企業事例インタビュー|ネオマーケティング

決してNOといわないネオマーケティング。630万人もの“生の声”を持っているところにコンサルを超える強みがあります。|東京電力ホールディングス株式会社経営技術戦略研究所|企業事例インタビュー

作成者: 株式会社ネオマーケティング|2020/01/23 5:48:00

東京電力ホールディングス株式会社 経営技術戦略研究所 技術開発部 需要家エリア 主任研究員  八木橋威夫様
設立:1951年5月1日
事業内容:グループ会社の経営管理,原子力・水力・新エネルギー発電事業
従業員数:41,086人 (連結、2018年度末)

 

住宅の断熱性能に関する大規模な社外モニター調査を企画

 

――まずは東京電力HD 経営技術戦略研究所様のご紹介をお願いします。

 

私のいる経営技術戦略研究所というところは、東京電力ホールディングスの社内カンパニーで、グループ全体の技術開発や調査研究を担う組織です。東電には燃料・火力発電事業会社、一般送配電事業会社、小売電気事業会社といった基幹事業会社があり、私たちはこうした事業会社から出てきた日常の現場課題から中長期的な経営課題までを、経営と技術を融合しながら解決して企業価値の最大化やリスク管理の最適化を図っています。また、電気をお使いのお客さまへのサービスの高度化や品質向上もめざしています。


――今回の調査に至るまでに、どのような背景があったのですか?

今回、そもそもモニター調査を依頼したのは、住宅の断熱性能を従来より簡易に計測できないかという検討をしていた中で、サービス化に向けては大規模な測定データが必要となったことがキッカケでした。

研究所の中にも模擬住宅があり、従来はそこで計測したり、社内モニターを募って実施したりということもありました。しかし、今回は実生活に根ざした大量データが必要ということで、大々的に社外モニターを募って調査を実施しようということになりました。2017年4月のことです。

 

 

 

レスポンスの速さと、誠実できめこまやかな対応力を評価

 

――具体的にはどのような調査内容だったのですか?

具体的にお願いしたかったのは、できるだけ多くのお宅に計測器を送って、その家の断熱性能を測るということでした。
しかし計測器の数に限りがあったため、100件計測し終わったら次の100件、というように進め、1000件のお宅を調査しようという話になりました。 100件のお宅に計測器を送って、夜間のリビングルーム室温を測らせてもらい、計測器を回収して、次の100件にまた計測器を送って…という作業を、真冬の11月から2月にかけて10回繰り返していく、というものでした。


――それは大規模な調査ですね。 今回ネオマーケティングのことをどのように知ってくださったのですか? 

研究所としても初めての試みだったので、協力パートナーは必須でした。デスクリサーチの結果、ネオマーケティングを含む11社が候補として挙がってきて、かたっぱしから電話したり、Webフォームから問い合わせしたりしました。


――ご依頼先を検討するうえで、どのような観点で選定されたのですか?

ネオさんはまず反応がずば抜けて速かった。送信した直後に返事が来た記憶があります。 「できます」と答えた会社は4~5社あったのですが、知名度やアンケート会員の多さ、サービスの幅広さで3社に絞って見積り依頼をしたところ、今回の要求仕様に則したしっかりとした見積りを約束の期日までに提出してくれたのは、ネオさんだけでした。

これは東電として行うモニター調査で、できるかぎり苦情を出さずに完遂しなければなりません。ですから、協力パートナーには終始、誠実できめこまやかな対応をお願いしたかった。そこまでのやりとりで「彼らなら信用できる」と確信しました。さらに価格競争力も備えていたので、発注を妨げる要素は何もありませんでした。

 

 

 

新サービス立ち上げにつながる900件の調査データ取得に成功

 

――調査はどのように進みましたか?

今回使用した計測機はIoT機器なので、計測データは研究所側で随時把握できます。ですから前提条件が守られていないときなどは、それもわかるんですね。

調査するからには精度の高い計測データが欲しいので、再計測を依頼してもらうなどネオさんとのやりとりはきわめて頻繁に発生しました。それはもう毎日、一日のうちでも何回も連絡したので、内心「何なんだ、この会社は」と思っていたかもしれませんが(笑)、ネオさんはついてきてくれました。帰りがけに送るだけ送っておこうと出したメールに、返事が来るのでまたこちらも返すといった具合。 そのようにがんばってくれたおかげで、結果的に約900件もの調査データを取得できました。これは大学の専門研究者でも持っていないものすごいデータで、学会でも報告しています。


――今回の調査の結果をどのように活用されたのですか?

このデータを基に、グループ会社とサービス化に向けた議論をしており、試験実施などを行いました。そのチラシ制作もお願いしたんですよ。今までネオさんには複数回関連調査を依頼していますが、別の調査ではモニターに配布する計測器を海外から安価に調達してもらったこともありました。ネオさんは決してNOといわないんですよね。いつも前向きに検討して、課題解決をしてくれます。

モニター調査に関していうと、住宅断熱性能に関するものは一段落したのですが、別プロジェクトとして約9,000件のモニターを確保してもらっています。多様化しているライフスタイルと電気のご使用状況を分析するためのもので、テーマが浮上するたびにアンケート調査を実施しているのですが、その回答率も7~8割と常に高い割合で返ってくるので助かっています。

 

 

 

新サービス開発ではネオマーケティングのリードに期待

 

――今後のビジネスの展望を教えてください。 

今災害時に強い“レジリエンス住宅”をキーワードとした新サービス開発に向けた研究をしています。これまで、こういう依頼は大手のコンサルティングファームに出していたのですが、報告書はきれいでも具体性がちょっとね、というところもありました。一方、ネオマーケティングは630万人(※当時の公開データ)のアンケート会員を抱えていて、直接“生の声”を聞ける強みがあります。

モニター調査は私たちがリードしましたが、ここからはネオさんのリードに期待するところ。グループ内の部門を超えたワークショップや、アンケート会員のお宅に伺う訪問調査などを楽しみにしています。一朝一夕にはいかないことはわかっていますが、何かヒントの一つも出れば。ぜひ私たちだけでは気づくことができない、別の視点をもらいたいなと思っています。

 

 

 

ネオマーケティング担当者から
見守っていただいたおかげで安心してプロジェクトを遂行できました

住宅断熱性能のモニター調査では、当社内の調査担当チーム、コールセンターの他に、事務局役となる協力会社のコールセンター、発送管理チームという体制を組み、経営技術戦略研究所様を含め、関係者全員で進捗を把握できるポータルを構築して、密接に連携しながら遂行しました。非常に関係者の多いプロジェクトでした。

東京電力様は非常に当事者意識の高いお客様で、実務は当社で担当したものの、すべてのプロセスをしっかり見守っていてくださり、入念にチェックもしていただけたため、安心して進められました。900件の調査データ取得を完遂できたことを心から安堵しています。

入社してから日が浅く、いただくご要望に必死でついていったという感じでしたが、このプロジェクトで私も成長させていただきました。今後のサービス開発でも期待に添えるよう全力で取り組んでいきたいと思います。

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