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「リサーチを活かすクリエイティブ」で少しずつ社会を変える。

公開日:2024年04月30日 | 更新日:2024年08月06日

はじめに

ネオマーケティングで活躍するスペシャリストの、「現在地とこれから」を紹介するシリーズ。今回はクリエイティブ領域の事業拡張に注力してきた、土田琢磨さんに話を聞きました。

 

ネオマーケティングで、コミュニケーション領域の裾野を広げる。

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――土田さんはネオマーケティングに合流される前から、広告業界で豊富な経験をお持ちです。これまでの経歴や、合流された背景について紹介していただけますか。


前職の広告会社では、コピーライターとしてポスターやグラフィック、CM、Webサイトなどに携わり、最終的にはクリエイティブディレクターとして広告提案・制作部門の責任者を務めました。

私がネオマーケティングに合流したころは、会社がコミュニケーション領域まで事業を広げようとしていたタイミングでした。「それならば、コミュニケーションで経験を積んできた自分が役に立てるんじゃないか」と考えて合流しました。また、一から事業の立ち上げに携われることにも魅力を感じました。

入社してからは、社内メンバーを巻き込んでコミュニケーション領域の企画提案を考えたり、受注しながら事例を増やしていったりして、会社組織にコミュニケーション領域のサービスを根付かせるための地ならし、つまり体制整備に注力してきました。

 


――会社組織にコミュニケーション領域のサービスを根付かせる、というお話がありました。取り組みを始めてから、変わってきた感覚はありますか。


取り組みを始めて2年半経ちましたが、おかげさまで、コミュニケーション領域の案件数はだいぶ増えました。また、お客様からのご相談の質も変わってきたと感じています。
理由は、お客様の窓口であるマーケティングコンサルタントの変化です。お客様に提供できる価値を自分なりに理解できていることと、事例が増えてきたことでお客様に説明しやすくなったことが大きいと思います。今の取り組みを続けていけば、もっとコミュニケーション領域の裾野は広がっていくと思います。

 

社会的意義があるリサーチ ✕ 影響力を発揮できるクリエイティブ

 

――ネオマーケティングはリサーチを軸にしてマーケティングを支援してきた会社ですが、クリエイティブをかけ合わせることでどのような価値が生み出せると思いますか。


商品開発から上市まで一気通貫でやれることです。リサーチの段階でクリエイティブディレクターやコピーライターやデザイナーがプロジェクトに入って、一緒に開発に関わることで、最終的に広告会社とは違った良いものを提供できます。

 


――リサーチとコミュニケーションのかけ合わせによってうまくいった事例というか、お客様に喜んでいただけた事例があれば教えてください。


日本弁護士連合会さまの「再審法改正プロジェクト」を紹介したいと思います。
えん罪被害者を救済しやすくするために、困難だといわれている再審法改正に取り組むプロジェクトです。

アンケートで「再審法って知っていますか」「再審法の概要を見て、どう思いますか」といった調査を行い、その結果や専門家との対談記事を特設サイトで発信していきました。客観的にアピールすることで、より多くの人の関心を引くことができ、ご満足いただくことができました。

リサーチは世の中を客観的に俯瞰できる特性があります。つまり「誰かが主観的な主義主張をしている」と色眼鏡で見られることなく、センシティブな社会課題ですら生活者にストレートに届けられるのです。
link参考:日本弁護士連合会 再審法改正プロジェクト特設HP

日常生活の小さな変化に彩りを感じられるマーケターでありたい。

 

――土田さんのクリエイティブワークの中で、大切にされてきたことを聞かせてください。


クリエイターにはさまざまな人がいて、何かしらに重きを置いています。
販売促進や売上向上につながるクリエイティブに注力する人もいれば、作家風なテイストを大事にする人もいます。

私の場合は、「人がクリエイティブに触れた時、優しい気持ちになれるもの」を創っていきたいという想いがあります。「人っていいよね。自分も悪くないな」とか「日々の暮らしの中で、少しでも良いことがあったら、それでいいよね」といった「身近さ」は持ち続けたい。ここにはない何かを追うよりも、今ある中で変われることがあるはずで、そこをクリエイティブで表現したいですね。

