企業事例インタビュー|ネオマーケティング

ターゲットのニーズ把握調査を実施。調査結果をInstagramの広告運用に活用し、認知拡大につながった|グンゼ株式会社|企業事例インタビュー

作成者: 株式会社ネオマーケティング|2022/04/06 15:00:00

グンゼ株式会社   QOL研究所 企画調査室 室長 上島進様、川崎陽子様、アパレルカンパニー インナーウエア事業本部 MD本部 レディスMD部 柳井里予様
設立:1896年(明治29年)8月10日
事業内容:機能ソリューション事業、アパレル事業、ライフクリエイト事業
従業員数:連結5,808名(2021年3月31日現在)※写真は上島様のみご登場

ニーズ把握調査とデジタルマーケティングで支援

 

インナーウエアやストッキングの製造・販売などを行うグンゼ株式会社。2014年、クオリティ オブ ライフ向上への貢献を掲げて立ち上がった「QOL研究所」は、健康・医療分野への進出とともに、QOLの観点から新しい商品やサービスの企画・開発・販売を担う部署です。

ネオマーケティングは、同部署のニーズ調査とともに、SNSを活用したデジタルマーケティングをお手伝いしています。本プロジェクトの推進を担う上島様、柳井様、川崎様に、どのように活用いただいたのかお話を伺いました。

 

 

 

消費者のお困りごとを解決する商品開発

 

――ご部署と主な業務内容について、改めて教えていただけますか。

上島様 QOLをベースに新たな価値を生み出そうと、メディカル部門とマーケティング部門が組み合わさってQOL研究所が設立されました。まず取り組んだのは、術後の傷が痛んだり放射線治療で肌が敏感になったりと、肌のお悩みを抱える方に向けた低刺激インナーの開発です。2016年に「メディキュア」というブランド名を掲げて第一弾商品をリリースし、その後は看護師さんや当事者の方にお話しを伺いながら、困っている部分にお応えできる商品をリリースし続けています。

柳井様 アパレルの企画部門に長く携わっていたので、商品のリリース時には展示会場に商品を華やかに飾る、ということに注力していました。その意識をQOL研究所にも持ち込み、ともすれば真面目になりすぎてしまう商品を、ユーザーの方にとってよりわかりやすくお伝えできればと考えながらPRしています。

川崎様 私はメディキュアのHPのコンテンツ制作を主に担当しています。コンテンツを充実させることでより多くの方にメディキュアを知っていただき、そこから購入までリードすることを意識したデザイン設計ができればと考えています。

 

 

 

商品開発で大事にしているのは、とことん寄り添うこと

 

――肌トラブルのある方に特化した商品ですので、御社の事業の中でもよりニッチな分野かと思います。元来とは異なるアプローチが必要だったのではないでしょうか。

上島様 そうですね。私たちも初めての分野でしたので、看護師さんや介護士さんのご意見を参考にしながら開発を進めていました。特に大きな気づきだったのは、メディキュアのほとんどの商品で使用している、ハサミで切ってもほつれにくい生地に好評の声をいただいたことです。高齢の方の肌はとても敏感で、ベッドにぶつけたり介助で腕を掴んだりするだけで皮膚が剥離したような状態(=スキンテア[皮膚裂傷])になることがあるそうです。その予防対策としてアーム・レッグカバーを商品化したところ、「簡単にカットして長さ調節や指を入れる箇所が作れる」と、とても良い反応をいただきました。

また、オストメイト(人工肛門)の方にも腹帯としてご利用いただけるカッティングチューブもとても好評です。アルケアさんという、医療領域の商品を主軸に展開する企業さんとタッグを組んで販売したのですが、先方も驚くほどの反響で大急ぎで追加生産をしたほど。実際に使われた方からも、ハガキで「素晴らしい商品です。外に出ていく元気が出ました」とのお声を頂戴しました。

柳井様 切ってもほつれにくい生地自体は、別の商品でもよく使われており社内的にはよく知られた素材なんですね。けれど、角度を変えるだけでこんな風に困っている方のお役に立てるんだ!と衝撃で。これまで培ってきた技術力が別の分野でさらに活かすことができた、そんな事実を目の当たりにして、改めてすごいな、うれしいなと思うばかりです。

 

 


ネオマーケティングはよきパートナー。意図をきちんと汲み取ってくれる

 

――ネオマーケティングは立ち上げ初期から市場調査のお手伝いをしております。ご依頼の経緯について改めてお伺いできますか。

上島様 商品化するにあたり、本当にニーズがあるかどうかを確かめたいと調査を依頼しました。例えば、スキンテアの調査をした際、言葉の認知度は1割にも満たない程度だったのですが、皮膚が避けたり弱くなったりした経験のある方は3割にも上る、との結果が出たんですね。こういった細かな調査によってニーズがはっきりとし、より具体的な商品開発へとつながっていきました。


――さまざまなマーケティング会社がある中で、特にネオマーケティングにご依頼いただけている理由についてはいかがですか?

