に合わせたKPI/KGIの設定方法
【第4回】企業Instagramで投稿内容に迷う?原因は”データが見えていない”から

ユーザー目線が大切!「フォローする価値のあるアカウント」になれているか

まず大前提として重要なポイントは、ユーザーにとって「フォローする価値のあるアカウント」であるか否か、という点にあります。
ユーザー目線で見た時に、「フォローしたい」と思えるアカウントでなければ、フォロワー数も伸び悩んでしまいます。

■フォローしたいと思われる、価値のあるInstagramアカウントとは
Instagramは多様性の世界です。
「フォローしたい」と思われる”価値”についても、その価値判断の基準はユーザーによって大きく異なります。
よって、アカウントをどのように価値付けるかも、さまざまな方向性があり得ます。
以下にいくつか例を示します。

・魅力的なコンテンツが投稿されている
・情報量が豊か
・アカウントを運用している人(通称、中の人)の個性が表れており、魅力的な人柄を感じられる
・ブランド自体に魅力がある
・「そのブランドをフォローしている自分」が好き


このように、ユーザーが何に価値を感じるのか、何を動機にフォローするのかも、さまざまな方向性があり得ます。
各パターンについて、もう少し詳しく掘り下げてみましょう。

■魅力的なコンテンツが投稿されている
やや幅の広い捉え方ではありますが、「投稿内容(コンテンツ)の魅力」は重要なファクターのひとつになります。
たとえば、目を引く魅力的な写真やイラストが掲載されていたり、添えられたコメントがユーモラスだったり、あるいは人柄の伝わるような、親しみを覚える内容だったりと、いろいろな魅力の方向性が考えられます。
特にInstagramの場合、写真や画像は欠かせないメインコンテンツ。視覚に訴えかける魅力的な画像コンテンツは欠かせません。
より具体的に、どのような投稿が「魅力的」と言えるかは、アカウントや投稿内容のターゲティングによっても変わるでしょう。自社のターゲットとなる属性のSNSユーザーが、どのようなコンテンツに魅力を感じているのか、その価値観をしっかりと事前に下調べすることも重要になります。

■情報量が豊か
美しい写真やイラストは、Instagramに欠かせない要素。ですがそれらに加えて、情報量の豊かさも魅力の一つになります。
他のメディアでは得られない情報が掲載されていたり、そのブランドならではの情報が豊かに発信されていたりすれば、ユーザーの興味関心をさらに惹きつけられるでしょう。
ただし、Instagramをはじめ主要なSNSは、ひとつの投稿だけでは深い情報を発信しにくくなります。複数の投稿の組み合わせや、アカウント全体を通しての情報量、あるいは自社オウンドメディとの連携など、豊かな情報を発信するための、施策レベルの工夫も行っていきたいところです。

■「中の人」の人柄が魅力的
SNS文化では、アカウントに実際に投稿している人のことを「中の人」と呼ぶこともあります。こうした「中の人」の人柄そのものに魅力を感じて、アカウントをフォローするユーザーも多くなります。
担当者の人柄が垣間見えるような投稿を行ったり、親しみやすいコメントでユーザーと交流を図ることも、魅力的なアカウントを作り上げる方法の一つです。
ただし、あまりに”くだけ”過ぎるのも禁物でしょう。「企業アカウントの担当者による公私混同」は、ユーザーに嫌われてしまいやすく、よくある失敗のひとつです。
あくまで企業公式のアカウントとして節度を保ちつつ、かといって四角四面になりすぎないよう、絶妙なバランス感覚が求められます。

