Instagram広告の画像サイズ一覧と作り方のチェックポイント
ライター:株式会社ネオマーケティング
公開日:2022年04月27日
| 更新日:2024年10月24日
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デジタルマーケティング
ここの記事では、Instagram広告の画像サイズについて、一覧情報のまとめと解説を行っていきます。
Instagram広告には、「フィード」「ストーリーズ」「発見タブ」「ショッピング」「リール」など、さまざまな配信面(広告が配信される場所)の違いがあります。また、画像の入稿仕様にも幅があり、要件の範囲内に収まっていれば入稿できるため、自由度は比較的高くなります。
また、Instagram広告の画像と一口に言っても、画像一枚とテキストで構成されるシングル画像広告だけでなく、カルーセル、コレクションといった複数の画像を組み合わせるフォーマットもあります。
非常に複雑な仕組みとなりますので、今回はあくまで入門向けとして、Instagramのシングル画像広告に絞って解説をお届けしていきます。
Instagram広告の配信面による画像サイズ一覧
まずは大まかに全体像を把握していきましょう。
Instagram広告には配信面によって複数の種類があり、それぞれ推奨される画像サイズが異なります。
|
推奨アスペクト比 (縦横比) |
推奨画像サイズ (解像度ピクセル) |
フィード
|
1:1 4:5 |
1080 x 1080 1080 x 1350 |
ストーリーズ |
9:16 |
1080 x 1920 |
発見タブ |
1:1 4:5 |
1080 x 1080 1080 x 1350 |
ショッピング |
1:1 4:5 |
1080 x 1080 1080 x 1350 |
リール |
9:16 |
1080 x 1920 |
※シングル画像広告の場合です。
最低限、以下の画像サイズを用意しておけば、ほとんどの配信面に対応できるでしょう。
・1:1 1080 x 1080
・4:5 1080 x 1350
・9:16 1080 x 1920
9:16(1080 x 1920)のサイズは、スマートフォンの縦長画面で、全画面表示されるサイズとなります。Instagram広告には、全画面でコンテンツを表示できる「ストーリーズ」「リール」といったタブがあるため、こうした大画面での画像広告を配信することが可能となっています。
また、「広告アセットカスタマイズ」機能を利用することで、一つの画像を、さまざまな配置と縦横比で活用することも可能です。
Instagram広告の画像を作る上での注意点
Instagram広告にとって、画像は極めて重要な要素となります。同じSNS広告やWEB広告でも、他の媒体よりも画像の重要性が高いと考えて良いでしょう。
そのため、たとえば「他のSNSに出稿している広告で、同じサイズの画像がある」といった場合でも、使い回しには慎重な姿勢が必要です。
Instagramの媒体特性:「画像」「動画」が主体のSNS
まず大前提として、Instagramは「画像」「動画」など、視覚情報が主体のSNSという媒体特性があります。
他のSNSであれば、画像や動画にそこまで力を入れなくても、たとえば文章コンテンツの魅力でユーザーを引き付けることは可能でしょう。しかしInstagramは、サービス開始当初から一貫して画像、動画といった視覚コンテンツに比重を置いており、ここに集まる利用者も、画像や動画に対する感受性がひときわ高い傾向にあります。
一般ユーザーによる投稿画像も、クオリティが高くなっている
また、一般ユーザーによる投稿画像も、年々クオリティが高くなる傾向にあります。
スマートフォンの搭載カメラの高性能化や、手軽に利用できる画像加工・編集アプリの普及と高機能化、ユーザー同士による撮影・編集のノウハウの共有など、複数の要因があります。
撮影機材、ロケーション、ライティングなどにプロ水準のこだわりを持つユーザーも多く、Instagramに投稿する写真を撮影するために、小型の照明を持ち歩いたり、遠方のロケーションまで旅行するようなユーザーも珍しくありません。
通常の広告画像では、Instagram広告では見劣りすることも
こうしたInstagramの媒体特性やユーザーの傾向から、Instagram広告では、極めて高品質な画像が求められます。一般的な広告画像では、Instagram広告では、他のユーザーの投稿に比べて見劣りしてしまうケースもあるほどです。
こうした理由から、Instagram広告を運用する場合は、他の広告媒体で使用した画像を使い回すことに対しては、慎重な検討が必要だと言えます。Instagram広告用に、本格的なスタジオ撮影を行うことも視野に入れたほうが良いでしょう。
Instagram広告の画像は、Facebookの規約やガイドライン遵守も重要