そういう意味では、生活者視点に重きを置くネオマーケティングと、私自身が大切にしているところは近いと思います。

 


――「身近さ」や「今あるものの中で変わっていけること」という視点はまさに、お客様が追い求めているものだと思います。その視点を磨くために、具体的に実践していることはありますか。

 

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クリエイターの多くは音楽を聴いたり、映画を見たりして視点を磨いているようですが、私の場合は散歩です。街を歩いてみて風景を感じたり、カフェでお茶している中で耳に入ってくる会話を聞きながら「この2人ってこういうので困っているんだなぁ」と感じたりしています。盗み聞きするつもりはないのですが、なんとなく声を浴びていると、人の心の中の隠れた心理にたどり着きやすくなる感じがあるのです。

あとは旅行ですね。私は旅行好きなのでいろいろな場所に行くのですが、地元のスーパーに行くのが好きです。見知らぬ醤油がいっぱい置いてあったり、不自然に特定の商品のラインナップが多かったりして、その地域の人たちの生活や習慣を垣間見ることができます。

クリエイティブ人材の育成に必要なものは「案件の経験数」

 

――話は変わりますが、クリエイティブ領域の事業も広がりを見せています。土田さんが思う組織としての展望はどのようなものでしょうか。


クリエイティブの組織として、やるべきだと考えているものが3つあります。

1つ目は、広告会社がやるような、大きいプロモーションを受けることです。売上面もさることながら、コミュニケーション領域の事例として社内にノウハウを積み上げられます。

2つ目は、社内ノウハウを体系化してサービスとして提供することです。ネオマーケティングは事業会社であり、新サービスをいくつも開発して上市してきた経験があります。自社のマーケティングで積み重ねてきたクリエイティブのノウハウを体系化すれば、プロモーション会社とは違った価値を届けられるはずです。

3つ目は、ブランディング領域への進出です。リサーチからクリエイティブへと進んできた中で、「ブランディングも支援できそうだ」と最近強く感じるようになりました。

 


――土田さんはクリエイティブ領域の人材育成にも取り組んでいますが、必要だと感じていることはあるでしょうか。


案件を実際に動かすことです。これが一番手っ取り早いし、やるべきです。

座学も大事だとは思いますが、案件を受注してから最後までやりきる経験に、勝るものはないでしょう。できあがったクリエイティブが世に出て、SNSでコメントされていたりする時の喜びや感動を味わってほしいです。

先ほど紹介した、日本弁護士連合会さまのお仕事で受注から納品まで一緒に仕事をしたメンバーがいました。彼はこの仕事を自分ごとにしていて、仕事を終えたあとも再審のニュースをチェックして社内コミュニケーションツールで社内向けに投稿していたりします。ここまでどっぷり入り込めば、お客様に次の提案をする時の粒度も質も変わってくるでしょう。

こうした案件を動かす経験を、たくさんしてほしいです。1つの方法として、コンペに積極的に参加するのも良いかもしれません。

 


――最後に、土田さんご自身として「こういう経験をしたい」といったキャリアプランなどがあれば教えてください。


2つあります。

1つは入社時からやっていることですが、ネオマーケティングにクリエイティブが根付くよう、さらに地ならしを進めていきます。そのためにも、クリエイティブのメンバーをもっと増やしたいですね。人数が増えれば提案力も磨かれます。

もう1つは、戦略立案、PR、デジタルといった、マーケティングの全体を自分でもできるようになることです。私はずっとクリエイティブをやってきましたが、せっかくネオマーケティングにいる以上、もっともっと勉強していきたいですね。

プロフィール

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コピーライター/クリエイティブディレクター
土田 琢磨

コピーライターとしてキャリアをスタートし、国内広告会社にてクリエイティブ部門責任者・シニアクリエイティブディレクターを務めた。主に、広告クリエイティブのディレクション・コピーライティング・CMプランニングを担当。医薬品・新聞社・官公庁・教育・家電などのクライアントワークに携わる。

 

 

 

 

 

 

 
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