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SNS運用代行の選び方は?フリーランスと代行企業の相場や特徴を比較-ネオマーケティング-

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2021年11月19日 | 更新日:2024年07月01日

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目次

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用者は、国内およそ8000万人。個人だけでなく、企業による運用事例も急増しています。
SNS運用の成功のためには、適切な人員配置が重要です。しかし、そうしたスキルを持つ人材をどう確保するかは、多くの企業にとって悩ましい課題となります。
そうした中で今、注目を集めているのが、「SNS運用代行」です。
そこで今回は、

・SNS運用代行とは何か
・どのようなサービスを期待できるのか
・主だった料金体系と相場
・SNS運用代行サービスの選定基準の目安

といった情報をレポートします。

SNS運用代行(SMMA)とは

SNS運用代行とは、企業や法人のSNSアカウントについて、その運用を代行する外注サービスです。SMMA(Social Media Marketing Agency - ソーシャルメディアマーケティング代理店)と呼ばれることもあります。
対象となるSNSは、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、TikTokが主流です。
動画配信サービスのYoutubeもSNS的な側面を持ちますが、こちらはYoutube運用代行業として区別されるのが通例です。

国内のSNS運用代行は270社以上
2023年9月時点、日本国内のSNS代行業者の総数については、確たるデータはありません。
参考値として、Baseconnectのデータベースに「ソーシャルメディア運用代行の会社・企業」として登録されている企業数は277件。少なくとも280社程度か、それより多くのSNS運用代行企業があると考えてよいでしょう。2021年には150社だったのが2023年には270社に増加していることからも、SNS運用代行の需要が急速に高まっているのがわかります。[※1]

 

これに加えて、個人でSNS運用代行を請け負うフリーランスも無数に活動しています。
企業・個人を合わせて、少なくとも数千規模のSNS運用代行サービスがあると推定されます。

SNS運用代行を利用する3つのメリット

企業にとってSNSを運用することはすでに当たり前になっています。マーケティング戦略の中でも重要なコミュニケーションチャネルと位置付けられるようになっていることから、全体として注力していく傾向です。一方で業務負荷やコンテンツのクオリティなどさまざまな課題も発生しており、SNS運用代行の需要が高まっています。ここでは多くの企業がSNS運用代行を利用している理由について解説します。

コア業務に専念できる
多くの場合、SNS運用担当者は他の業務と兼務しています。運用を任されるときは「業務の隙間で」くらいの認識でやるものの、実際にやってみると想定以上に手間がかかり、本来の業務に支障をきたしてしまう状況に陥るのです。結果的に可能な範囲でSNSを運用することになり、コンテンツのクオリティ低下を招き、いくら時間をかけても成果が出ない、という悪循環に陥りがちです。

 

本来SNS運用において担当者がやるべきコア業務は、発信するコンテンツの内容やブランディングの方向性を決めることであって、画像編集や分析・データ収集などの作業はコア業務ではありません。SNS運用代行を利用することで、兼務している業務をきちんとやりながら、SNS運用のコア業務に専念できるようになります。

PDCAの精度が高い
SNS運用は始めてすぐに成果が出るわけではありません。投稿に対するインプレッション数やフォロー数などの増減を見ながら最適解を探していく、地道で継続的な取り組みです。初心者でも勉強しながらPDCAに取り組んでいけば何らかの形で成果は出てくるでしょう。しかし手探りのため、目指す成果が出るまでには時間と大きな労力がかかるはずです。

 

一方でさまざまな成功・失敗を経験しているSNS運用代行事業者は、「PLAN」「DO」「CHECK」の引き出しが多く、高い精度でPDCAを回すことができます。結果的に自分たちで試行錯誤したときにかかるコストよりも、SNS運用代行事業者に任せたほうが低コストで済むこともあるのです。

内製化が可能になる
SNS運用代行事業者とコミュニケーションを重ねる中で、運用のノウハウを学ぶことできます。基礎知識はもちろんですが、PDCAのノウハウを学べるのは大きな価値があります。またSNS運用代行事業者は運用方法をブラッシュアップし、最適化されたものを提案してくれます。無駄な部分をそぎ落とした運用方法を作り上げれば、蓄えたノウハウとともに内製化に置き換えることも可能になるでしょう。

