新医療保険制度の認知率はたった9.1%
健康づくりにおけるインセンティブ付与(肥満改善時の保険料減額等)を受け、肥満対象者の71.2%が肥満対策を強化!肥満改善を試みたが結果がでなかった肥満対象者は94.0%。
肥満・健康維持は、運動・食事の2択で「食事派」が55.4%。最も摂取したい食品は野菜、飲料は野菜ジュースという結果に!
総合マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)では、世の中の動向をいち早く把握するために、独自で調査を行なっております。今回、2015年5月29日(金)~2015年6月1日(月)の4日間、20歳~69歳の男女1000人を対象に「肥満」をテーマにしたインターネットリサーチを実施いたしました。
<調査背景>
年間約40兆円にも上る医療費の抑制を目的とした、新医療保険制度が可決されました。本新制度には、肥満改善時における保険料減額や健康器具の交付などを含む、予防・健康づくりにおけるインセンティブ付与が1つの項目として盛り込まれています。平成25年国民健康・栄養調査によると、成人男性の28.6%、成人女性の20.3%は肥満であり、特に男性の肥満の割合は増加傾向にあり、改善の兆しも見えないことから日本でも肥満は深刻な問題となっています。このような背景を受け、全国の男女1000人に対して「肥満」をテーマにした意識調査を行ないました。報道の一資料として、ぜひご活用下さい。
<調査概要>
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳以上の男女を対象に実施
有効回答数:1000名
調査実施日:2020年10月15日(木)~2020年10月19日(月)
◆新医療保険制度の認知率の低さと、インセンティブ付与における肥満の人の肥満改善意欲が判明!
・新医療保険制度の認知率は全体のわずか9.1%
・予防・健康づくりにおける保険料減額、健康器具の交付などといったインセンティブ付与を受け、肥満対策を強化したいと回答した肥満の人は71.2%
◆肥満・健康対策は運動と食事の2択で食事派が55.4%で、最も摂取したい食品は「野菜」、飲料は「野菜ジュース」!
・結果に関わらず、これまでの肥満改善に取り組んだ肥満対象者の中で改善しなかった人は94.0%
・肥満・健康対策は、食事派が55.4%、運動派が44.6%
・食事で対策する場合、最も摂取した食品は「トマトやレタス等の野菜」(45.3%)、「タンパク質が豊富な大豆や肉類」(13.5%)、「野菜ジュース」(9.9%)
・ダイエットする場合、最も摂取したい飲料は「野菜ジュース」(23.7%)、「コーヒー」(21.3%)、「緑茶」(20.7%)
・食前の野菜摂取は、太る原因の1つとなる食後血統値の上昇やインシュリンの急激な分泌を制御する事実を受け、食前の野菜摂取を実施している、もしくは実践したいと回答した人は82.7%
◆パートナー、配偶者は肥満ではないほうがいい!
・肥満ではない人のうち77%は、自身のパートナー、もしくは配偶者は肥満ではないほうがいいと回答
◆肥満の人が最も嫌いな季節は夏であることが判明!
・「汗をかく」「水着が着られない」などの理由から、最も嫌いな季節は夏と答えた肥満の人は50.4%
新医療保険制度について知っていると回答した人は全体のわずか9.1%で、認知率の低さが浮き彫りとなりました。
新医療保険制度について知っていると回答した91人に、新制度で知っている項目をお聞きしたところ、「入院時の食事の引き上げ」(54.9%)、「紹介状なしでの大病院受診時における負担増」(42.9%)、月収121万円以上の会社員の保険料引き上げ」(40.7%)が上位という結果になりました。
新医療保険制度への認知度は全体のわずか9.1%でしたが、予防・健康づくりにおける保険料減額、健康器具の交付といったインセンティブ付与を受け、肥満対策を強化したいと回答した肥満の人は71.2%にも上りました。この結果より、新医療保険制度導入をきっかけとした肥満の人の肥満対策への意欲が見受けられました。
結果に関わらず肥満改善に取り組んだことのある人は70.0%にも上り、改善を試みたが結果がでなかった人は94.0%もいることが分かりました。肥満が改善しなかった主な理由は、「なかなか体重が落ちず、途中で挫折してしまった」(43.1%)、「意志が続かなかった」(40.6%)、「面倒になってしまった」(31.4%)が上位で、多くの人がダイエット挫折者となってしまっていることが分かりました。
肥満・健康対策は、食事派が55.4%、運動派が44.6%で、食事派がやや優勢という結果になりました。
食事で対策する場合、最も摂りたい食品は「トマトやレタス等の野菜」(45.3%)、「タンパク質が豊富な大豆や肉類」(13.5%)、「野菜ジュース」(9.9%)という結果になりました。
食事で対策する場合、最も意識したいことの1位は「野菜を多めに摂取する」(37.4%)という結果になりました。
運動で対策する場合、最も行いたい運動の1位は「ウォーキング」(49.3%)という結果になりました。
食前の野菜摂取は、食後の血糖値の上昇とインシュリンの急激な分泌を制御し、太りにくい体づくりをサポートしてくれるという事実を知っていた人は55.3%でした。