■ブランド自体に魅力がある
もっとも本質的な価値として、「ブランドそのものの魅力」は非常に重要 
になります。どれだけ”インスタ映え”の良い投稿を継続していっても、肝心のブランドそのものに魅力が無ければ、フォロワーが増えることも、アカウントが成長することも期待できません。
たとえば、先ほどの「中の人(運用担当者)の人柄」という魅力を価値付けにしようと考えても、ブランド自体の魅力がなければ、あまり意味がありません。「こんなに魅力的なブランドの、公式アカウントの中の人が、実は意外と親しみやすい」というギャップがあって、はじめてユーザーに親近感を持ってもらえます。
他の方向性での価値付けも同様で、そもそものブランド自体、製品自体に魅力がしっかりと備わっていることが重要です。
逆に言えば、ブランドそのものに魅力があれば、ユーザーは「そのブランドが好きだから」という理由でアカウントをフォローしてくれます。
魅力的なInstagramアカウントを育てることと、ブランド自体、製品自体の魅力を高めることは、どちらも成功のために欠かせない”車の両輪”と言っても良いでしょう。

■「そのブランドをフォローしている自分」が好き
ユーザーの目線で考えた時、「『そのブランドのアカウントをフォローしている自分』が好きになれる」ということも、意外と重要なファクターになります。
1人1人のユーザーにとって、自分のInstagramアカウントは、いわばデジタル上の仮想人格。「もうひとりの自分」とも呼べる存在です。そうした「もうひとりの自分」が、誰とつながっているか、どんなアカウントをフォローしているか…といったことも、自己肯定感や幸福実現欲求に結びつく要素と言えるでしょう。
またInstagramでは、1人1人のユーザー自身も「ブランディング」を意識しているケースは、決して珍しいものではありません。自分のアカウントが、まわりの人からどのように見えるか、配慮しながら楽しんでいるユーザーも大勢います。
「このアカウントをフォローしてるなんて、周りの人に知られたら気持ちが良くないな」と思えば、たとえ個人的に興味関心のあるブランドの公式アカウントだったとしても、フォローをためらってしまう人も多いでしょう。
逆に、「このブランドのアカウントをフォローしている、自分のアカウント」が、他の人から見て魅力的に映るはずだと思えば、それだけで積極的にフォローを行うユーザーも多くなります。

 

SNS広告の基礎については、こちらのショートウェビナ―動画をご覧ください。

フォロワー増加のために、なぜ「アカウントの価値」を高める必要があるのか

それでは、なぜ「フォローする価値のあるアカウント」になる必要があるのでしょうか。
コンテンツのクオリティや魅力を磨き上げることが、なぜフォロワーの獲得にこれほど重要なのでしょうか。
その理由をご説明していきます。

■ SNSは可処分時間の奪い合い!無数のInstagramアカウントが「競合」になる
まず前提として、「Instagramの利用者数は年々増加しており、今では無数のアカウントが存在している」ということがあります。
実際に、2019年の時点で既に日本国内で3300万のアカウントが存在しています。

コミュニティの広がり
「InstagramマーケティングJP」Twitter公式アカウントのつぶやきより

 

2019年以降のデータは公表されていませんが、「2020年、2021年と広がり続けている」ことは公式に発表されています。これら無数のアカウントが、全て自社アカウントの競合になると考えて良いでしょう。
自社と同業種の企業アカウントのみが競合になると考えてしまいがちですが、ユーザー目線で見れば、企業も個人も含め、すべてのアカウントが同じInstagramというプラットフォームの上に乗っている選択肢です。
一方で、利用できる可処分時間(自由に使える時間)は限られています。
総務省の「社会生活基本調査」(平成28年)によると、1次活動(食事や睡眠など)、2次活動(仕事や家事・育児など)を除く3次活動(自由時間)の時間は、一日あたり平均6時間ほどです。
この一日あたり6時間が、自由に使える可処分時間と捉えて良いでしょう。

 

行動の種類別生活時間

総務省「社会生活基本調査」(平成28年)
また、このデータから、可処分時間(=3次活動の時間)は、平成23年度調査に比べて平均値で-0.06ポイントと、やや減少の傾向にあります。
自由に使える可処分時間は徐々に減少しつつあるのに対し、コンテンツは膨大な数にのぼります。自分の可処分時間を使うのに値する、価値のあるものでなければ、ユーザーはすぐに離れていってしまうでしょう。
だからこそ、魅力的なコンテンツを発信し、”フォローする価値のあるアカウント”を作り上げることが、集客のためにも何よりも重要になります。