 

ただしSNS運用代行事業者への委託範囲はさまざまで、単純な投稿だけの業務や分析を行うだけの業務範囲ではノウハウの蓄積や運用の最適化は難しいです。将来的な内製化を目指すのであれば、委託費はかかりますが発注者とSNS運用代行事業者が協力してアカウントを育てていくためのコミュニケーションの場がある発注形態を選ぶべきです。

最新トレンドを捉えられる
SNSが普及したことで新しいトレンドはあっという間に広がるようになりました。トレンドに合致した投稿をするかどうかで、売上が大きく変わる世の中になっています。SNS運用の担当者がそれだけ早くトレンドを察知し、それに応じた発信ができるかどうかで成果に違いが出るのです。

 

経験豊富なSNS運用代行事業者はトレンドを早い段階で認知し、自社のマーケティング戦略から外れることなく、計画的に活用ことができます。トレンドの見逃しや場当たり的な対応にならないのは、メリットの1つといえるでしょう。

SNS運用代行の主なサービス内容

次に、SNS運用代行のサービス内容について解説します。
実際のサービス内容は、事業者やプランによって大きく異なります。大別すると、投稿、投稿分析、ソーシャルリスニングやSNSマーケティングが主な内容になるでしょう。

SNS投稿業務
指定した企業アカウントを用いて、テキストや画像などのコンテンツを作成し、投稿する業務です。

・SNS運用の目的やブランドイメージに合わせ、SNS利用者の共感や拡散を呼ぶコンテンツを作成し、定期的に投稿する
・顧客やフォロワーと、SNSを通してコミュニケーションをはかる

といったサービスが期待できます。

SNS投稿分析業務
顧客やフォロワー、他のSNS利用者からの反響を、各種ツールを用いて分析する業務です。
どのようなデータを取得・分析するかは、用いられるツールによって異なります。
たとえばX(旧Twitter)では、標準装備するアナリティクス機能により、フォロワー数の推移、ツイートインプレッション、プロフィールへのアクセス数、反響の大きかったツイートの情報などが取得できます。

分析

また、GoogleAnalyticsなど外部の分析ツールと連携させることで、より詳細なデータを取得・分析することも可能です。こうした各種データに基づき、分析結果を加味して投稿コンテンツを最適化していきます。

ソーシャルリスニング
ソーシャルリスニングとは、SNS利用者の自然なコミュニケーションを収集し、分析を行う手法です。

・自社のブランドやプロダクトがどのように話題になっているか
・どんな属性のユーザーが興味をもっているか
・どのような要望や需要があるか
・いわゆる「炎上」(批判の噴出)が発生していないか、またその兆候はないか

など、さまざまな情報を幅広く収集・分析し、企業のブランディングやリスクマネジメント、プロダクト開発などに役立てる業務です。

SNSマーケティング
前述の投稿分析やソーシャルリスニングを含め、SNS運用の全体的な戦略立案を行い、具体的な施策に反映する業務です。SNS運用の上流工程と捉えてよいでしょう。
Web全体や他の媒体からの広範な情報収集、トレンドのキャッチアップ、市場調査、顧客分析、潜在需要の掘り起こしなど、具体的な業務範囲は多岐にわたります。
D2Cブランディング、SNSを含めたクロスメディア戦略、インバウンドマーケティング戦略などを重視するケースで、とくに重要となります。

キャンペーン企画・運用
SNSを活用したキャンペーンを企画・運用する業務です。キャンペーンは拡散効果が高く、認知の拡大や新しいユーザーの獲得、その他アカウントの求心力を高めるために必要な数字を稼ぐ効果が期待できます。
・キャンペーンの企画と提案
・キャンペーンに関する発信(予告から本番まで)
・応募者の把握とお礼などの個別コミュニケーション
・当選者への通知と今後の手続きの流れを案内
といったサービスが期待できます。

 

