インターネット広告への対策でおこなうこととして、「あまり興味の無いもののブラウザ検索・SNS検索は最小限にとどめる」が40.3%
生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)では、世の中の動向をいち早く把握するために、独自で調査を行なっております。今回2021年10月18日(月)~2021年10月20日(水)の3日間、全国の20歳~79歳の男女1000人を対象に「トラッキング」をテーマにインターネットリサーチを実施いたしました。
<調査背景>
これまで、WebマーケティングではCookieの存在が一つの鍵となっていました。Cookieには様々な個人情報が記載されているため、それらの情報からそれぞれの閲覧者・訪問者のデータを読み取り、マーケティングに活用されていました。広告においてもこのCookieは活用され、サイトの閲覧者をトラッキングする「リターゲティング広告」等、活躍の幅を広げていました。しかし、サードパーティーCookieの廃止が決定した今、Webマーケティングは大きな方向転換を迫られています。
そこで今回は改めて生活者の、広告における「トラッキング」への意識やインターネット広告全体に対する印象・行動を、目的別・使用媒体別に探りました。是非今後のマーケティング活動の一資料としてご活用ください。
<調査概要>
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳~79歳の男女で、普段PC・タブレット・スマートフォンを使用する方
有効回答数:1000名
調査実施日:2021年10月18日(月)~2021年10月20日(水)
「広告におけるトラッキングをどう思うか」主な質問と回答
◆インターネット広告に対しておこなうこと・広告への対策は:「あまり興味の無いもののブラウザ検索・SNS検索は最小限にとどめる」が40.3%
生活を優先しつつ、推し活を楽しんでいる人が多い様子。男性の場合は30代、女性の場合は10代~20代がそれぞれ最も推し活にお金をかけていた。特に30代男性においては、3万円以上10万円未満の割合だけで約20%を占めた。「広告の「×」を押す」に「よくおこなう」「たまにおこなう」と回答した割合が圧倒的に高くなった。一方で、「あまり興味の無いもののブラウザ検索・SNS検索は最小限にとどめる」「広告に、「自分に関係がない」等の報告をクリックする」ことについて、「よくおこなう」「たまにおこなう」と回答した割合はそれぞれ40.3%・34.6%であった。あまり興味のないものについて不必要にトラッキングされないようにしたい・自分にとって不要な広告が表示されないようしたいという意識を持つ人は多いようだ。
調査データのダウンロードはこちら
普段使用するデバイスで行うこと
普段使用するデバイスで行うこととして、あてはまるものをそれぞれお聞きしました。(「仕事」は、個人的な副業等のビジネスも含む)
やはりタブレットとスマートフォンはプライベート、PCは仕事で活用される方が多いことが分かります。しかし、「プライベートの買い物」についてはPCを使う方が68.7%と、スマートフォンの58.1%を上回る結果となりました。「プライベートの情報収集(SNS含む)」については、スマートフォンを使用する方が75.1%である一方、PCも70.7%と高い割合となりました。
インターネット広告における「トラッキング」認知度
インターネット広告における「トラッキング」について知っているかお聞きしました。
言葉自体を認知している方は約70%となりました。一方、内容まで認知している方は23.8%と多くはないようです。
経験したことがあること
経験したことがあることとしてあてはまるものをそれぞれお聞きしました。
前掲した設問【インターネット広告における「トラッキング」認知度】では、インターネット広告における「トラッキング」が意味する内容について認知している人は23.8%にとどまっていました。
しかし、「閲覧した商品が、その後別サイトを閲覧中に広告表示されている」や「SNS(Instagram、Twitter、YouTubeなど)で、最近頻繁に検索しているジャンルに関係する広告が流れてくる」といった、トラッキングを活用した広告について認知している方は約60%~70%強と、比較的多いようです。特に、「閲覧した商品が、その後別サイトを閲覧中に広告表示されている」ことについては半数近くの方が「よく経験する」と回答しており、トラッキングを用いた広告である「リターゲティング広告」に接触する方の多さがうかがえます。
インターネット広告に対しておこなうこと・広告への対策
インターネット広告に対しておこなうこと・あるいはインターネット広告への対策としておこなうことをそれぞれお聞きしました。
全体では、「広告の「×」を押す」に「よくおこなう」「たまにおこなう」と回答した割合が圧倒的に高くなりました。
