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D2Cのマーケティングでおさえたいポイント

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2021年09月13日 | 更新日:2024年10月22日

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目次

D2Cに限ったことではありませんが、事業を始めるために継続していくにはマーケティングは必要不可欠です。D2Cでは従来のようにマスをターゲットにせずニッチなニーズを狙うことが多いため、D2Cのやり方に沿ったマーケティング戦略が重要になってきます。従来からのマーケティングの考え方もおろそかにはできません。

この記事では、「D2Cにはどんなマーケティング戦略が必要なのか」について複数の角度から解説していきたいと思います。

●D2Cマーケティングにおいて重要なのは世界観×ファン

D2Cブランドのマーケティングにおいて「世界観とファン」は最も重要なファクターです。特に初期は、ブランドの世界観の構築がカギになってきます。

テレビ・ラジオ・雑誌などのマスメディアからより大勢の人(マス)をターゲットにする一方通行な従来のマーケティングとは違って、消費者も自ら選択して消費行動を行う双方向のやり取りをするD2Cブランドはよりニッチなニーズを満たす明確なコンセプトを打ちだすケースが多いです。

D2Cビジネスの台頭の理由として、「モノ消費からコト消費へシフトした」と別の記事で解説しましたが、さらに今後は「イミ消費」へ消費者のニーズが変わっていくと考えられています。イミ消費とは、社会的な意味、独自の世界への共感が伴った付帯的な消費行動のこと。

前のデータになりますが、内閣府が2015年に行った「消費者行政の推進に関する世論調査」内の「自身の消費行動が社会に与える影響に対する認識」 という項目では、『環境・食品ロスの削減・地産地消・被災地復興・開発途上国の生活改善など社会的課題に繋がることを意識して商品・サービスを選択しようと思っている』と答えた人が64.3%に上ることが分かっています。また、今は購買行動にまで結びついていなくとも、今後の社会全体のSDGsへの取り組み加速や、環境意識、社会問題への意識が高まる中で、パラダイムシフトが起こる可能性は高いと言えます。
それらを見据得ると、消費行動への意識が変化する以上これまでと同じように「所有すること」が目的でモノづくりをしていては消費者に響きにくくなっていきます。その製品を購入することで価値ある体験が得られる(コト消費)、ソーシャルグッドな活動に参加できる(イミ消費)への意識を高めていく必要があります。
そして消費者の共感を呼び、ブランドのファンを増やすためには、ブランドのコンセプトや世界観がしっかりと出来上がっていることが不可欠なのです。

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※関連ホワイトペーパー:D2C事業を成功させるための重要ポイントとは

●マーケティングの基本は押さえておきましょう

D2Cビジネスを行うとしても、マーケティングの基本は変わりません。

・フレームワークを使った分析
・ブランドのミッションの伝え方

などは、D2Cブランドを経営していく上でも役立ちます。また、顧客のペルソナを設定しカスタマージャーニー(消費までの行動を表す作業)も、D2Cマーケティングにおいて重要です。ブランドが成長していくにつれ、収集したデータとカスタマージャーニーに剥離がないか見直す作業も定期的に行いましょう。

●D2Cならではのマーケティング戦略・戦術

D2Cならではのマーケティング戦略として必要な方法を見ていきましょう。

コト体験やイミの提供
最初の項目でもお伝えしましたが、D2Cブランドではただ高性能で機能的な製品を売るだけではなく「体験」や「イミ」を提供することが必要です。
技術の進化はとても大切ですが、最新技術ばかりが消費者のニーズではないことも企業側は知っておくべきでしょう。

国内外で成功しているD2Cブランドは「商品のオリジナリティ」と「体験の提供」を両立させている例が多いです。その代表例とも言えるのが、屋内用フィットネスブランドの「Peloton」。Pelotonのエアロバイクやルームランナーには、専用のモニターがついています。

Peloton
引用元:https://www.onepeloton.com/bike

ユーザーは決まった料金の月額を支払えばこのモニターでインストラクターのトレーニングが受けられます。インストラクターのトレーニングと言っても、1人1人に合った方法を提案するのではなく目を引くアクションや言葉でモチベーションを高めるといった感じです。ビリーズブートキャンプに近いかもしれません。

