世間の注目ワード「DX」、実際の認知は3人に1人
DXの認知、関心、取り組みは企業規模で大きく差!
生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)では、世の中の動向をいち早く把握するために、独自で調査を行なっております。今回2020年9月4日(金)~2020年9月7日(月)の4日間、18歳以上の正社員・公務員の男女1000人を対象に「DXの取り組み」をテーマにしたインターネットリサーチを実施いたしました。
<調査背景>
新内閣誕生後、「デジタル庁」創設に向けた基本方針を年内に決める動きもあり、政府主導でデジタル化が本格的に推進しはじめてきました。今までも、経済産業省が2018年9月に発表した「DXレポート」でも言われている通り、「2025年の崖」と呼ばれる、デジタル化の遅れが経済的損失につながる問題が指摘されていました。今特に注目されているのは「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」です。一般的に言われているデジタル技術の導入やデジタル化による効率化、働き方改革は、DXの一部にすぎません。本来DXとは、新たなデジタル技術を活用した既存のビジネスの革新、新規ビジネスの開発までも含んだ概念です。今回は今世間の注目を集める「DX」への取り組み実態とその普及度について、調査を行いました。是非報道の一資料としてご活用ください。
<調査概要>
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の18歳以上の男女を対象に実施
有効回答数:1000名
調査実施日:2020年9月4日(金)~2020年9月7日(月)
「企業のDXの取り組みに関する調査」主な質問と回答
◆勤め先で新型コロナウイルスの影響によるデジタル化が進んだか?:「強化された」が3割以上!
勤め先で新型コロナウイルスの影響によるデジタル化が進んだか聞いたところ、「かなり強化された」「やや強化された」と回答した方は全体で34.2%でした。企業規模によって大きく差があり、企業規模が大きいほど強化されているようです。
◆お勤め先のDXの取り組みについて、どのような実感を持っているか?:6割以上は「うまくいっている」と回答!
DXに取り組んでいる企業にお勤めの方に、DXの取り組みについてどのような実感を持っているか聞いたところ、「実際に成果が出ている」「うまくいっていると感じる」と回答した方が全体で66.2%となっており、企業規模を問わず、成果を感じていることが分かりました。
新型コロナウイルスの影響、また緊急事態宣言により、オフィスに出勤できなかった方もいらっしゃるかと思います。リモートワークの導入をはじめ、従来の仕組みと習慣から企業のデジタル化は大幅に進んだのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの影響によって、勤め先でデジタル化が強化された割合は、3割以上という結果になりました。しかし企業規模別でみると、デジタル化の進み具合に大きく差があることがわかりました。企業規模が「~50人未満」の企業ではデジタル化が強化されたのは2割以下、一方で1000人以上の企業では約5割と半数を超えています。
新型コロナウイルスの影響によってデジタル化が進んだ項目は、やはりテレワークに関連する項目が多いことが分かります。規模が大きい企業では取り組みが顕著に表れており、テレワーク環境を用意するために他項目のデジタル化も進んだことがわかります。しかし、テレワークの実施状況も企業規模で大きな差があることがわかります。
「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」という言葉を知っているかお聞きしたところ、企業規模によって認知度に違いがありました。企業規模が小さいところほど、DXという言葉自体の認知度が低いことがわかります。企業規模が1000人以上であっても認知度は半分以下となっており、決して高いとは言えません。
「DX」は世の中的にトレンドになっているかと思いきや、まだ世の中に浸透していない現状が伺えます。
「DX」について、どの程度関心を持っているかお聞きしました。関心度もDXの認知度と似た傾向にあり、企業規模が大きくなるほど関心は高まる結果となりました。「50人以上~300人未満」と「300人~1000人未満」には大きな違いはなく、同程度の興味関心、課題感を持っているのではないでしょうか。
勤め先の今後のDXへの取り組みに対するお気持ちについて、お聞きしました。「DX」への取り組みの必要性についても、企業規模によって違いがあることがわかります。特に「~50人未満」の企業の場合、必要だと思う人よりも必要ではないと思う人の方が、多いという結果になっています。
コロナ禍におけるデジタル化の実態、認知度、興味関心度、必要性の有無を見ても、「DX」はある程度の企業規模が前提の概念だと認識されていることが伺えます。「DX」の基盤となるデジタル化を推し進めるためには、企業による投資が必要です。中小・零細企業など、その投資へのハードルを感じてしまう限り、DXへの取り組みはある程度規模のある企業に限られてしまうでしょう。
「DX」について、勤め先の取り組み状況をお聞きしました。この調査では、「完了している」「取り組んでいる最中」を【DX先進】、「取り組み始めたばかり」「取り組みに向けて具体的に動いている」を【DX後発】、「検討している」「取り組み予定なし」を【DX遅れ】と分類しました。
前問の、今後の「DX」への取り組みが必要だと感じる人の割合は3割程という結果になっていましたが、「DX」に取り組んでいる【DX先進】と【DX後発】の合計も、それとほぼ同じ割合となりました。
企業規模別にDXの進捗具合を見ると、「~50人未満」とそれ以上では開きがある一方で、50人以上~1000人未満の企業規模では、そこまで大きな差がないことがわかります。1000人以上の企業規模となると、【DX先進】が増える印象です。
勤め先で取り組んでいる・取り組みが完了しているDXの内容について、わかる範囲でお聞きしました。「新規事業・サービスの開発」「既存ビジネスモデル・サービスの変革」を【攻めのDX】、「既存製品・サービスの提供価値強化」「既存製品・サービスの提供体制の効率化」「業務効率化・生産性向上」「業務自動化」「コスト削減」「働き方改革」を【守りのDX】と分類しています。
全体の取り組み内容として最も多いのは「既存ビジネスモデル・サービスの変革」で37.8%でした。デジタル技術を活用した「新規事業・サービスの開発」や「既存ビジネスモデル・サービスの変革」といった【攻めのDX】に取り組む企業も3割以上という結果となりました。特に企業規模が1000人以上の企業となると、「既存ビジネスモデル・サービスの変革」により、今顧客に提供している価値を見直し、市場における競争率をさらに高めようとする動きが盛んであることがわかります。「DX」に取り組んでいるかどうかが、今後の競争優位性に直結してくるのではないでしょうか。
全体的に【攻めのDX】【守りのDX】どちらも取り組まれている印象で、様々な分野においてデジタル技術を活用しようという企業の動きがうかがえます。
勤め先の「DX」の取り組みについて、どのような実感を持っているかお聞きしました。「実際に成果が出ている」「うまくいっていると感じる」と回答した方が全体で6割以上となっており、企業規模を問わず、DXに取り組んだ企業が成果を感じていることが分かりました。今後DXの取り組みがさらに拡大していくことが期待できるでしょう。
お勤め先について、今後力を入れて取り組みたいと思う領域をお聞きしました。全体で最も高かったのは「働き方改革」で4割でした。昨今の状況を踏まえてでしょうか、【守りのDX】に分類した項目が多く選択されています。
昨今の新型コロナウイルス感染拡大によって、テレワーク・リモートワークを実施する企業も増え、今までの働き方を見直す動きは加速しています。この働き方改革の流れ、デジタル化の流れは、新型コロナウイルスの影響による変化の中でも、本質的で不可逆なものではないかと考えられます。
■この調査で使用した調査サービスはコチラ
ネットリサーチ:https://neo-m.jp/research-service/netresearch/
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<例>「生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」
■「ネオマーケティング」
URL:https://neo-m.jp/
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