キャンペーンには次のようにさまざまな種類があるため、SNS運用代行事業者の専門的知見を参考に検討しましょう。またSNSごとにキャンペーンに対する規約が設けられているため、規約違反の有無も委託できます。

 

・アカウントのフォローやいいね!に対するインセンティブ
・投稿の拡散に対するインセンティブ
・投稿へのコメントに対するインセンティブ
・ハッシュタグに対するインセンティブ、他

企業によるSNS運用代行と、フリーランスとの違い

SNS運用代行サービスの事業者は、大別すると企業(法人)と個人(フリーランス)になります。ここでは企業と個人それぞれに委託した場合の特徴を比較します。
一般的に、企業のほうがサービス品質は高くなりますが、料金も相応の価格となります。
フリーランスにSNS運用代行を委託した場合、費用は比較的安く抑えられますが、品質等に問題が生じる恐れもあります。
 
【※1】Baseconnect ソーシャルメディア運用代行にて登録企業20社から調査
【※2】ランサーズのSNS運用代行案件を参考に算出

企業によるSNS運用代行の特徴
・サービス品質…〇
投稿内容のクオリティや適切性、SNS利用者とのコミュニケーションなど、運用の品質は一定以上の高い水準となります。高度な専門性や技能・知識をもつ人材も多く、安心して運用を任せられるでしょう。投稿だけでなく、分析、ソーシャルリスニング、およびそれらのレポーティング等も高品質が期待できます。

・サポート品質…〇
法人運営のため、サポート体制も整っています。ただし営業時間外のサポート対応の可否については、企業やプランによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

・コンサルティング…△~〇
SNS運用のグランドデザイン、アカウントの成長戦略、ブランディング、SNSマーケティングなどにも関するアドバイスも期待できます。とくにマーケティングに強みをもつ企業であれば、こうした中長期的な戦略の意思決定にも、大きなサポートを得られるでしょう。

・セキュリティと個人情報管理…〇
SNS運用には、アカウントの乗っ取り、機密情報の漏えいなどのリスクもあります。また、SNS利用者とのコミュニケーションの中で、意図せずセンシティブな個人情報を得てしまうケースもあります。
こうした観点においても、企業によるSNS運用代行は、一定以上の信頼性があります。

・コンプライアンス…〇
SNS運用において、コンプライアンスは極めて重要です。違反の疑いが持たれる投稿を行ってしまうと、またたく間に批判が殺到し、いわゆる“炎上”につながりかねません。
企業によるSNS運用代行であれば、コンプライアンスも徹底されているため、安心してSNS運用を委託できます。

・緊急インシデント対応…△~〇
機密漏えい、アカウントハック、炎上などの緊急インシデントが発生した際の対応力です。初期対応の速度と適切性が極めて重要になります。
緊急インシデントに対する体制の整備、およびナレッジの蓄積がある企業であれば、いざという時も安心して任せられるビジネスパートナーとなるでしょう。

フリーランスによるSNS運用代行の特徴
・サービス品質…△~〇
フリーランスによるSNS運用代行は、サービス品質に大きな幅があります。
クラウドソーシングでの委託状況を見ると、1日1本の短文投稿など、簡単な作業のみとなるケースが一般的です。どの程度の業務なら委託できるか、フリーランスの技能水準をよく吟味して選定する必要があります。

・サポート品質…×~△
フリーランスのSNS運用代行では、サポートは大きな期待はできません。フリーランスはあくまで個人となるため、対応できる時間にも限りがあるためです。
また、フリーランスへの委託では、受注した業務を途中で放棄されてしまう、急に連絡がつかなくなる等、業務自体が成立しなくなるトラブルも多発します。こうしたリスクも念頭において、委託を検討するほうがよいでしょう。

・コンサルティング…×~〇
フリーランスによるSNS運用代行は、投稿コンテンツの作成・投稿のみが一般的な業務範囲となります。コンサルティングは原則として期待できません。
SNS分析やマーケティング等、高度な専門性をもつフリーランスもいますが、そうした人材はごく少数となります。

・セキュリティと個人情報管理…×
セキュリティや個人情報管理においても、フリーランスでは対応力に限界があるのが一般的です。ほとんどの場合、SNSプラットフォームに標準装備されているセキュリティのみとなるでしょう。