さらにPelotonには、他のユーザーを含めた順位が表示されたり、スタンプ機能のようなもので応援できる機能も搭載されています。

音楽や映像のサブスクリプションサービスはコト体験の象徴とも言えます。Pelotonは体験を共有することでコミュニティを形成し、それに加え、エアロバイク、ルーランナーといった「やや高額なハード製品」をセットにした優秀なビジネスモデルと言えます。
家にいる時間が増え、コミュニケーションが減ったコロナ禍においてPelotonはさらに成長しました。

●テストマーケティングにも最適!クラウドファンディングを活用

クラウドファンディングでは発売する前に商品やブランドストーリーの検証を行う事ができます。
ここ最近でもD2C事業に参入する企業が販売前にクラウドファンディングを活用して成功している事例も多くございます。D2Cにとって相性も良く、重要な工程と言えるのではないでしょうか。

D2Cにおけるクラウドファンディングを活用するメリット
・サービス提供前に資金準備が可能
通常であればサービスや製品を提供し、お金を得る事が一般的ですが、クラウドファンディングでは先に資金が入り、サービス提供や商品開発に注力することができます。少額からでも資金が手に入る仕組みなので、資金ありきでサービス提供や商品開発を検討している個人事業主や企業様には大きなメリットになります。

・商品やブランドストーリーの検証
目標より多くの資金が調達できたらある程度の仮説は正しく、今後のサービス提供時にも活かせるのはもちろん、逆に目標まで到達しなかった場合でも大きなリスク無しで改善する事ができるので、どちらの結果になっても商品やブランドストーリーの検証をする上でとても効果的です。

・今後のサービス提供や商品開発に活かす
設定した目標まで達成した場合はその実績を基に広告内容に結果を掲載して注目を集めたりするなど、二次活用が豊富にできます。仮に目標とする金額まで達成しなかった場合もその結果から改善内容を見つける判断材料として役立てることができるため、結果的に次へ活かすことが出来ます。

ファンエンゲージメントを得るためのSNS活用
ファンエンゲージメントとは、企業やブランドと消費者のつながりの強さを示す言葉です。ビジネスにおけるSNS活用は、新規顧客を取り込むことで注目されてきました。公式アカウントがバスったり、強い影響力を持つインフルエンサーと協力したインフルエンサーマーケティングなどがそうですね。

新規顧客に満足してもらい、リピーターになってもらうことは難しさを伴いますが、例えば、固定客=ブランドのファンを獲得するためのSNS活用として、
・細やかに購入者とコミュニケーションを測る
・継続する
・イベントを企画する
・製品作りにファンの声を活かす
などの方法があります。

●ブランドのSNS運用はプラットフォームごとに使い分ける

現在、SNSには色々な種類がありますが、それぞれのプラットフォームごとに毛色が異なります。

SNS特徴
※YouTubeはSNSではありませんが、D2Cブランドがマーケティングとして活用する例が増えているので記載しております。

インフルエンサーマーケティングの注意点
インフルエンサーマーケティングは、有名な人に依頼すればいいというわけではありません。

・WOMJ ガイドライン、インターネット広告倫理綱領及び掲載基準ガイドラインを準拠
・フォロワー数/投稿内容/本人の価値観やライフスタイルなどを確認
・特定のジャンルに置いて影響力のあるマイクロインフルエンサーへの依頼も検討
・ジャンルにもよるが炎上は狙わない、などの点に気を付け、消費者の信頼を損ねないマーケティングを行うよう注意しましょう。

●まとめ

今回は、D2Cブランドのマーケティングについて大切な点をご紹介しました。

・D2Cブランドのマーケティングのカギとなるのは「世界観とファンの確立」
・より最適なマーケティングを行うためにフレームワーク等、基礎的な方法も学ぼう
・ファンエンゲージメントを高めるためにはSNSの活用は必須
上記3点が本記事のポイントでした。

今後も市場が拡大し、多くのD2Cブランドがしのぎを削っていくことが予想されます。
国内でのD2C黎明期と言える今こそ、しっかりとしたマーケティング戦略でファンを獲得しましょう。

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