株式会社サイネックス
経営管理本部総務部 山口 将司様、営業促進部 橋本 裕生様
創業:1966年2月(創業:1953年)
事業内容:行政情報誌やデジタルサイネージなどのメディア展開、自治体向けDXサポート、ロジスティクス、ヘルスケア事業
従業員数:778名(2026年3月時点)
課題:
公式Webサイトのリニューアルを機に、自治体や地域に向けて有益な情報を届けるオウンドメディアを開設。その継続的運用およびPV数の獲得が課題としてあった。
導入サービス:
コンテンツマーケティング/記事作成代行
オウンドメディア「サイネックス・マガジン」の記事企画・コンテンツ制作支援/SEOを意識したテーマ提案/定例ミーティングによる企画伴走
結果:
月間流入数はオープン当初と比較して約8倍超に増加。PV数も2025年の年間トータルで当初の100倍となり、学生からの問い合わせや採用面での関心喚起など、想定を超える反響につながっている。
自治体や地域に向けた情報発信の強化を目的に、公式Webサイトのリニューアルを機にオウンドメディア「サイネックス・マガジン」を創刊した株式会社サイネックス様に、2024年9月より記事テーマの提案からコンテンツ制作までをサポート。SEO・AIOを意識したテーマ設計から運用まで一貫して担当しました。
月間流入数はオープン当初の約8倍超、PV数は2025年の年間トータルで当初の100倍にまで成長。学生からの問い合わせや採用への関心喚起など、想定を超える反響も生まれています。
今回のプロジェクトの背景や取り組みについて、株式会社サイネックス総務部の山口将司様、経営戦略室の橋本裕生様に伺いました。
——まずは、サイネックス様の事業について教えてください。
山口様 さまざまな事業を行っていますが、主力事業となっているのが、市役所窓口での手続きのご案内や防災、子育てなどの行政情報をまとめた地域行政情報誌『わが街事典』の発行です。
全国の地方自治体との官民協働事業として発行する『わが街事典』は、「暮らしの便利帳」「○○市民ガイドブック」などタイトルはさまざまですが、すでに全国の7割近い自治体で発行しています。
発行自治体では住民へ全戸配布されており、行政情報に加えて観光や物産などの“わが街”のいいところを掲載することで、住民のシビックプライドの醸成にも貢献しております。そこへ地域密着型の事業者様からの広告を掲載することで冊子の発行費用を賄っており、自治体は住民サービスの向上、事業者は地域経済の活性化、住民はシビックプライドを高める三方よしの事業となっております。
最近では地域行政情報のデジタル化にも取り組んでおり、デジタルサイネージ『わが街NAVI』の設置やシティプロモーション特設サイト『わが街ポータル』の協働構築などを自治体と進めております。
——では、山口様の業務内容について教えてください。
山口様 私は経営管理本部 総務部 総務課に所属し、IR関係の担当課長を務めています。株主などのステークホルダーに向けた決算情報や役員人事の開示、各自治体との新たな官民協働事業の協定締結、新商材のニュースリリースなどを担当しているほか、社内向け広報として社内報の編集なども行っています。
また、社外へ向けた広報としてオウンドメディア「サイネックス・マガジン」の企画が立ち上がり、こちらの編集業務も担当しています。ただ、この「サイネックス・マガジン」は、私が属する総務部の業務ではなく、社内有志が集まった「広報室」の事業となります。
——独立した部署ではなく、社内有志による「広報室」なのですね。
山口様 社内の横断的なプロジェクトとして、2023年頃に「広報室」が発足しました。メンバーはそれぞれ別部署に所属しており、普段はまったく違う仕事をしています。
——その広報室が手がけたのが、「サイネックス・マガジン」。
山口様 会社のことをもっとプロモーションしていこうということで、まず、自社の公式Webサイトをリニューアルすることが決まりました。
ただ、単にデザインを刷新するだけでは、効果は長続きしません。自社サイトへ継続的に訪問していただく仕組みが必要であり、そのためには訪れていただいた方が新しい情報に触れられる「読みもの」のようなコンテンツが有効だと考えました。
当社の事業目的である地方創生支援や、官民協働事業を行う自治体様にとって有益な情報を発信するオウンドメディアを立ち上げることで、当社事業への理解と関心を高めること。それが「サイネックス・マガジン」の目的です。
——ネオマーケティングは、その「サイネックス・マガジン」のコンテンツ記事制作を、2024年9月からサポートしています。
山口様 リニューアルは2024年7月で、当初は、自社で作成した記事などをアップしていました。ネオマーケティングさんに記事をご提供いただくようになったのは9月からで、以降、月4本の記事をお願いしています。
もともと予算が決まっていましたので、その範囲内でどこまでできるかというところでのご相談でした。毎日更新は難しいですし、月1本では頻度が少なすぎる。そこで、週1回程度の更新、月4本という形になりました。
——制作のフローを教えてください。
山口様 まず毎月、4〜6テーマほどSEO対策を意識したキーワードをネオマーケティングさんからご提案いただき、一緒に話し合いながら企画を決めていきます。
その後、「これでいきましょう」と固まった企画について原稿を書いていただき、サイネックス側で校正したものを公開するという流れです。
——ネオマーケティングの企画提案や原稿はいかがですか?