Instagram広告の画像を作るうえでは、Facebookの規約やガイドラインも重要になります。
Instagramは、Facebookと同じくMeta社(旧:Facebook社)が運営するSNSです。そのため広告の規約やガイドラインについても、基本的にはFacebookとのものが適用されています。
こうした規約と、広告画像の作成における注意点については、次の記事で解説を行っています。
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Facebook広告の画像サイズと、画像の作り方の注意点
また、公式のヘルプセンターやガイドラインを熟読し、内容を把握した上で画像の制作にあたることが望ましいでしょう。
Instagramユーザーにとっての「魅力的な」画像広告とは
Instagram広告の画像は、単純にサイズが合っていれば良い、画質が高ければ良い、といった要素ではありません。画像サイズが合っていることや、高画質であることは、いわば最低限の要件だと言えるでしょう。
多くの場合、Instagramに広告を出稿することは、何らかの目的を伴っているはずです。ブランドの認知拡大や、新規顧客の獲得、自社サイトへのアクセス数の増加、アプリやサービスの販売促進、ECサイトの売上アップなどです。
こうした事業目的を達成するためには、Instagramユーザーにとって、より「魅力的であること」が重要になります。
それでは、どのような広告、どのような画像が、Instagramユーザーにとって魅力的に映るのでしょうか。
情報処理学会の掲載論文「Instagramユーザーの投稿写真と性格傾向の分析」(2019 公立はこだて未来大学 木戸優奈 佐藤直行)によると、Instagramユーザーの性格には、次のような傾向があるとされています。
・投稿頻度の高いユーザーほど、人生を楽しんでおり、満足している(満足安定性、遊楽性が高い)
・承認欲求をもとに活動しているのではなく、遊楽性などをもとに活動している
一方で、富裕性と公的自意識が低い傾向に出ていることも注目に値します。このデータは、「他人からどう見られるか」といったことには、あまり関心が無いことを示しています。
こうした性格分析を鑑みると、Instagram広告の画像や、広告に含めるべきメッセージの方向性も、大まかには次のようなことが言えそうです。
<Instagram広告に適した画像コンセプトやメッセージ>
〇「楽しい」「自由」「自分らしい」「快適」などの、前向きなイメージ
〇(既に満足している上で)生活の満足度がさらに高まる、充実する
<Instagram広告に適さない画像コンセプトやメッセージ>
×コンプレックスや劣等感に訴えるようなもの
×承認欲求を刺激するような広告
×他人の目線、他人との比較などに訴えるもの
こうした点を把握した上で、どのようにユーザーに受け取られるか、受け取ってもらいたいか、といった点を多角的な視点で検討し、画像やクリエイティブを作成していくと良いでしょう。
8項目のチェックポイントで考える、Instagram広告の画像の作り方
それでは、ここまでの内容をふまえて、Instagram広告の画像の作り方を、8項目のチェックポイントで整理してみましょう。
1:広告の目的とターゲット
2:ブランドの世界観や物語性
3:訴求点を整理する
4:規約やガイドラインとの適合性
5:Instagramの媒体特性やユーザー傾向との適性
6:配信面とフォーマット
7:Instagram広告の画像のサイズと仕様
8:スワイプやタップなど「触りたくなる」デザイン
以下、順を追って解説していきます。
1:広告の目的とターゲット
まず重要になるポイントは、広告の目的とターゲットの明確化です。「何のために」「誰に向けて」広告を配信するのか、この点を明確にしておきましょう。
目的とターゲットが不明瞭なままでは、どのような広告画像が効果的かも判断できず、広告の配信設定や運用後の効果測定にも支障をきたしてしまいます。
自社ブランドの特性、事業の段階や事業課題、既存顧客の傾向、競合他社との違い、サービスやプロダクトの優位性など、さまざまな要素を俯瞰的に捉えて考える必要があります。
2:ブランドの世界観や物語性
ブランドの世界観は、画像や動画などのビジュアルコンテンツを制作する際に欠かせない要素の一つです。これは、Instagram広告画像でも同様です。
ブランドのイメージや世界観とまったく異なる画像では、広告をクリックしたユーザーが「思っていたものと違う」と感じて離脱してしまい、広告の費用対効果を大きく損ないます。
ロゴ、製品パッケージ、WEBサイトなど、既存のビジュアルイメージと一貫性を保ちつつ、ブランドの世界観や物語性をしっかりと演出できる広告を構築していきましょう。
3:訴求点を整理する
シングル画像、動画、カルーセル、コレクションなど、さまざまな種類の広告を扱えるInstagramですが、それでも一つの広告に詰め込めるメッセージは決して多くありません。