・コンプライアンス…×~〇
フリーランス人材は、コンプライアンス意識に関しても、人によって大きな違いがあります。
厳格なフルセット・コンプライアンスに高い意識をもつフリーランスもいる一方、コンプライアンスという概念自体を理解していない人材もいるため、注意が必要です。

・緊急インシデント対応…×
アカウントハック、炎上、情報漏えいなどの緊急インシデントへの対応は、フリーランスに任せるのは難しいでしょう。フリーランスはあくまで個人となるため、即応体制を取ることが現実的に不可能となるためです。

SNS運用代行の価格相場

SNS運用代行の費用は、企業であってもフリーランスであっても委託する業務範囲によって変わります。下の表は2023年9月時点におけるおよその価格相場です。
 
【※1】Baseconnect ソーシャルメディア運用代行にて登録企業20社から調査
【※2】ランサーズのSNS運用代行案件を参考に算出

SNS投稿業務はコンテンツ制作から投稿、コメント・DM対応を含めて、およそ10~20万円の範囲が一般的です。以前はコメント・DM対応が入ると20万円を超える案件も多くありましたが、近年こうした業務はフリーランスを含め多くのSNS運用代行事業者でも対応できるため、相場は下落傾向にあります。

 

SNS投稿分析業務が加わると以前は20~30万円になる傾向がありましたが、Google Analyticsで拾えるような簡易分析は当たり前になっているため、相場は下がっています。

 

一方で、詳細分析や定例ミーティングを行う場合は金額が高くなり、相場はあまり下がらない傾向があります。これは、発注者にとって一緒にアカウントを育てているパートナーが重要になっており、豊富な知見を有する事業者に対する需要が依然として高いからだと考えられます。ソーシャルリスニングやSNSマーケティング、キャンペーン企画のような業務でも同じ傾向が見られます。

SNS運用代行の選び方

次に、SNS運用代行の選び方について、選定基準や要点を解説します。

企業とフリーランスどちらに委託するべきか
まず重要なのは、企業とフリーランスどちらに委託するべきかです。それぞれの特徴の違いを考えると、適したケースとして以下の条件が挙げられます。

企業への委託が適しているケース
・本格的なSNSマーケティングを行い、業績向上につなげたい
・SNSを通して自社のブランドを確立したい
・SNSによるコミュニケーションで潜在顧客にリーチしたい
・顧客の個人情報を扱う業種(EC、会員制サービスなど)
・タイトな法令遵守が求められる業種(不動産、金融、理美容など)
・ジェンダーやポリティカル・コレクトネスに隣接する業種(報道、出版、アパレルなど)

SNS運用を通して何らかの業績向上につなげたい場合や、業種・業態そのものに専門性が求められる場合は、SNS運用も企業に委託するべきでしょう。
また、近年のSNSでは、ジェンダー、倫理、およびイデオロギーの違いによる炎上が多発しています。これらの鋭敏なテーマに関連する可能性のある商材を扱っている場合も、体制の整ったSNS運用代行企業を選択するほうがよいでしょう。

フリーランスへの委託が適しているケース
・決まったテンプレートで定期的に投稿を行うのみの運用方針
・形式的に運用されていれば良く、業績への影響は考慮していない
・すでにSNS運用体制が整っており、定型化された業務のみ手伝ってほしい

あまり高度な業務は任せず、定型化された形式的な業務のみの委託であれば、フリーランスを選択してもリスクは少ないと考えられます。

十分な実績があるか/知見や経験をもっているか
SNS運用代行を選ぶ際は、十分な実績をもっているか、また知見や経験が蓄積されているか、といった観点も重要になります。
実績を確認する際は、具体性を重視し、可能であれば受託先の実名・社名・プロジェクト名・アカウント名などを確認しましょう。ただし、SNS運用代行にはコンフィデンシャルな情報も含まれるため、詳細をすべて明かせないことは一般的です。オープンにできる情報の範囲内で、具体的な実績を確認します。