■ Instagramアカウントは「砂山の一粒」!差別化戦略が重要
フォロワー増加のためのコンテンツ戦略として、「他のアカウントといかに差別化するか」という観点も重要です。
自社アカウントの存在は、例えるならば「砂山の一粒」です。数えきれないほどの砂粒の中から、たった一粒だけの自社アカウントを発見してもらうためには、他とは違った色の輝きが必要になります。他のアカウントと似たようなことばかり行っていては、ユーザーの目に留まることすら難しいでしょう。
他のアカウントの投稿内容などをよく観察しつつ、それをただ模倣するのではなく、ターゲットに価値を感じてもらえるような独創性のある魅力的な投稿を目指すことが、フォロワー増加の秘訣のひとつです。


まず最初にコンテンツが重要!「フォロワーが増えてから本格的に…」では遅すぎる

「本格的にコンテンツを作っていくのは、フォロワーが増えてからにしよう」
「今はまだアカウントを立ち上げたばかりで、フォロワーも少ないし、手軽な投稿でミニマムに進めていこう」

このように考えて、投稿コンテンツの作成に十分な時間や予算・アイデアや工夫を取らないケースも見受けられます。ですが、これはあまり良い方針とは言えません。
このテーマは、実店舗の経営にも例えることができます。
「まだ開店したばかりだから」「立ち上げたばかりの店舗だから」といって、品ぞろえが不足したままオープンすれば、どうなるでしょうか。お客様は少し様子を見て、がっかりし、そして二度と来店してはくれないでしょう。
Instagram運用も、これとまったく同じです。
実店舗の経営が、開店当初から充実した高品質な品揃えが求められるのと同様に、SNSアカウントも、まず充実した高品質なコンテンツが必要になります。
「フォロワーが増えてから本格的にコンテンツを」ではなく、まずコンテンツ先行で、フォロワーは後から付いてくると考えたほうが良いでしょう。

価値観の多様化が進む今、「魅力的なコンテンツ」のためにはターゲティングも重要に

「ユーザーにとって価値のある、魅力的なコンテンツ」といっても、具体的には様々です。
というのも、現代は価値観の多様化が進んでおり、何に魅力を感じるかも、人によって大きく異なるからです。たとえ世間一般に人気のあるものでも、一部の人にとっては不快感を持つものかもしれません。
従って、ターゲティングが重要になります。
ターゲットをしっかりと絞り込み、そのセグメントの人々が「どのようなコンテンツに魅力や価値を見出すのか」を、しっかりと調査しておくことが重要です。
ターゲット・ユーザーと価値観を共有化しておけば、狙ったターゲットに共感を呼ぶアカウントに育てることができます。これが高い精度で実現できれば、自社の見込み客が自然と集まってくるため、その後の施策展開にもつながりやすくなります。最終的に、Instagramを通した売上アップも実現できるでしょう。

■アカウント開設後もPDCAサイクルを回し、投稿のブラッシュアップを続ける
アカウントを開設した後も、PDCAサイクルを継続し、投稿コンテンツのブラッシュアップを続けていくことが大切です。
アカウントの運用を続けていけば、投稿の良し悪しも評価できるようになってきます。
たとえば、以前の投稿と比較して反応率が悪ければ、「今回はあまり良い結果が出なかった」とわかります。そこでもう一度ターゲティングに立ち戻り、「なぜ共感を呼べなかったのか?」と検証することも大切です。また、ターゲットユーザーが使っているタグ付けや検索語などを調べて、十分な露出が確保できているか見直す、といった方向性もあるでしょう。
こうして運用を続けながら、ターゲット・ユーザーの価値観や考え方に照準を当ててPDCAを回していけば、「ターゲットの共感を呼ぶ」「見込み客が集まる」アカウントに育っていきます。