上島様 初期から携わっていただいているので、メディキュアのことをよく知ってくださっているのは大きいですね。いちから説明せずとも、調査においてこちらの意図をすごく汲んでくださいます。また、お伝えしたそのままを調査するのではなく、「だったらこの方向がいいんじゃないですか?」と、アドバイスをいただけるのもありがたいです。私たちの思いに寄り添いながら、商品開発へとつながるポイントを組み込んでスタートしていただけていると感じます。

柳井様 最初は相見積もりをとっていたのですが、もう今はすっかり信頼しているので、ここ数年は商品開発にかかわるご相談といえばネオさん、という感じになりました(笑)。

 

 

 

Instagramの広告運用でブランドサイトへの流入が大幅に増加

 

――今回、市場調査を経てInstagramでの広告配信をご提案し、実際に運用から配信に至るまでかかわらせていただきました。柳井様と川崎様が中心となって運用に取り組まれましたが、提案についてはいかがでしたでしょうか。

柳井様 当時、メディキュアの製品発表の場として活用していた学会が、新型コロナウイルス感染対策でどんどん中止になり、新商品の前開きカップ付きインナーがPRできない状況でした。市場調査でもニーズがあると把握していた商品で、もっと知っていただきたいとの思いもあった中で「認知拡大にはSNS攻略が重要です」とご提案いただいて。とても響きましたね。

ただInstagramのアカウントすらない状態でしたので、運用の仕方、エンゲージメントを上げるためのノウハウ、広告配信に至るまで、手取り足取りでのスタート。ものすごい量のミーティングをしていただいたおかげでしっかり数字も出て、本当に感謝しています。

川崎様 社内にウェブマーケについて相談できる人がいなかったこともあって、担当していただいた(ネオマーケティングの)梶村さんには本当にお世話になりました。

今回は、Instagramからブランドサイトへ流入、そしてファン化へと繋げていくことを最終目標としていました。どういう広告をどう配信すればいいか、半月ペースでミーティングを重ね、梶村さんにご指示いただいた通りのクリエイティブを出していく、という流れの中でかなり成功といえる数字も出ましたし、しっかりPRにつながった実感もあります。本当にありがとうございました。


――参考になったことなどがあれば教えていただきたいです。

川崎様 立ち上げ時に行ったハッシュタグキャンペーンで、個別でお問い合わせをいただいたりユーザーの方からご支援の声をいただいたりと、双方向的なコミュニケーションができたのはとてもよかったです。

 

 

 

今後もよきパートナーとして並走して欲しい

 

――では最後に、弊社に期待することをお聞かせください。

川崎様 メディキュアのことをよく知っていただいているので、今後もウェブマーケティングの課題出しの部分からご提案いただけたらありがたいです!

上島様 ニーズ把握のためのインターネット調査から始まり、メディキュアのラインナップを増やすという目的はある程度成功したかと思います。次は、メディキュアをどう広く展開していくのか、ファンになってもらう、その段階に入ってきていると考えているのですね。

そんな中、メディキュアの購入経路のほとんどが看護師さんの口コミということもあり、まずは看護師さんへの認知度を高めていきたいと考えています。その流れの中で、先日看護師さん向けのセミナーをメディキュアで初めて主催しました。私が基調講演を担当し、その資料の中でもネオさんの調査データを使って説得力のある講演ができたと感じています。このように、メディキュアの認知拡大のためにこれからも並走いただけたらうれしいですね。

 

 

 

ネオマーケティング担当者から
本当に良い商品、情報をお届けする。このようなお仕事に携わらせていただいていることを、とても嬉しく思っております。

グンゼ様とは関西営業所設立前からご一緒しています。10年近くのお付き合いとなりますが、いつも皆さまからメディキュアに対する熱い思い、患者さんのQOL向上に対する思いを感じています。
患者さんの中には、悩んでいるけれども諦めてしまっている方、悩みに気づいていない方もいらっしゃるかと思っています。そのような方々に対して、本当に良い商品、情報をお届けする、この気持ちを大事にするということを、グンゼ様とご一緒するなかで学ばせていただきました。このようなお仕事に携わらせていただいていることを、とても嬉しく思っております。
メディキュアを通じて『素晴らしい商品です。外に出ていく元気が出ました』と言ってくださる方をもっと増やせるよう、引き続き尽力して参ります。(Y・T)

ネオで行った調査を基に施策立案から広告運用までをお任せいただく中で、広告だけでなくデジタルの様々なご相談をいただき、私自身成長をさせていただきました。また、製品の投稿に対してユーザーの方から賛辞の投稿をいただいた時は、取り組みがユーザーの方に伝わっていることを実感でき、お手伝いできることを幸せだなと感じていました。
これからもグンゼ様の課題に応じて最適なマーケティング、デジタル施策をご提案したいと思っています。(T・K)

カスタマードリブンディビジョン
Y・T
デジタルマーケティングディビジョン
T・K