Facebook広告の基本的な仕組みは?よくある落とし穴を回避するポイントも解説
ライター:梶村 貴士
公開日:2021年12月03日
| 更新日:2024年07月05日
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デジマ
今回は、Facebook広告の基本的な仕組みや、よくある落とし穴を回避するポイントについて解説していきます。
Facebookは、「メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms, Inc.、旧称:Facebook, Inc.)」が運営するSNSです。メタ社は他にもさまざまなSNSを運営しているため、Facebook広告のプラットフォームで、InstagramやMessengerにも広告配信を行えます。
巨大プラットフォームとして知られていますが、多岐にわたるガイドラインや機械学習を軸とした複雑なシステムなど、運用の際の注意点も多くあり、外注を検討している方も多いでしょう。Facebook広告の運用を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
Facebook広告とは?
Facebook広告は、Facebookプラットフォーム上で企業や個人が商品やサービスを宣伝するための広告システムです。広告主は、Facebookの広大なユーザーベースにアクセスし、ターゲットオーディエンスに合わせて広告を最適化できます。
また、Facebookが2012年に買収したInstagramでも、Facebookプラットフォームを通じて広告を配信できます。Facebook以外のSNSにも広告を出せるため、広告のリーチがいっそう拡がるでしょう。
Facebook広告が掲載できる場所
Facebook広告は、Facebookの他にも「Instagram」「Messenger」「Audience Network」で配信できます。これらはすべて、メタ・プラットフォームズが運営しているSNSです。
SNS
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説明
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Instagram
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写真と動画を共有するソーシャルメディアプラットフォーム
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Messenger
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Facebookのインスタントメッセージングアプリで、テキスト、画像、動画、音声メッセージを送受信できる
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Audience Network
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Facebook外のアプリやWebサイトで広告を表示するための広告ネットワーク
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Facebook広告にかかる費用
Facebook広告は、オークションシステムを採用しています。広告主は他の広告主と競合して広告スペースを入札し、入札額や広告の品質、広告の関連性などがオークションの結果に影響するといった仕組みです。費用相場は、月10万〜30万円程度とされています。
課金方式は「クリック課金(広告がクリックされた際に課金)」「インプレッション課金(広告がユーザーに1,000回表示された際に課金)」の2つです。日次予算またはキャンペーン全体の予算を設定できるため、払い過ぎなどのリスクにも対応できます。
Facebook広告を活用するメリット
Facebook広告を活用するメリットはさまざまです。効果的な運用のためにも、今一度メリット項目を整理しておくとよいでしょう。ここでは代表的なメリットを4つ解説します。
ターゲティング機能が優れている
Facebook広告の大きなメリットが、ターゲティング機能に優れていることです。年齢、性別、職業、学歴、結婚状況など、ユーザーの基本的なデモグラフィック情報を基にターゲティングできます。
たとえば、特定の趣味や興味をもつユーザーや、特定のアプリを使用するユーザーをターゲットにできます。既存の顧客リストやWebサイトの訪問者情報を基礎として、特定のユーザーグループをターゲットにするカスタム機能も活用可能です。
広範なユーザーベースにアクセスできる
Facebookは世界中で数十億人のユーザーをもつ巨大なプラットフォームです。そのため広告主は広範なユーザーベースにアクセスできます。
特徴的なのが「国際的なリーチ」です。Facebookは世界中で利用されており、広告主は国際市場にスムーズにアクセスできます。グローバルなブランド認知や国際的な市場展開が期待できるでしょう。
さまざまな場所に広告を配信できる
Facebook広告プラットフォームを利用すると、「Instagram」「Messenger」「Audience Network」など、さまざまな場所に広告を配信できます。
異なるプラットフォームや場所に広告を配信することで、より多くの人々に広告を届けられ、ブランド認知度の向上にもつながりやすくなるでしょう。ユーザーが最も反応する場所やフォーマットを特定し、コンバージョンの最適化にもつなげやすくなります。
幅広い広告フォーマットから選べる
Facebook広告において、さまざまな広告フォーマットから選択できるのも主なメリットです。シンプルな画像とテキストを使用した広告から、フルスクリーンのビジュアル広告など、全部で13種類のフォーマットがあります。
それぞれのフォーマットについては、次の項目で解説します。
Facebook広告のフォーマット一覧
Facebook広告のフォーマットは、以下の表の通りです。
フォーマット名
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説明
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画像広告
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画像とテキストを活用する
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動画広告
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ショートムービーを活用する
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スライドショー広告
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画像・動画・音声など複数のメディアを組み合わせる
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カルーセル広告
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画像と動画を組み合わせてカタログ風に紹介する
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インスタントエクスペリエンス広告
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1枚のLP(ランディングページ)を活用する
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コレクション広告
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クリックで商品ページに誘導する
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リード獲得広告
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クリックで顧客情報を収集する
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ダイナミック広告
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ユーザーと関連性の高い商品・サービスを提示する
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いいね!広告
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Facebookの「いいね!」機能を活用してフォロワーを増やす
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イベント参加広告
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イベント参加やチケット購入などを促進する
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Messenger誘導広告
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クリックでMessengerに誘導する(お問い合わせフォームへの誘導など)
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プレイアブル広告
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広告画面で実際にゲームやアプリの使用感を試してもらう
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クーポン広告
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広告を通して集客目的のクーポンを配布する
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商品・サービスの性質に合ったフォーマットを選べば、広告の効果をより高められるでしょう。
Facebook広告の自社対応・外注はどちらを選ぶべき?
