六甲バター株式会社 マーケティング部 内藤 翔様
設立:1948年
事業内容:チーズ等の製造販売、ナッツ等の食品の販売及びチョコレートの輸入販売
従業員数:438名(2021年12月末時点)
国内シェアNo.1のQ・B・Bベビーチーズをはじめ、スライスチーズやチーズデザートなど、あらゆるチーズの製造販売を手がける六甲バター株式会社様。
ネオマーケティングは、商品開発、小売業のバイヤーに向けての商談資料作成、プロモーション効果検証等マーケティングの様々なフェーズにおけるリサーチのご支援しております。
なぜリサーチが重要なのかについて、ネオマーケティングの印象も併せて、マーケティング部の内藤様にオンラインインタビューでお伺いしました。
――御社の概要と事業内容、内藤様の所属部署について教えてください。
弊社は1948年12月にマーガリン製造を主に行なう平和油脂工業株式会社として誕生しました。そして1958年に「Quality’s Best & Beautiful」の頭文字をとった“Q・B・B”のブランドでプロセスチーズ製造・販売を開始し、スティックチーズを世界で初めて開発、個包装スライスチーズを日本で初めて開発するなど、日本でチーズを広めることに貢献してきた会社だと自負しています。
私自身はマーケティング部に所属し、一般家庭に向けたチーズの商品企画をしています。例えば秋の新商品に向けて、お客様にとってどんな商品が良いのかを考え、製品開発部と味の方向性を決めたり、社内のセールスに向けたプレゼンを行ったりしています。
――商品企画はどのような観点で行っているのですか?
5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)をかなり意識しています。例えば秋に売りたい商品なのか夏に向けた商品なのか、ということだけでも、どんなフレーバーにするかが随分変わってきます。
また最近では、秋向け商品として「チーズデザート6P 神戸産シャルドネ」をリリースしました。単に神戸産のシャルドネぶどうを使うだけでなく、農家さんの元に伺って収穫のお手伝いをしたりお話を聞いたりして、それらの情報を商品リリースに落とし込みました。その結果、バイヤーさんからの評価も良く、発売開始早々に多くの発注をいただきました。
――商品企画において、マーケティングリサーチはどのような立ち位置でしょうか。
商品企画の最初の一歩と言えるくらい私たちにとって重要です。過去にとある商品がすごく売れていた時に、多くのバイヤーさんから「なぜ売れているのか」と聞かれたことがあります。しかしその理由を社内で考えても「なんとなくこれが要因ではないだろうか」というふわっとした回答しか導き出せなかったんですね。
そこでネオマーケティングさんで調査を実施したところ、消費者の声を具体的に聞き出すことができ、バイヤーさんに明確な回答を提示できるようになりました。それだけでなく、商品企画に活用することができるのと、「だからこの商品がお客様には必要である」というアピールが社内に向けてできるようになりました。
9月1日にリリースした「チーズデザート6P 神戸産シャルドネ」では、シズル感やキラキラ感を意識したパッケージデザインとなっているのですが、パッケージの印象調査を行い、その結果を元に開発したという背景があります。
――これまでご依頼いただいた調査の中で、特に印象に残っている調査はありますか?
