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定性調査のメリット・デメリットと向いているシーン

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2025年04月14日

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目次

消費者の声や市場のトレンドをリサーチするにあたって、定性調査を実施するケースが多く見られます。定性調査にはさまざまな手法がありますが、定量調査とは異なるメリット・デメリットを理解した上で活用すべきか検討することが大切です。

この記事では、定性調査の主なメリット・デメリットをわかりやすく解説しています。定性調査が向いているシーンの例とあわせて見ていきましょう。

定性調査とは

 

定性調査とは、数値で表せない情報を収集するためのリサーチ手法のことです。たとえば、生活者の「心理」や「行動理由」を探るためのインタビュー調査などが、定性調査の代表例として挙げられます。定性調査の主な手法は次のとおりです。

・デプスインタビュー:1対1で実施するインタビュー調査
・グループインタビュー:複数名に対して同時にインタビューを実施
・オンラインインタビュー:ビデオ会議ツールを活用したインタビュー
・エスノグラフィー(行動観察調査):対象者の行動を一定期間にわたって観察

 

 

定量調査との違い

定性調査では数値では表せない情報を収集するのに対して、定量調査は結果が数値データで表されるリサーチ手法です。選択肢式のアンケート調査などを実施し、回答ボリュームや割合から対象者の傾向などを分析します。定性調査は仮説立案や行動理由・心理の深掘りに活用される一方、定量調査は仮説検証や実態把握、効果測定などに活用される点が主な違いです。定量調査の主な手法として、下記のものが挙げられます。

・ネットリサーチ:Webサイトに掲載されている情報を調査
・会場調査:特定の場所に対象者を集めて実施する調査
・ホームユーステスト:試用品を実際に使ってもらい、アンケート調査を実施
・郵送調査:対象者に質問票を郵送し、回答を返送してもらう手法

 

定性調査を実施する主なメリット

 

定性調査には、定量調査にはない特有のメリットがあります。主な4つのメリットを見ていきましょう。

 

 

メリット1:数値の背景にある意見を収集できる

定性調査では対象者の意見や感想を収集するため、対象者の感情や行動背景といった情報を得られます。定量調査を通じて得られた結果がなぜその数値になっているのか、より深く分析したい場合に役立つリサーチ手法です。

たとえば、ある製品を「今後も購入したい」と回答した対象者が、なぜそのように判断したのかは、実際に聞いてみなければわからないケースが大半でしょう。このように、数値の背景にある意見を聴取し、対象者のインサイト(内面)をより明らかにできる点が定性調査の大きなメリットです。

 

 

メリット2:具体的な解決策の根拠を得られる

対象者の意見を深掘りして尋ねることで、より実践的な解決策を得られる可能性が高まります。自社が抱えている課題の解決につながるヒントとして、対象者の生の声が役立つケースも少なくありません。

たとえば、あるサービスを「人にすすめたくない」といった回答を選択した対象者に対して、その選択肢を選んだ理由を即座に質問できます。対象者が不満を抱いた点や改善を求めている点を詳しく回答してもらうことにより、具体的な解決策を見出しやすくなるでしょう。

 

 

メリット3:アイデアの創出に役立つ場合がある

事前に用意した複数の写真から、調査対象となる物や事柄のイメージに近いものを選んでもらう手法です。対象者が抱いている印象を視覚的に伝えてもらえることに加え、なぜその写真を選んだのかを尋ねることで、より詳細なインサイトを聴取できる可能性があります。

 

 

メリット4:対象者の声を共有できる

調査対象者から挙がった意見や感想を加工せず、そのままレポートに掲載することで、調査時のニュアンスを損なうことなく社内で共有できます。生活者が実際にどう感じているのかを知る上で、重要な資料となるケースも少なくありません。

たとえば、ある商品を購入した理由を尋ねた際、「デザインが気に入った」という回答を得たとしましょう。具体的にどのような点が気に入ったのかを尋ねたところ、「はじめは無難すぎるように感じたけれども、親しみやすいデザインだと思うようになった」と答えたとします。単に「親しみやすいと思った」という回答として処理するのではなく、「はじめは無難すぎるように感じた」という証言を記録しておくことが重要です。こうした生活者の実感に根差した言葉の中に、商品・サービスの開発や改善につながるヒントが隠れています。

 

定性調査の主なデメリット

 

定性調査には多くのメリットがある反面、デメリットとなりかねない面もあります。デメリットについても理解した上で、定性調査を活用していくことが重要です。主なデメリット4点を押さえておきましょう。

 

 

デメリット1:回答が断片的で偏ったものになる場合がある

定性調査を通じて得られる回答は、あくまでも調査対象者の主観にもとづいています。よって、消費者全体の声を反映した意見や感想ではない可能性もある点を念頭に置いて、分析を進めることが大切です。

たとえば、調査対象の商品について「便利だが、重くて持ち運びにくい」といった意見が挙がったとします。商品を毎日のように持ち歩いて使用しているユーザーにとっては、「重さ」は重要な要素となり得るでしょう。一方で、商品を頻繁に持ち歩くユーザーが多数派とは限らない点に注意が必要です。このように、断片的で偏った回答が出てくる場合があることを理解しておく必要があります。

 

 