Facebook広告の運用には、自社対応と外注の2つの方法があります。それぞれのメリット・デメリットを整理しておくことで、最適な方法を選びやすくなるでしょう。ここでは、Facebook広告の自社対応と外注について詳しく解説します。
自社対応の概要やメリット・デメリット
自社対応は、企業内のメンバーがFacebook広告の計画、作成、管理、最適化を行う方法です。「広告運用を自社で完全にコントロールできる」「キャンペーンの変更や調整が柔軟に行える」「外部の広告代理店に支払う手数料やコストを節約できる」などのメリットがあります。
一方、効果的な広告キャンペーンを実施するための専門知識やスキルが求められたり、広告の管理と最適化に多くのリソースが必要になったりする点には注意が必要です。
外注の概要やメリット・デメリット
外注は、専門的な広告代理店やマーケティング会社にFacebook広告の管理を委託する方法です。「専門的なノウハウを活用できる」「自社の主要な業務に集中できる」といったメリットがあります。
一方、「自社対応に比べて外部コストが高額になりやすい」「広告運用の柔軟性が失われてしまう」といった点には注意が必要です。とはいえ、広告運用にはさまざまな専門知識が求められるため、自信がない場合は外注するのがよいでしょう。
Facebook広告の外注先の選び方
Facebook広告の外注先を選ぶ際にまず確認したいのは、豊富な実績を持っているかどうかです。とくに自社と同じ業界・規模の支援実績があると、外注するかどうかの参考にしやすくなります。
広告運用だけでなく、ブランディング支援など幅広いサービスを提供しているかどうかも重要です。自社にノウハウがない場合は、部分的な支援だけでなく、リサーチの段階から伴走してくれるかどうかを確認しましょう。
Facebook広告のよくある落とし穴を回避するには?
Facebookは巨大なプラットフォームであり、明確なガイドラインが定められているほか、運用でのさまざまな注意点があります。ここでは、よくある落とし穴を回避するためのポイントを紹介します。
広告ガイドラインを確認する
まず重要なポイントは、広告ガイドラインをしっかりと確認することです。ポリシー違反は、Facebook広告の運用でよくある落とし穴とされています。
Facebookの広告ガイドラインは、公式に発表されており、詳細な規定が定められているのです。
とくに注意が必要な、アルコール、デート、オンラインギャンブルおよびオンラインゲーム、金融、医療・ヘルスケア、美容、社会問題・選挙といった分野には、個別に制限がかけられています。また、違法な製品やサービス、差別的な行為、タバコや薬物、成人向けコンテンツ等は禁止となっています。
出稿しようとする広告がこれらに該当しないか、十分に確認した上で配信設定を行いましょう。
・禁止されているコンテンツ
∟Facebookコミュニティ規定に反するもの
∟違法な製品やサービス
∟差別的な行為
∟タバコおよび関連製品
∟危険な物質
∟武器弾薬、爆発物
∟成人向けの商品やサービス、コンテンツ
∟第三者の権利侵害
∟扇情的なコンテンツ
∟個人的特質
∟偽情報
∟賛否両論のコンテンツ
∟機能しないランディングページ
∟不正行為および詐欺行為
∟不適切な文法や言葉
∟存在しない機能
∟個人の健康
∟給料日ローン、給料前のキャッシング、保釈保証サービス
∟マルチ商法
∟ペニーオークション
∟誤解を招くような主張
∟低品質または邪魔なコンテンツ
∟スパイウェア、マルウェア
∟許容されないビジネス慣行
∟システムの回避
∟禁止されている金融商品や金融サービス
∟人体の一部の販売
∟反ワクチン運動
∟扇動的なコンテンツ
∟軍国主義的な社会運動、暴力を誘発する陰謀ネットワーク
・制限されているコンテンツ
∟アルコール
∟デート
∟オンラインギャンブルおよびオンラインゲーム
∟オンライン薬局の宣伝
∟市販薬の宣伝
∟購読サービス
∟金融商品や金融サービスと保険商品や保険サービス
∟ブランドコンテンツ
∟社会問題、選挙、または政治に関する広告
∟暗号通貨に関する商品やサービス
∟薬物およびアルコール依存症の治療
∟美容処置とウェルネス
∟ソーシャルカジノゲーム
∟処方薬の宣伝
意図しない審査落ちが発生する可能性もある