また、現に運用しているアカウントのフォロワー数をもって実績と示されることもありますが、このケースには注意が必要です。SNSアカウントのフォロワー数は、アカウント販売業者からの購入等により水増しもできるため、信頼できる指標ではありません。


また、正式な依頼の前にミーティングを行い、受け答えを見て信頼性を判断することも重要です。こうしたやり取りを通して、十分な知見や経験をもっているか、判断することができます。
近年では、1つの会社で複数のSNSを運用することが当たり前になってきています。SNS別に運用代行事業者を設定するとブランディングがぶれやすくコミュニケーションコストもかかるため、一社に委託するのが望ましいです。対象とするSNSすべてに十分な実績があるかも確認しましょう。

SNS運用の実務上、どこに強みをもっているか
SNS運用と一口に言っても、その評価基準は多岐にわたります。どこに強みをもつかは、代行業者によってそれぞれに違いがあります。どういった評価基準を重視するのか、十分な検討の上で代行業者を選定しましょう。

・クロスメディア戦略・全体戦略
SNSだけでなく、オウンドメディアやマス広告なども含めて、クロスメディアで広告戦略を全体的に担う能力です。一般的には、広告代理店などが強みをもつ分野となります。

・SNSマーケティング力、企画力
トレンドのキャッチアップ、SNSマーケティング、ソーシャルリスニングなどの分析能力と、それらを実際のSNS運用に反映する企画力です。SNS運用だけでなく、Webやマーケティング全体に強みのある企業は、こうした能力にも秀でる傾向にあります。

・運用力
SNS運用の業務フローや、緊急インシデントへの対応フローなど、実務上の運用面に関する能力です。運用力に強みのあるSNS運用代行業者を選ぶことで、実務の円滑化が期待できます。

・クリエイティブ/コンテンツ制作
実際に投稿するコンテンツの品質です。投稿内容となる短文、添付する画像など、魅力的なコンテンツのコンスタントな制作と発信は、SNS運用の根幹となる要素の1つです。SNS利用者に歓迎され、共感を呼び、大きく拡散されるクリエイティブを制作できる代行業者なら、目に見える成果につながりやすくなるでしょう。

ブランドイメージやヴィジョンが共有できるか
SNS運用でもっとも重要になるのは、ブランドイメージやヴィジョンの発信です。こうしたファクターを明確に共有し、内在化できなければ、SNSでの発信も芯を捉えたものにはなりません。
ブランドや企業の理念、メッセージ、ストーリー、そしてコアコンピタンスを、社内人材と同等ないしはそれ以上に深く理解できることは、SNS運用代行の選定基準の中でも、非常に重要な位置を占めるといってよいでしょう。

Webマーケティング等、関連分野に強みがあるか
ほとんどの主要なSNSは、クローズドな情報空間ではありません。Webという大きなフィールドにおけるプラットフォームの1つとなります。従ってSNS運用においても、SNSプラットフォーム上だけに目を向けるのではなく、Web空間の全体に目を向けていく必要があります。
Webマーケティング、広告戦略、消費者心理や行動モデルなど、関連する分野は多岐にわたります。こうした関連分野についても強みのあるSNS運用代行を選べば、より大きな成長が見込めるでしょう。

求める運用規模に対応できるか
大規模なSNSを運用する場合、クオリティの高いコンテンツ制作と頻繁な投稿が求められます。また膨大な数のフォロワーがコメントするため、個別に確認・対応できる運用体制が必要です。こうした運用に対応できる事業者を選ぶ必要があります。
事業者選定する際は、自社のSNSアカウントを担当する場合のチーム編成を確認するようにしましょう。コンテンツ制作や投稿、コメント・DM確認などを何人で誰がやるのかまで踏み込んで確認することをお勧めします。窓口担当者は1人ですが、チーム編成のメンバー名を聞いておくことで、緊急時や窓口担当者不在時でもコミュニケーションができます。自社が想定する運用規模に耐えうる体制なのか、よく確認することが大切です。