またほとんどの場合、ユーザーは画面をスクロールさせて"流し見"をしながら、気になるコンテンツを探しています。広告が実際にユーザーの画面に表示される時間は、ほんの数秒未満ということも珍しくありません。
スマートフォンの画面をスクロールさせながら、ふと広告が目に留まった一瞬で、「伝えたいこと」が明確に伝わるクリエイティブが重要になります。
4:規約やガイドラインとの適合性
Instagram、Facebookの規約やガイドラインと、配信する広告との適合性も十分に検討する必要があります。どれほど良い広告クリエイティブを作成しても、規約違反と判断されると審査落ちになり、配信自体が行われません。また、規約違反を繰り返してしまうと、悪意がなかったとしても、アカウントを凍結されてしまう恐れもあります。
特に画像は、受け手によってさまざまな解釈が成り立ちます。制作意図とは異なる解釈で読み取られてしまい、意図しない規約違反が生じるケースも珍しくありません。多様な視点を持ち、多角的に画像を評価することも重要です。
5:Instagramの媒体特性やユーザー傾向との適性
画像や動画など視覚的表現が主体となるInstagramの媒体特性、「他人の目をあまり気にせずに、充実した日々を楽しみたい」というInstagramユーザーの性格傾向も、読み違えてしまうと広告の成果が上がりにくくなります。
SNSユーザーというと、「承認欲求のためにSNSを利用しているのでは」と誤解されがちですが、実際のInstagramユーザーの傾向は異なります。コンプレックスを刺激するような広告ではなく、前向きでポジティブな広告表現を心がけると良いでしょう。
6:配信面とフォーマット
配信面とフォーマットの選択も重要です。画像を使ったInstagram広告と言っても、シングル画像、カルーセル、コレクションなど様々なフォーマットがあります。また、配信面もフィードだけでなく、ストーリーズ、発見タブ、ショッピング、リールなど様々にあります。
目的とターゲットに合った配信面とフォーマットを適切に選択することも、Instagram広告を成功させるために欠かせない要素です。
7:Instagram広告の画像のサイズと仕様
Instagram広告のクリエイティブを作成する上では、画像サイズなど、配信面ごとの仕様を把握することも重要です。主要なポイントはこの記事の冒頭でご紹介しましたが、実際には「広告アセットカスタマイズ」を使って画像サイズを合わせるなど、様々な方法があります。
また、Instagram広告の仕様は頻繁にアップデートされており、画像サイズやフォーマットなどが変わっていくことも珍しくありません。常に最新の情報を把握し、その時々の状況に合わせて最適な広告戦略を採用していきましょう。
8:スワイプやタップなど「触りたくなる」デザイン
Instagram広告からユーザーの行動を促すためには、「触りたくなる」デザインも重要なポイントの一つです。とはいえ、「ここをタップ」と表示するなど、明示的な誘導は規約上、避けるべき表現となります。
たとえばカルーセル広告で、スワイプを促すような矢印のデザインを採用するなど、タップ/スワイプ操作で何が起きるのか、ユーザーに伝わりやすいデザインを心掛けると良いでしょう。
Instagram広告は画像が極めて重要!サイズ「内容」と「品質」が大切
Instagram広告の画像は、単純に「サイズさえ合っていれば良い」というものではありません。
「画像サイズはどのくらいが適切なのか?」という疑問を持たれる方は多いのですが、実際には縦横比・ピクセル数ともに幅があり、さまざまな画像サイズの広告が出稿できる仕様になっています。また、「広告アセットカスタマイズ」機能を使い、同一の画像を異なる配信面に合わせてレイアウトすることも可能です。
そのため実務的には、画像サイズはそれほど大きな問題にはなりません。
むしろ重要になるのは、画像のサイズよりも、「どのような画像を用いるか」という内容やデザイン、広告としてのメッセージ、ユーザーの導線設計といった部分になります。こうした上流工程の広告戦略をしっかりと練り上げたうえで、具体的な画像に落とし込んでいくことが重要になります。
また、画像の品質も欠かせないポイントです。なるべく高い画質(解像度)を用いるだけでなく、センス(感性)の観点からもユーザーに歓迎される表現が求められます。
Instagram広告では、画像は極めて重要な要素になります。Instagram広告の画像について、少しでも迷うところや、課題をお持ちの場合は、弊社までお気軽にご相談下さい。
ネオマーケティングは国内約2889万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
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