山口様 非常に満足しています。ご提案いただく企画に、全国各地で事業を展開してきた当社の実体験を反映することで、具体性と説得力のある内容に仕上がっていると感じています。
当初はSEOを念頭に置いていましたが、それだけではテーマが限定されてしまいます。そこから季節性や時事性のあるテーマも取り入れるようになり、企画の幅が広がっていきました。毎月4本に絞りきれず、「いつか取り上げよう」とストックしている企画もあるほどです。
——これまでの記事で、印象に残っているものはありますか?
山口様 たくさんあるのですが、私自身、地方の田舎町に住んでいることもあってか、地方で生活するなかで実感できるテーマを発信する記事に反響が集まると嬉しいですね。
例えば、「都市部と地方のどちらが豊かなの? 統計データから地域格差の現状を考える」(2025年3月21日公開)は印象深い1本です。
都市と地方のどちらが豊かなのか——。私自身も関心を持っていたテーマでした。
東京は給与水準が高く、多様なものにあふれて豊かに見える一方で、生活コストは高い。では、地方はどうなのか。
その点を明らかにしたいと考えて依頼した記事でしたが、賃金や人口、財政力、高等教育、食料自給率など、さまざまな切り口から検証し、データに基づいた説得力のある記事に仕上げていただきました。
その後、当該記事と近いテーマを扱うテレビ番組を目にする機会もあり、社会的にも関心の高い企画だったと改めて感じました。
——読者の方からの反応はいかがですか?
山口様 想定しているメイン読者層は地方自治体ですが、学生の方から「地方創生をテーマに論文を書いている」「記事について詳しく教えていただけませんか」といった問い合わせを複数いただきました。また、「サイネックス・マガジン」をきっかけに当社へ関心を持ってくださる学生の方もおり、採用難の時代において、想定外の効果にもつながっています。
——リニューアル後、具体的な成果としてはいかがですか?
山口様 サイトへの月間流入数は、オープン当初と比較すると約8倍超になっています。
トータルのPV数は、2024年7月にスタートし、その年末には約3倍になりました。その後、一時伸び悩んだ時期をはさみつつも、2025年の年間トータルでは当初の100倍になっています。ダイレクト流入率も高く、固定ファンが獲得できている実感があります。
——成果としてはいかがですか?成功した要因をどうお考えですか?