SNS運用代行業者の選定で失敗しないために

SNS運用代行を選ぶ際に、もっとも重要になるのが、「避けるべき代行業者やフリーランスに依頼しないこと」です。そのために重要となる、5つのポイントを解説します。

1:費用と業務内容を明確にする
委託したい作業内容を明確にすることは当たり前ですが、認識にずれが生まれてしまうケースが多々あります。対象とするSNSアカウント、業務内容、実施頻度、コンテンツに求めるレベル、各業務の期日などを明確にして書面化しましょう。フリーランスの場合、委託先の個人が契約締結に知見が浅い人もいるためとくに注意が必要です。

2:成果指標を共有する
SNS運用代行事業者を選ぶ際には、契約前に運用効果を測るKPIについて合意することが望ましいです。重要なのは、SNSアカウントを一緒に育てていく姿勢です。成果指標を共有できていれば、発注者からも積極的に意見表明しやすく、事業者からもさまざまな提案を受けられる可能性が高まります。逆に、数値目標を共有できないところには重要な部分を委託するべきではありません。SNS運用代行は長い期間にわたって任せることが前提になるため、単純作業の委託先ではなくパートナーとして握手できる事業者を選びましょう。

3:「必ず成果が出る」「すぐに成果が出る」に警戒する
SNS運用は、必ず成果が出るものでもなければ、すぐに成果が出るものでもありません。
最終的にはSNS利用者、すなわち人と人との関係になります。
不特定多数の人とのコミュニケーションを通して、良好な関係性を築くオペレーションである以上、「必ず」「すぐに」はあり得ません。

・必ず成果が出る
・すぐに売上がアップする
・3ヶ月でフォロワー数◯◯万人
・成果報酬型、成果が出なければ報酬なし

といったアピールをことさらに強調しているSNS運用代行には、警戒が必要です。

4:コーポレートサイトやプロフィールをよく確認する
検討中のSNS運用代行が企業であればコーポレートサイトを、フリーランスであればクラウドソーシングやSNSのプロフィールを、それぞれ慎重に確認することも重要です。

企業の場合
・過去の実績や実例など、検討に必要な情報が十分に掲載されていない
・会社概要などの基礎的なコンテンツに不備があり、ガバナンスに疑問がある
・経営実態が不透明

フリーランスの場合
・個人SNSのプロフィール欄に「修行中」等と書かれている
・クラウドソーシング上の評価が低い
・個人SNSの投稿内容の品質が低い、イメージが合わない
・個人SNSのダイレクトメール以外に連絡手段がない

こうした特徴が見られる場合、正式な依頼を行う前にミーティングを設けて、内情をよく確認するほうがよいでしょう。

5:ブラック手法の懸念がある運用代行は、絶対に避ける
SNS運用には、法令やプラットフォームの規約に反するブラックな手法も存在します。

・フォロワーの購入による水増し
・複数アカウントでの自作自演工作
・人気アカウントの模倣
・コンテンツの剽窃など著作権侵害
・人目を引きやすいが規約違反となる不適切なコンテンツの投稿
・ブラックハットSEOの各手法との組み合わせ
…等

こうしたブラックな手法を用いられると、短期的には急激な成長が見られますが、すぐにアカウントの凍結措置を受けたり、著作権侵害や名誉毀損、偽計業務妨害による法的係争に発展してしまったりと、多大な経営リスクをもたらします。
過去の運用代行の実例などを慎重に吟味し、少しでもブラックな手法の兆候が見られた場合、その運用代行業者は避けたほうが賢明でしょう。

まとめ:SNS運用代行の選定は、品質と信頼性が重要

SNSはオープンな情報空間であり、強力なダイナミズムをもっています。
ひとたび投稿されたコンテンツは、原則として「無かったこと」にはできません。
そのため、仮に不適切な運用が行われてしまった場合、その情報は一気に拡散し、半影響的に残り続ける恐れもあります。
一度の失敗が、取り返しのつかない損失をもたらし続けるリスクがあることは、決して軽視できません。
だからこそ、SNS運用代行の選定は、慎重さが重要です。
SNS運用代行サービスの情報をよく吟味し、問い合わせや資料請求を行い、品質や信頼性を慎重に検討することが必要不可欠だといえるでしょう。

1

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2

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