しかし、ここで注目すべきは「あまり興味の無いもののブラウザ検索・SNS検索は最小限にとどめる」「広告に、「自分に関係がない」等の報告をクリックする」ことについて、「よくおこなう」「たまにおこなう」と回答した割合がそれぞれ40.3%・34.6%であったことではないでしょうか。
特に、「あまり興味の無いもののブラウザ検索・SNS検索は最小限にとどめる」については「よくおこなう」のみでもその割合は17.6%となっています。
あまり興味のないものについて不必要にトラッキングされないようにしたい・自分にとって不要な広告が表示されないようしたいという意識を持つ方は多いようです。
前掲した設問【普段使用するデバイスで行うこと】で、PCを「仕事用の買い物」に使用すると回答した方のうち、「広告の画像内リンクを押して購入する」「広告の画像内リンクを押して詳細をみる」に「よくおこなう」「たまにおこなう」と回答した割合はそれぞれ23.7%・40.0%でした。
一方、前掲した設問【普段使用するデバイスで行うこと】でスマートフォンを「プライベートの買い物」に使用すると回答した方のうち、「広告の画像内リンクを押して購入する」「広告の画像内リンクを押して詳細をみる」に「よくおこなう」「たまにおこなう」と回答した割合はそれぞれ17.6%・33.4%でした。
プライベートの買い物の場合、仕事用の買い物と比較して広告への反応はやや鈍る傾向がみられます。
「トラッキング」への印象
「トラッキング」への印象としてあてはまるものをそれぞれお聞きしました。
全体では、「不信感を抱く」「不快」「質の悪い(自分に不要な)広告がでてくる」といったマイナスな印象を抱く方が多く、「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答した割合はいずれも約40%~50%となりました。
これに対し「便利」「購買意欲が高まる」等ポジティブな印象を抱く割合は低く、特に「購買意欲が高まる」について「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答した割合は、わずか8.5%にとどまりました。
一方で、前掲した設問【普段使用するデバイスで行うこと】でPCを「仕事用の買い物」に使用すると回答した方のうち、「便利」「購買意欲が高まる」といったポジティブな印象を抱く方はそれぞれ26.7%・17.0%という結果でした。やはり、仕事用の買い物が目的であった場合、トラッキングをポジティブに受け取る方が増えるようです。
また、前掲した設問【普段使用するデバイスで行うこと】でスマートフォンを「プライベートの情報収集(SNS含む)」に使用すると回答した方のうち、「購買意欲が高まる」「質のいい(自分に必要な)広告がでてくる」印象を抱く方はそれぞれ7.2%・11.7%でした。
情報収集が目的の場合、トラッキングに対しポジティブな印象を抱く割合は下がる傾向が分かります。
また、「トラッキング」へのそれぞれの印象について「とてもそう思う」「ややそう思う」とお答えの方に、その理由を自由記述にてお聞きしました。
「1から検索しなくても良い」「自分で検索したときはたどり着けなかった商品を宣伝してくれた」等、自身で検索する手間が省ける点に利便性を感じるという声が挙がりました。一方で、誤ってサイトを一度訪問した場合にも広告が表示されること、自身の属性情報との関係性が薄い広告が表示されることに対しネガティブな印象を抱く声もありました。
【自由回答の一部抜粋】
<便利>
・もう1回調べようと思った時、1から検索しなくても良いから(56歳、男性)
・車が欲しいなと思った際に、あまり詳しくないから車の宣伝広告がでるとこういう車があるのかーと勉強になってサイトに行ったりする。(39歳、女性)
<購買意欲が高まる>
・興味のある商品を、検索しなくてもしらべられる(69歳、男性)
<質のいい(自分に必要な)広告がでてくる>
・自分で検索したときはたどり着けなかった商品を宣伝してくれたことがある(22歳、女性)
<不信感を抱く>
・自分のスマホを覗かれているような気分になるから(33歳、女性)
・他人に見られたくない商品が表示される(46歳、男性)
<不快>
・既に調べ終わって理解した(手放した・もう必要がない)情報があがってくるのでイラッとする(34歳、女性)
・間違えてタップしてしまったものもオススメとして流れてくるから(34歳、女性)
<質の悪い(自分に不要な)広告がでてくる>
・フリマアプリ等でCDとか買うだけで、音楽関係の専門学校等の広告が表示される(38歳、男性)
・奥さんの品物を頼んだら、女性用の広告が増えて、あまり嬉しくない内容である(57歳、男性)
■この調査で使用した調査サービスはコチラ
ネットリサーチ:https://neo-m.jp/research-service/netresearch/
■引用・転載時のクレジット表記のお願い
※本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」
■「ネオマーケティング」
URL:https://neo-m.jp/
ダウンロードしていただくと、リリースデータをPDFでご覧いただけます。