山口様 徹底したSEO対策に加え、2025年夏頃から始めたAIOの効果もあり、そこからの流入が増加しているように感じています。
私自身が地域の課題について検索しているときに、「サイネックス・マガジン」がAIに拾われているのを何度か経験しました。そのときにAIOの効果を実感しました。
SEOは、検索ボリュームの大きい領域を狙う戦略だと思いますが、競争の激しいため、逆に目立ちづらくなってしまうことがあります。むしろ、まだ多くの人が着目していない領域で、潜在的な関心があるテーマを丁寧に取り上げることで、AIに拾われやすくなると感じています。
——AI対策として、サイネックス様だからこその切り口や、競合の少なさは意識されていますか。
山口様 意図的に考えるようにはなりました。例えば、「高齢者歓迎!自治体による老後移住支援とは」(2025年2月28日)という記事は、一般的な移住テーマとは異なる切り口です。
移住の主な対象は子育て世代や若い世代とされることが多いですが、実際には老後の移住を歓迎している自治体もあります。その点を記事化していただいたところ、多くの流入につながりました。
ただ、記事の反響やアクセス数は重視していますが、意図的に狙いすぎると期待どおりの結果につながらないこともあります。自分自身が関心を持っていることや、現場で感じている課題意識を率直にテーマとすることも重要だと感じています。
——ネオマーケティングとの出会いについて教えてください。
橋本様 数年前、会社の広報を強化していくにはどうしたらいいのかを考えていく中で、マーケティングに興味を持ちました。そのとき、ネオマーケティングさんのウェビナーによく参加していたのです。その後、大阪本社に異動になり、ホームページのリニューアルなどを提案する立場になって、こちらからお声かけをさせていただきました。
——ウェビナーがきっかけだったのですね。
橋本様 よく参加させていただいたのが、ネオマーケティングさんと企業様との協賛セミナーでした。そこではいつも、ネオマーケティングさんが裏付けのあるデータを提示していて、それが信頼性の担保になっていた。そのときの印象が強く、「機会ができたらネオマーケティングさんにお願いしたい」とずっと思っていました。
——ネオマーケティングの印象はいかがですか?
山口様 毎月、定例ミーティングを行っていますが、堅苦しい会議というよりおしゃべりに近い感覚で打ち合わせを進めています。楽しく自由に交わされる対話からアイデアが生まれ、企画につながることも多くあります。また、そうした何気ない会話から生まれた記事ほど、読者の反応もよいと感じています。
ビジネスライクに進めるだけでなく、率直に意見を交換し合える関係性を築けていることを非常にありがたく感じています。
また、ミーティングで出た思いつきに近い、難しい依頼にも、「やってみましょう」と前向きにチャレンジしてくださることにも、非常に感謝しています。
——難しい依頼とは、どのようなものでしょうか?
山口様 例えば、自治体のアンテナショップへのインタビュー記事です。通常の記事とは違い、実際にアンテナショップにアポイントを取り、取材に行かなくてはなりません。
最初の取材先、三重県の「つながるアンテナショップ 三重テラス」はご紹介することができたのですが、それ以降は、すべてネオマーケティングさんがアポイント取得から取材まで対応してくださっています。
大変な作業だと思いますが、丁寧に対応いただき、今では「サイネックス・マガジン」の人気企画となりました。
——ネオマーケティングに今後期待することを教えてください。
橋本様 私たち「広報室」のメンバーは、ネオマーケティングさんに対して、「マーケティングやライティングのお仕事を外部委託している」というよりも、一つのチームの仲間という感覚を抱いています。
今後も同じ目標を目指し、一緒に課題を解決できる存在であり続けてほしいです。双方にとってよいパートナーとして、これからも成長していきたいと考えています。
山口様 担当のお二人にお伝えしたいのは、「くれぐれもご自愛ください」ということだけです。変化の激しい業界だと思いますので、本当に体には気をつけていただきたいです。
——最後に、今後の展望を教えてください。
山口様 「サイネックス・マガジン」に関しては、今後もPV数のさらなる向上を目指しつつ、SNS連携などにも取り組んでいきます。また、そうして得た知見を基に、今後は地域の事業者様へ向けて情報発信のDXを推進していきたいです。
橋本様 「サイネックス・マガジン」は自治体向けですが、今後は発信先をさらに広げていく展望もあります。地域には自治体だけでなく、事業者や、そこに暮らす住民の方々がいます。そうした方々に向けて、暮らしをよりよい方向へ導くコンテンツを届けていきたいと考えています。
「自治体に強いサイネックス」という認知も重要ですが、同時に、「地域に貢献できる事業を提供するサイネックス」というイメージも発信していきたいです。
また、ICT系の事業は今後、弊社の主力になっていくはず。自社の成功体験を基に、地域の事業者に向けて、情報発信のDXを推進するサポートも担っていきたいと考えています。
サイネックス様とは、日々のやり取りや定例ミーティングを通じて、単なるご支援先というよりも、一緒により良いものをつくっていくチームのような感覚で伴走させていただいています。
毎回の打ち合わせでも率直に意見を交わしていただけるので、私自身も多くの気づきや学びをいただいています。
今後も、サイネックス様ならではの強みや知見を活かしながら、より多くの方に届く情報発信をご一緒できればと思っております。
コンサルタント
K.N