「新型コロナ流行・第7波の渦中における生活習慣と意識の変化」
~コロナ禍前・渦中・今後と段階的に比較し、生活習慣・行動は縮小傾向。その中で、「多様な買い物先・身の回りの自然・いつもの町並み」に前向きな意識~
生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は2022年10月20日(木)~2022年10月23日(日)の4日間、全国の20歳以上の男女を対象に「通販サイトと実店舗の使い分け」をテーマにインターネットリサーチを実施いたしました。
<調査背景>
新型コロナウイルスの影響もあり、近年さらに成長を続ける通販サイト市場。コロナ禍で、実店舗から完全に通販サイト一本に絞ったお店もある一方で、やはり多くのお店にとって実店舗の存在は依然として大きなものです。ユーザーにとっても、実店舗にて商品を実際に触って確かめられることやリアルの買い物のワクワク感は、通販サイトでは代えがたい体験価値です。そんな「通販サイト」と「実店舗」ですが、ユーザーはどのような使い分けをしているのか、ジャンルごとに深掘りしました。是非今後のマーケティング活動の一資料としてご活用ください。
<調査概要>
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳以上69歳以下の男女でスーパーマーケット(実店舗)と通販サイトを利用することがある方
有効回答数:2,406名
1)5000名を性年代で人口動態に基づいて回収
2)うち、スーパーマーケットと通販サイトを利用することがある人が本調査対象(以下の割付票はスクリーニング回収)
調査実施日:2022年10月20日(木)~2022年10月23日(日)
「通販サイトと実店舗の使い分けに関する調査」主な質問と回答
◆「鮮度」「賞味期限・消費期限」が食品のネット購入のハードルに。
・「本・雑誌」を通販サイトで購入している人は8割強にのぼり、 購入経路として通販サイトが主流となっていることがうかがえる。
・スーパーの主力商品でもある「飲料・酒類」「食料品」「生鮮食品」などのジャンルは通販サイト購入が進んでいない。
・鮮度や、消費期限・消費期限が通販サイトのハードルになっているものと考えられる。
調査データのダウンロードはこちら
実店舗と通販サイトの利用状況
※各項目のn数:前問の「普段自身で購入することがある商品」でその項目を選択した人数
商品を購入する際の、実店舗と通販サイト(通販サイト、オンラインモール等)の利用状況について、自身の状況に近いものをお聞きしました。
ジャンルごとの利用状況を1つ目のグラフに、利用状況のうち「通販サイトを多く利用している」「実店舗も通販サイトも同じくらい利用している」の合算を「通販サイトで購入することのあるジャンル」として2つ目のグラフで示しています。
「通販サイトを多く利用している」「実店舗も通販サイトも同じくらい利用している」の合算を見ると、「本・雑誌」「衣料品」「美容・化粧品」がTOP3となりました。
「本・雑誌」にいたっては81.7%もの割合を獲得しており、購入経路として通販サイトが主流となっていることがうかがえます。
一方、スーパーの主力商品でもある「飲料・酒類」「食料品」「生鮮食品」といったジャンルがBottom3となりました。やはり個々の品質が気になる生鮮食品や、食料品等といった消費期限・消費期限のあるジャンルは他ジャンルと比較して通販利用割合が少なくなるようです。特に「生鮮食品」にいたっては9.8%と、10%にも満たず、通販サイトで購入する人がいかに稀であるかがわかります。
通販サイトで商品を購入している理由
通販サイトで商品を購入している理由についてお聞きしました。
上のグラフは、前掲した設問「実店舗と通販サイトの利用状況」にて示した「通販サイトで購入することのあるジャンル」として最も多かったTOP3と最も少なかったBottom3のみを示しています。
TOP3の「本・雑誌」「衣料品」「美容・化粧品」では、「実店舗より品揃えが豊富だから」が30%程度の割合を獲得しています。特に「衣料品」「美容・化粧品」といった身に纏うもの・外見に関わるものでは、ブランドにこだわりがある場合を除き、数ある商品の中から自分のニーズにマッチしたものを探し出す必要や購入に十分な検討が必要です。その場合、複数の実店舗を行き来するよりもインターネット上の豊富な商品数から選ぶ方が効率的であるため、通販サイトの方が好まれるのかもしれません。
Bottom3の「飲料・酒類」「食料品」「生鮮食品」では、「買い物するのに移動する必要がないから」「買った商品を持ちかえる必要がないから」が比較的上位に来ています。実店舗での買い物における体力的な問題・面倒臭さの解消のため、通販サイトを利用している様子がうかがえます。
実店舗で商品を購入している理由
実店舗で下記の商品を購入している理由についてお聞きしました。
上のグラフは、前掲した設問「実店舗と通販サイトの利用状況」にて示した「通販サイトで購入することのあるジャンル」として最も多かったTOP3と最も少なかったBottom3のみを示しています。