投稿だけでは伸び悩む!アカウントが充実してきたら「ブースト施策」も検討を

ターゲット・ユーザーと価値観を共有できる、魅力的なコンテンツを投稿し続け、PDCAサイクルを回してアカウントを育てていくことは、大前提として欠かせない基本的な施策になります。
ただし一方で、こうしたオーガニック投稿(通常の投稿)を続ける施策だけでは、どうしても一定のところでフォロワー増加が頭打ちになってしまいがちです。
そこで、ある程度コンテンツが充実し、アカウントが育ってきた段階で、「ブースト施策」を検討してみましょう。
ブースト施策とは、一口に説明すれば、「一時的にフォロワー数を伸ばすための施策」です。
Instagram上での広告出稿や、インフルエンサーマーケティングなどが代表的な例になります。

■SNS広告出稿
Instagramでは、有料での広告出稿(プロモーション)も利用できます。広告として出稿した投稿は、通常の投稿(オーガニック投稿)と異なり、アカウントをフォローしていないユーザーのタイムライン上にも表示されます。
こうした広告出稿を活用することで、アカウントの露出を高め、普段はなかなか届かないユーザーにも情報を届けることができます。

■インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーとは、SNS上で人気のあるユーザーのことです。SNSでは、個人でも数千人~十万人以上のフォロワーを持つアカウントは少なくありません。Instagramにも、こうしたインフルエンサーが多数存在しています。
芸能人やYoutuber、ファッションモデル、クリエイターなど、著名な人物がインフルエンサーになっているケースもありますが、純粋にInstagram上の活動のみで人気を博している人々もいます。
こうしたインフルエンサーに依頼し、自社のアカウントやブランドを宣伝してもらうことで、その数千人~数十万人のフォロワーに一気に情報を届けることができます。

■ブースト施策は、コンテンツが整ってから
「ブースト施策でフォロワーを増やせるなら、投稿コンテンツの作成に予算や工数を掛けなくても、ブースト施策ほうに予算に付ければ良いのでは?」
という考え方もあるでしょう。
ですが現実には、この方針では成果は期待できません。仮に、アカウントが十分な魅力を備えていない段階でブースト施策を展開すると、一時的なフォロワーの増加はあっても、定着しないためです。
ユーザー目線で考えれば、コンテンツが十分に備わっていないと、「広告を見て気になって見てみたけれど、思ったほど魅力的ではない」と感じて、すぐに離脱してしまうでしょう。
また、一時的にその場でフォローしても、そのうち「思ったほど面白くない、興味深くない」と感じれば、すぐにフォローを解除されてしまいます。
つまり、ブースト施策を実施したとしても、アカウントに魅力的なコンテンツが備わっていなければ、一時的な増加はあっても定着せず、結果として”空振り”に終わってしまう恐れがあります。
こうなると、せっかく費やした予算も結局は無駄にしてしまうことになりかねません。
だからこそ、まずは「先行してコンテンツを整える」「フォロワー数が少ないうちから、魅力的な投稿を続ける」ことが重要になります。そして、アカウントに魅力的なコンテンツが十分に整った段階で、ブースト施策を展開することで、はじめて意味のあるフォロワー増加につながっていきます。

まとめ:Instagramのフォロワー数が伸びない原因とその対策方法

最後にまとめとして、フォロワー数が伸びない原因と、その対策方法を改めて整理していきましょう。
フォロワー数が伸びない原因は、大別して以下の2つに分けられます。

1:ターゲットユーザーにとって魅力的なアカウントになっていない
2:十分な魅力は備えているが、ブースト施策を展開できていない


対策としては、まず何よりもコンテンツの魅力を磨き上げることです。ターゲットユーザーにとって魅力的なコンテンツとは何か、しっかりと調査分析を行い、共有できる価値を備えた投稿を継続していきましょう。
そして、一定程度までは伸びたものの、成長が頭打ちになってしまった場合は、ブースト施策の展開も検討し、実施していきましょう。広告出稿やインフルエンサーマーケティング等が代表例になります。
何よりもユーザー目線で、ターゲットとなるセグメントと価値観を共有し、充実した魅力あるコンテンツの提供を心掛けていけば、フォロワーは着実に増えていくでしょう。

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