デメリット2:調査に時間と手間がかかる

定性調査ではインタビューや行動観察を実施することになるため、調査に時間と手間がかかる点もデメリットといえます。意見や感想を深掘りするには、1回当たりの調査に相応の時間を確保しておかなくてはなりません。そのため、大人数を対象とした調査を実施しにくい傾向があります。

サンプル数(調査対象者数)をできるだけ多く確保したい場合は、定量調査のほうが適していることもあり得ます。収集する情報の量を重視するのか、質(深さや詳しさ)を重視するのかによって、適した調査方法を選択することが大切です。

 

 

デメリット3:調査結果のまとめ方を工夫する必要がある

定性調査によって得られる情報は「多い/少ない」「割合が高い/低い」といった数値データではないため、調査結果を適切にまとめるには専門知識やノウハウが欠かせません。

定性調査結果の分析手法として、コーディングやKJ法、KA法、上位下位関係分析などが挙げられます。これらの分析手法を用いて結果を見やすくまとめ、目的や提示する相手に合わせて提示することが大切です。こうしたノウハウが自社にない場合は、定性調査に対応している調査会社に依頼するのもひとつの方法です。

 

 

デメリット4:適切な回答を得られない場合がある

定性調査を行ったとしても、調査目的を達成するための適切な回答を得られない可能性もあります。自由回答の内容が希薄だったり、質問の意図とは異なる回答が返ってきたりするケースもあるからです。

ネオマーケティングでは、定性調査を実施するにあたって回答品質向上のための対策を行っております。
オーディションリクルートサービスでは、より精度の高い情報を得られるインタビュー対象者を事前にオーディション形式で抽出することにより、有益で希望に沿ったインタビュー結果を得られるようなサービスを提供しています。

 

定性調査が向いているシーン

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ここまでに見てきたとおり、定性調査にはメリット・デメリットの両面があります。メリット面を最大限に引き出すには、どのようなシーンで定性調査を取り入れればよいのでしょうか。定性調査が向いているシーンを紹介します。 

 

 

商品・サービスの使い方を詳細かつ具体的に把握したい場合

商品やサービスをいつ・どこで・どのように使っているのかなど、詳しい状況を含めて確認したい場合は定性調査が適しています。

一例として、定量調査を通じて「商品を週1〜2日使っている」といった回答が得たケースを考えてみましょう。週1〜2日といっても、平日なのか休日なのか、使用するタイミングは朝・昼・晩のうちどのパターンが多いのかによって、商品の利用シーンは大きく異なります。こうした詳細な状況を把握したい場合には、定性調査による深掘りが必要です。

 

ユーザーの思考や行動を深掘りしたい場合

個々のユーザーが抱いている感情や行動背景を含めて確認したい場合も、定性調査を行うべきでしょう。

たとえば、製品を使用した感想として「やや満足」という回答を得たとします。「非常に満足」に届かなかったのはなぜなのか、どういった点に引っかかりを感じているのかを把握するには、「なぜそう回答したのか」をより詳しく調査しなくてはなりません。このようなケースでは、定性調査を通じてユーザーの思考や行動を深掘りするのがおすすめです。

 

 

新商品や新機能などの開発につながるアイデアを得たい場合

新たなアイデアや視点を得たい場合には、定性調査を実施することをおすすめします。ユーザーが現状満足している点や不満を感じている点を具体的に聴取し、ユーザーの声を拾い上げていく必要があるからです。

定量調査を実施すれば、ユーザーから「満足」「不満」といった回答を得ることは可能です。一方で、どういった点に満足しているのか、どう改善してほしいと感じているのか、といった具体性のある回答を得たい場合は、定性調査をあわせて実施するのが得策でしょう。

 

 

トレンドが変化する兆候をつかみたい場合

ユーザーが商品・サービスを現状どう感じているのかにとどまらず、今後ニーズや嗜好がどう変化していくと考えられるのかをキャッチしたい場合も、定性調査が適しています。ユーザー自身の言葉で具体的な意見や感想を表明してもらうことによって、微妙なニュアンスの変化や潜在的な要望が表れている発言を捉えられる可能性があるからです。

とくに市場調査や今後の需要予測に役立てるための調査に関しては、定量調査と定性調査を組み合わせて実施することをおすすめします。

 

定性調査の特性を踏まえて効果的に活用しよう

 

定性調査にはメリット・デメリットの両面があるため、どのようなシーンにも定性調査が適しているとは限りません。定性調査のメリットを活かせるシーンを理解した上で、デメリット面への対策をあらかじめ講じておくことが大切です。今回紹介した定性調査が向いているシーンを踏まえて、どのようなリサーチ手法を駆使するべきか判断しましょう。

ネオマーケティングでは、定性調査の代表的な手法に対応可能なサービスを提供しています。国内約2,889万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築していますので、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。マーケティング課題を解決し、必要なデータを取得するための調査設計から、調査結果の活用まで、伴走してご支援しています。定性調査の実施を検討中の事業者様は、ぜひネオマーケティングにご相談ください。

 

ネオマーケティングは国内約2889万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
マーケティング課題を解決し、必要なデータを取得するための調査設計から、調査結果の活用まで、伴走してご支援しています。リサーチを起点に、デジタルマーケティング、PR、ブランディング支援も行っています。
まずはネオマーケティングのサービス資料をご覧ください。

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