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2020.12.10|ニュース|ネオマーケティング

作成者: 株式会社ネオマーケティング|2020/12/10 7:41:00

生活者起点のリサーチ&マーケティング支援事業を行う株式会社ネオマーケティング(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:橋本光伸、〈以下 ネオマーケティング〉)は、早稲田大学商学学術院教授で日本のマーケティング研究の第一人者である恩藏直人氏と共同で、様々な業種、業界の商品・サービスにおけるブランドの想起集合を調査する、「Evoked Set(想起集合)共同研究プロジェクト」を進めています。
共同研究プロジェクトの調査スキームを活用した「エボークトセット調査」の提供を開始いたします。

 

■背景/目的

ターゲットマーケティングで顧客を獲得していくことがマーケティング施策の常識になっており、デジタルマーケティング施策に予算を多く割く企業が増えています。デジタルマーケティングではIMP・CTR・CVR・CPAなど定量指標を簡単に取得できる点や相関分析を行いスピーディに施策を変更できることが利点です。

一方で、生活者は何かを買いたいと思った時に「思い浮かぶブランド(想起集合)」の中からランダムに購入を決めています。コモディティ化や少子化が進む中で、企業は自社や自社サービスのブランディングに力を入れ、競合ブランドと差別化させる施策がデジタルマーケティングやマスマーケティング問わず増えてきており、ブランディングの重要性が増してきています。ブランディング活動はすぐに目に見える効果が測定しにくく、活動の価値や効果を可視化しづらい点にマーケティングやブランドの担当者は頭を悩ませることが多いのではないでしょうか。

そのような課題を解決するために、生活者のマインドシェアを測定しブランディング活動の新指標となる「エボークトセット調査」サービスの提供を開始いたします。

■エボークトセット(ブランド想起)調査とは
エボークトセット調査とは、ブランド・カテゴライゼーションにおける
・Awareness Set(アウェアネスセット=知名集合)=知っているブランド
・Evoked Set(エボークトセット=想起集合)=購入・利用時において、思い浮かぶブランド
・上記に加えてネオマーケティングの独自指標である、Recommend Set(レコメンドセット=推奨集合)=勧めるブランド
を組み合わせ、さらに第一想起に関しては理由を聴取しブランディング活動を測定する調査スキームです。

■主な活用方法
・ブランディング活動の評価(効果測定)
カテゴリー内でのブランドのポジションを把握し、ブランディングのためのマーケティング活動がどれだけ生活者の想起集合に影響を与えたかを測定します。

・狙うべきサブカテゴリーの把握
ブランドによってはカテゴリー内でのコモディティ化を避けサブカテゴリー内で想起集合のトップになるマーケティング活動を行っています。自社ブランドが生活者にどのようにとらえられているかを把握し、想起した理由から狙うべきサブカテゴリーやブランドパーパスのヒントを得ます。

・想起集合・推奨集合のポジションの理解に活用
売上トップブランドが必ずしも想起集合でトップというわけではありません。想起集合でのトップであることを証明し生活者への伝達や流通などへの提案資料に活用いただけます。

 


■自主調査結果①

カテゴリー:自動車メーカー

調査実施期間:2020/10/9~2020/10/12
調査対象:全国の20歳~79歳男女で1か月に1回以上自動車を運転する人(自動車運転者の9割以上網羅)
サンプルサイズ:1,000
サンプル回収構成:事前調査で月1回以上自動車を運転する人の中で性年代ごとの自動車運転状況をもとに回収割付
設問:知名集合、想起集合+第一想起の理由、推奨集合+第一推奨の理由 計5問 いずれもFA形式

【アフターコーディング集計】
自動車カテゴリーで調査した結果トヨタは知名集合・想起集合・推奨集合で最も多く想起されています。


【ES散布図】
想起率=想起数÷回答人数(1,000人)
推奨率=推奨数÷知名数
散布図でみた場合でもトヨタは想起率も高く、推奨率も高いため確固たるポジションを獲得していることがわかります。


一方で、カテゴリーだけではなく、狙っていきたいサブカテゴリーをベースとしたエボークトセット調査を実施することで、サブカテゴリーでの順位やポジションを把握することができます。
使用用途に特化した商品開発やコミュニケーションによって、サブカテゴリーではカテゴリートップブランドとの差別化ができており順位が入れ替わっていることの証明も可能になります。

サブカテゴリー:電気自動車メーカー
※対象者条件は自動車カテゴリーと同一
知名集合では日産自動車が最も想起され、自動車カテゴリーでは出てこなかったテスラも5番目に出現していることがわかります。


散布図でみた場合、電気自動車カテゴリーでトヨタと日産が想起率・推奨率が高いことがわかります。
テスラとホンダの想起率は高くはないが、推奨率は他ブランドとくらべて比較的高いポジションを取っていることがわかります。





■自主調査結果②

カテゴリー:洗剤ブランド

調査実施期間:2020/11/20~2020/11/22
調査対象:全国の20歳~79歳男女で、自分で洗濯洗剤を購入し、週に1回以上洗濯をする人(洗濯洗剤を自分で購入して利用している人の9割以上網羅)
サンプルサイズ:1,000
サンプル回収構成:事前調査にて自分で洗濯洗剤を購入し、週に1回以上洗濯をする人の中で性年代ごとの回答割合をもとに回収割付
設問:知名集合、想起集合+第一想起の理由、推奨集合+第一推奨の理由 計5問 いずれもFA形式
※企業名がランキングに含まれる場合は複合的な要素が考えられる為この表からは除外しています。

【アフターコーディング集計】
洗剤カテゴリーでは「アタック」「アリエール」「トップ」の順に想起数が多くなっています。
スーパーナノックスは「トップ」のサブブランドではあるものの単独で想起されており、また知名集合よりも想起集合で順位が上がっています。



【ES散布図】
想起率=想起数÷回答数(1,000人)
推奨率=推奨数÷知名数



サブカテゴリー:オシャレ着洗剤ブランド

【アフターコーディング集計】

一方で、オシャレ着洗剤というサブカテゴリーでは「エマール」「アクロン」と2ブランドの想起数が突出しています。先ほどの洗剤という大きなカテゴリーで上位にあがっていた「アタック」「アリエール」「トップ」はオシャレ着洗剤というサブカテゴリーでは想起されづらくなるようです。
ここからカテゴリー全体では想起されづらくトップブランドに対抗することが難しくても、特定のサブカテゴリー(用途や状況など)ではメガブランドを抑えて1番目に想起されるブランドになれる可能性があることがわかります。

【ES散布図】
想起率=想起数÷回答数(1,000名)
推奨率=推奨数÷知名数



調査費用や詳細の情報は下記よりご覧ください。
「エボークトセット調査」 URL: https://neo-m.jp/research-service/evoked_survey/

これからもネオマーケティングは生活者起点のより良いマーケティングサービスの開発に積極的に取り組んで参ります。