前掲した設問「通販サイトで商品を購入している理由」とは異なり、TOP3とBottom3は全体を通して「実物を確認しながら購入したいから」「すぐに欲しいから」の2つの割合が突出して高くなりました。そこに「目的の商品以外も見たいから」「買い物に行くのが好きだから」といった、偶然の出会いや、店舗で買い回る・生の情報をキャッチするという“ショッピングの体験そのもの”を楽しみたいという理由が続いています。
一方「店員と話をしながら買いたいから」という、“実店舗ならでは”とも言える理由の割合が全体的に低く、実店舗にて接客される機会の多い「衣料品」「美容・化粧品」であっても3%程度にとどまりました。
新商品を知るきっかけ・情報の信頼性・購入きっかけ(n=2,406)
冒頭の「実店舗と通販サイトの利用状況」で挙げた項目の新商品について、認知経路・情報の信頼性・購入きっかけをお聞きしました。
「テレビCM」が認知・信頼性・きっかけの全てにおいてTOP、次いで「店頭でのチラシ・POP」という結果になりました。
「新商品を知るきっかけになる」においては、前者と後者とで約15ポイントの差があるものの「新商品の情報として信頼できる」「新商品を購入するきっかけになる」においてはどちらも僅差で、「新商品を購入するきっかけになる」に関しては「店頭でのチラシ・POP」が僅かに上回りました。
店頭のパワーはまだまだ強く、特に新商品の購入動機はTVCMにも匹敵するため、メーカーは店頭でのPR活動が今後さらに重要になると考えます。
また、通販サイトの普及により利便性が高まりつつあるも、「ニュースサイト・ニュースアプリ」「インターネット上の広告」「SNS」などといったネット上の情報よりも、店頭のほうが認知・信頼性・きっかけという側面では影響力が高そうです。
ネットスーパーの利用状況(n=2,406)
前掲した設問「実店舗と通販サイトの利用状況」では「飲料・酒類」「食料品」「生鮮食品」といったスーパーの主力ジャンルの通販利用割合が、他ジャンルと比較して少なくなっていました。そこで、改めて「ネットスーパー」(※)の利用状況について、あてはまるものをお聞きしました。
※ネットスーパー:インターネットで食品等の注文を受け、スーパーマーケットから個人宅まで商品を配達するサービス
現在の利用割合は17.3%と、まだまだ伸びしろのあるサービスであることがわかります。利用意向者全体で見ると40.1%となっており、今後は現利用者を確保しつつ「現在利用していないが、今後利用したいと思っている」22.8%の潜在層を確実に取り込んでいくことが求められます。
ネットスーパーの選定基準(n=965)
ネットスーパー利用者に対し、現在利用しているネットスーパーはどのような点を重視して選定したかお聞きしました。またネットスーパー非利用者に対しては、これから利用するネットスーパーを選ぶとしたらどのような点を重視するかお聞きしました。
上のグラフは、選定基準としてあてはまるものを1位~5位の順番でお答えいただいたものです。
(1位:5ポイント、2位:4ポイント~~5位:1ポイントとし、項目ごとにポイントを合算、1人あたりの平均点を算出)
やはり「価格の安さ」や「送料の安さ」はネットスーパー利用者・非利用者双方にとって重視する点であることがわかります。
ここで注目なのが、ネットスーパーを現在利用している人が「価格の安さ」「送料の安さ」を抑え最も重視する点として挙げた「商品ラインナップの豊富さ」、また4位にランクインしている「サイトの使いやすさ」。これらはまさに利用者が現時点で感じている不満でもあります。ネットスーパー対応商品の拡充や、見やすいサイト、購入への導線がわかりやすいサイトづくり等に力を入れることでネットスーパーの良さをさらに高め、現ユーザーの離脱も防げるでしょう。
■この調査のその他の質問
・過去に通販サイトで購入した商品で、「実店舗で購入すればよかった」と後悔したことがあるもの(複数回答)
・過去に実店舗で購入して「通販サイトで購入すればよかった」と後悔したことがあるもの(複数回答)
・今後、通販サイトでの購入頻度が現在よりも増えると思うもの(単数回答)
・ネットスーパーを「現在利用していないが、今後利用したいと思っている」と回答した理由(自由回答)
・ネットスーパーで購入した商品の受け取り方法(単数回答) 等
■この調査で使用した調査サービスはコチラ
ネットリサーチ:https://neo-m.jp/research-service/netresearch/
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<例>「生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」
■「ネオマーケティング」
URL:https://neo-m.jp/
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