食前の野菜摂取の効果を聞いて、実践している、もしくは実践したいと回答した人は82.7%にも上りました。
ダイエットする際に最も飲みたい飲み物をお聞きしたところ、「野菜ジュース」(23.7%)が1位という結果になりました。
肥満対策にあたって、野菜を多めに摂ることを意識したい、野菜ジュースを飲みたいという意見が最も多く、また食前の野菜摂取を実践している人、実践したい人という声も多く、野菜、野菜ジュースでの肥満・健康対策に注目している人が多くいることが分かりました。
夏が最も嫌いな季節と答え(50.4%)、肥満であることで損したことがある(51.4%)と回答した人にどのような点で損したかフリーアンサーでお聞きしたところ、「汗をかく」「水着が着られない」「着られる洋服がない」などといった意見が多く上がりました。
高齢社会の日本の将来を考えると、個人、及び国の医療費の負担が大きくなることは、容易に想像がつきます。予防・健康づくりにおける保険料減額、健康器具の交付といったインセンティブが付与されるのですから、新医療保険制度導入をきっかけに、肥満の人たちが肥満改善への意欲の高まりが見受けられたのは、たいへん有意義なことだと思います。
肥満改善の基本は、運動と食事、規則正しい生活リズムなどが挙げられますが、厳しい制限食や激しい運動は継続が難しく、リバウンドにつながることも多く、無理なく続けられる方法が長続きします。特に深刻な肥満者の場合は運動をしたいと思っても、動きにくく億劫になりがちです。初めは、食事のコントロールで体重を減らし、活動しやすい体型にしてから運動量を増やすと挫折しにくいのではないかと思います。
ダイエット食というと、食事のカロリーやバランスのよい栄養を摂取することを意識するように指導されますが、カロリー計算や、食品の摂取量を計算しながら食事を苦にせず実践できる人は、なかなかいないのではないでしょうか。食事対策の面で意識するのは「野菜を多めに摂取すること」がトップに挙げられていました。
野菜は、低カロリーで、しかも体の調子を整えるビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化成分も含み、生活習慣病予防などに役立つのではないかと考えられていますが、現代人は不足しがちな状況です。また肥満対策には、カロリーや脂肪の摂り過ぎに注意すべきですが、最近では食後血糖値の急上昇とインシュリンの急激な分泌も、メタボの要因の一つとみられています。食後血糖値の急激な上昇とインシュリンの急激な分泌を抑えるには、食物繊維などが含まれる野菜を摂ると効果があるという研究報告があります。
しかし野菜ばかりを食べても、栄養が偏ってしまいます。同じ献立の食事を食べても、野菜を最初に食べるだけでも、食後血糖値の上昇がゆるやかになると考えられています。
厳しい制限食や激しい運動は無理でも、まずは「野菜を意識的に多く」と「食事の初めに野菜を食べる」というような、手軽に無理なくできることから肥満改善に取り組むのは実践的でよい方法だと思います。
「ダイエットのために飲みたい飲み物」として「野菜ジュース」がトップにランキングされていました。現代人は野菜不足が指摘されているため、ダイエットしつつも、少しでも野菜の栄養成分を摂取したいということではないかと推測します。
実は「野菜ジュース」も、食事の30分前に飲むことで、野菜と同様に、食後血糖値の上昇を抑えるという研究報告(第18回日本病態栄養学会/2015年1月発表)があります。忙しくて自分で料理をしにくい人、また外食が多い人なども、野菜ジュースなら手軽に食事前に飲むことができます。
もちろん野菜は薬ではありません。あくまで食品ですから、野菜や野菜ジュースの摂取だけで肥満が改善するといような過度な期待はせずに、肥満改善のきっかけとして取り組み、バランスのとれた食事や運動、生活リズムなども見直していきましょう。
南恵子氏 プロフィール
食と健康アドバイザー
NR・サプリメントアドバイザー、フードコーディネーター、日本茶インストラクターなどの資格取得。
学術誌の編集部、広告制作会社、惣菜メーカーに在籍後、フリーランスのフードライター、フードコーディネーターに。
家庭料理の他懐石料理、食養生や野草料理などの伝統食やヘルシー料理などを学ぶ。
現在、食と健康アドバイザーとして、健康と社会に配慮した食生活を提案。主に「先人の知恵に学ぶ」「体の声を聴く」「情報に振り回されない」等を主要テーマに、講演やセミナー、webや広報誌、雑誌などの各種メディアにて執筆、またレシピ提供や商品企画協力などを中心に活動中。
【書籍】
2004年『じぶんでつくるクスリ箱』、2006年『美人をつくるかんたんヘルシーごはん』
■この調査で使用した調査サービスはコチラ
ネットリサーチ:https://neo-m.jp/research-service/netresearch/
■引用・転載時のクレジット表記のお願い
※本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」
■「ネオマーケティング」
URL:https://neo-m.jp/
ダウンロードしていただくと、リリースデータをPDFでご覧いただけます。