そうですね……すべて印象に残っているのですが(笑)、中でも「Q・B・Bプレミアムベビーチーズ」の調査は印象深いですね。“プレミアム”と謳っている商品は、贅沢アーモンド入り・トリュフ入り・ゴルゴンゾーラ入りの3種類あります。
しかし「商品のどの要素が“プレミアム”なのか」という観点が社内で統一されていませんでした。社員によって返ってくる答えがバラバラだったわけです。
そこで、消費者がどこにプレミアムを感じていただいているのかについて知るために調査をしたんです。消費者の生の声を聞いたことで、社内における”プレミアム”に対する認識が統一されたのはもちろん、市場における「Q・B・Bプレミアムベビーチーズ」の立ち位置も明確に定まりました。この調査によって、今後の商品ラインナップの方向性も変わってくるのかなと思っています。
――消費者の声が社内と商品開発に影響を与えたわけですね。
消費者の声は商品開発だけでなく、バイヤーさんにとってもすごく響きます。例えば新商品の自社独自のアンケートを行なってデータを入れてリリースを作る場合、出典元に「六甲バター」と書く必要がありますよね。
けれど、これだとどうしても自社のポジショントークのようになってしまい、バイヤーさんへのアピール材料としては力不足です。しかしネオマーケティングさんでの調査で得た客観的なデータを入れるようにしてからは、かなりポジティブにとっていただけるようになったと感じでいます。
――具体的な実体験がありましたらぜひお聞かせください。
成果を具体的な数字で現すのは難しいのですが、他社でQ・B・Bと同じようなコンセプトの新商品がリリースされた際、Q・B・Bの商品数を減らす方向で進めていたバイヤーさんがいました。そのバイヤーさんと、ネオマーケティングさんに調査を依頼した後に商談させていただく機会があったのですが、その際に「Q・B・Bはこういった優位性があり、お客様からもこのような高評価をいただいている商品である」という調査結果に基づいたデータを提示したところ、Q・B・Bの商品数は維持する方向に変わったということがありました。
――ネオマーケティングの印象についてぜひお伺いしたいです。
まず、営業担当の富田さん(※富田有香・大阪営業所 所長)がすごく頼りになる存在です。「スケジュール調整を早めにお願いします」「この資料はこのように仕上げてください」などと結構無理を言っていると思うのですが、いつもすごく真摯に対応くださって助かっています。
また新規案件で相談した際にも、富田さん目線で「こんな調査をしてみませんか?」との提案や、調査結果に基づいた考察もしてくださるのですごく参考になりますね。
あとは、定性調査で協力いただくモデレーターさんの選定にも目を見張るものがあります。私たちの商品に対してすごく詳しく調べていただいた上で参加され、課題解決に導こうとされているのがよくわかります。さらに、分析を担当されている方も細かく、分かりやすく分析してくださいます。
なので提案書をいただく時はいつもワクワクするんですよね。単なる調査ではなくて、いつも我々の想像を超えた一歩先を行くような内容になっているというか。1つ1つの仕事が丁寧なのがしっかり伝わるうえ、この価格でお願いできるのはありがたいな、といつも思っています。
――ネオマーケティングに対する要望などはございますか?
考えてみたんですが思い浮かばなくて(笑)。弊社にとって新たな観点での調査が必要であれば、富田さんが何かおすすめしてくれるだろう、なんて期待も勝手にしていまして。弊社がより良い方向に向かうような調査をいつもご提案くださるので、我々はただただ信頼して相談だけさせていただいています。
――差し支えなければお伺いしたいのですが、他の調査会社さんとの棲み分けはどのようにされているのですか?
これまで数社お付き合いはあったのですが、ネオマーケティングさんのご提案があまりにも良すぎて、私が担当することになった2021年末頃からは調査に関してはほとんどネオマーケティングさんにお願いしています。これからも引き続き、頼りになるパートナーとしてサポートしていただきたいなと思っています。
――最後に内藤様の今後の展望を教えてください。
「個包装チーズといえばQ・B・B」と最初に思い出してもらえるような、純粋想起率1位を目指しています。こちらに関しては先日ネオさんで調査をスタートし、私たちがより一層ブランドを確立するために中長期的にどう動くべきなのか、という部分を考えていく段階に入っています。
それと共に、経営理念でもある「健康で、明るく、楽しい食文化の提供によって社会に貢献する」という部分を大切に、調査をしっかり行なって顧客ニーズを取り入れながら商品企画を進めていきたいです。
これまで数多くの調査をご一緒させていただいておりますが、良い商品をお客様に送り届けるために、部署の垣根を越えて取り組まれていることをいつも感じています。
いつも弊社にお声がけくださり、とても嬉しく思っております!
リサーチを通じてQBBファンの根強さを感じておりますので、QBBファンをより増やせるよう、尽力して参ります。
カスタマードリブンディビジョン
大阪営業所 所長
Y.T