広告ポリシーやガイドラインに十分に配慮していても、意図しない審査落ちが発生する場合もあります。
Facebook広告は、基本的にはAI(機械学習)による自動審査で判断が行われているため、AIが意図と異なる解釈をしてしまい、審査に落ちる場合もあるのです。こうした場合は異議申し立てを行うことで、審査に通過できる可能性もあります。
一方で、AIの判断ミスではなく、気付かない点で広告ポリシーに違反してしまっているケースもあります。
たとえば、ランニングウェアの広告で、「男女がペアでランニングをしている写真」をクリエイティブに使ったとしましょう。一見、何の問題もないクリエイティブに思えますが、Facebook広告で制限されている「デート」に該当してしまい、審査に落ちてしまう可能性が考えられます。
このように、まったく意図と異なる理由で、広告審査に落ちてしまう可能性もあります。審査に落ちた原因をしっかりと確認し、改善を試みることが重要です。
Facebookの仕様を考慮しつつ適切な広告戦略をプランニングする
Facebook広告やInstagram広告の運用には、大前提として、広告戦略そのものが明確にプランニングされていることが重要になります。
・何を目的として実施するのか
・どういったターゲットに対してアプローチし、どのようなアクションを起こしてもらいたいのか
・KPIは何か
こうした点を明確にしておくことで、適切な配信設定の選択や、一貫性のある広告運用が可能になります。
Facebook広告は、「何にでも相性が良いプラットフォーム」ではありません。広告の目的によっては、運用に工夫が必要になる場合もあります。
たとえばFacebook広告には、機械学習(AI)により配信先を最適化する仕組みがあります。この最適化が十分に機能するためには、一週間あたり50件の成果発生が目安です。
ところが広告目的によっては、一週間に50件の成果発生は、それ自体が非現実的な目標となってしまう場合もあります。
たとえば地域密着型の不動産仲介業の場合を考えてみれば、「一週間に50件の不動産売買のリード獲得」は、とても現実的ではないといえるでしょう。こうした場合は、たとえば「資料請求フォームページへのアクセス」など、中間指標(マイクロコンバージョン)を設定して、成果地点を増やすことで対処するなど、工夫が必要になります。
最新の情報をキャッチアップする
Facebook広告は、さまざまな面で頻繁にアップデートが行われます。ガイドラインの改定、管理画面のUI変更、広告配信の仕様変更など、一年に複数回のアップデートが行われることも珍しくありません。最新の情報を常に把握するよう、しっかりとアンテナを張っておくことが重要です。
また、解説サイトなどの情報は、最新のアップデート状況に対応していない場合もあります。ページの日付をよく確認し、最新の情報を得るように心掛けるとよいでしょう。
まとめ:Facebook広告は専門家への相談も活用を
Facebook広告は、企画・出稿・運用のいずれの面においても、高度なオペレーションが求められる分野です。思わぬ落とし穴に陥ってしまった場合も、「失敗という貴重なナレッジが得られた」と前向きに捉えて、冷静に対処していくのが重要になります。
とはいえ、広告運用には費用もかかります。あまりに失敗続きで成果が思うように出なければ、プロジェクトの継続自体が危ぶまれてしまうでしょう。そうしたリスクを回避するためには、専門家の知見を活用する必要があります。
経験豊富な専門家であれば、Facebook・Instagramなどの広告運用も熟知しており、思わぬ落とし穴や失敗を防ぎやすくなります。
Facebook広告で課題をお持ちの場合、専門家への相談も視野に入れてご検討ください。
ネオマーケティングは国内約2889万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
マーケティング課題を解決し、必要なデータを取得するための調査設計から、調査結果の活用まで、伴走してご支援しています。リサーチを起点に、デジタルマーケティング、PR、ブランディング支援も行っています。
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